VOL2 わ・た・し流

おとぼけな私ですが 好きな本のことや 日常のなにげない事等 また 日々感じたことも書いていきます。

永遠の桃花通信30

2021-11-07 13:58:44 | 永遠の桃花

西海で結魄灯を見守り  三日が過ぎた。

白浅はその後 神芝草を取りに行く算段だったが、

くたびれて  5~6日眠ってしまう。

 

目を覚ますと  折顔が二日ほど自分の目覚めを

待っていた。

彼は神芝草の入った丹薬を白浅に渡す。

・・・折顔曰く

「自分の修為を墨淵に渡すつもりとは知らなかった。

以前、ケイソウを封印した時に貴女は仙力を

かなり使ってしまったから、あらかじめ丹薬を

作っておいて本当に良かった。更に墨淵に

渡してしまったら、上神という称号に 

あまりにも申し訳が立たないというもの」

「父神は私を育てた。その恩を報いる事ができずに

いるのだが、彼が残した二人の子供、小さい方は

すでに亡くなったが、大きい方がまだいるのなら

 手伝えることがあるのなら手伝うのは当然の事」

(亡くなった小さい方とは 夜華、大きい方とは

墨淵.後に 小さい方を墨淵が養生して

墨淵亡き後、夜華として生まれたとわかる)

 

白浅は 折顔に礼を尽くし、折顔はそれを受けた。

なんとなく 態度が少しおかしいような?

でも 喜びが大きくて 白浅は気にしなかった。

 

皇子の体調を見ながら、半月後、丹薬を飲ませた。

彼は七日間昏睡し 無事に目覚める。

(ここで、目覚めた皇子から まさかの、貴方は

男色だと聞いたのだが?発言)

白浅は慌てて、貴方は好みのタイプではないと言う。

そして ちょっと 夜華のようなタイプが貴方の好み

ではないですか?と話しを振ってみたら・・・

皇子の顔がまさかの真っ赤に・・

・・「君上は 男色を拒んでいないのですか?」

と皇子に言われ、白浅

「彼に気持ちを拒まれて 貴方に気持ちを移した」

と答え、夜華は男色で無い事をアピール。

皇子はその前に 貴方(白浅)が私を慕ってくれても

その気持ちに答えられず申し訳ない発言をしていた。

・・・以前から 夜華はよく異性を引き付ける顔だ

とは思っていたが まさか男まで引き付けるとは

思わなかった。今後 夜華には西海へ来させない

ようにしなくては・・・と白浅は思う。

 

白浅は 念のため 折顔の仙気が期待通り墨淵の魂の

滋養に力を発揮しているか見ようと 追魂術を使って

皇子の意識に入っていった。

 

・・・そして・・・

そこに見たのは、まさかの 夜華の仙気だった。

折顔の態度がおかしかった事を今更ながら思い出し

 嘘もつけず、人の手柄を横取りする性分ではない

折顔が、あのような態度を取った という事は・・・

まさか・・・

 

白浅は気持ちの動揺が激しかった為、

皇子の意識から退いた途端 血を吐いた。

 

「殿下の病は だいぶ良くなった。これ以上小仙の看護は

もはや必要ない。申し訳ないのだが 水君にお伝え下さい

 小仙は急用があって すぐに桃林に戻らなければ

ならない、と。」

 



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