ハワイ諸島(北西+南東)
アメリカのブッシュ大統領は、北西ハワイ諸島とその周辺海域をナショナルモニュメントと呼ばれる国家遺産に指定したとのこと。国家遺産は、米遺跡法に基づいて大統領が指定し、対象はグランドキャニオンのような自然遺産から、自由の女神のような建築物までと幅広い。国立公園の指定には連邦議会の承認が必要だが、国家遺産は大統領の指定だけで決められるそうです今回、国家遺産に指定された海域の広さは、現在世界遺産に指定されているオーストラリアの北部の準州ノーザンテリトリー(The Northern Territory, 略号 NT)沖に広がるグレートバリアリーフ(約35万平方キロ)を上回るとのこと。オアフ島やハワイ島といったハワイ諸島の主要な島々の北西に連なる10の島々と、その周辺海域。この対象地域は、日本の国土面積とほぼ同じ。世界最大の海洋保護区になるらしいです。NOAA北西ハワイ諸島珊瑚礁生態系保護区のHPによれば、この海域には1万平方Km以上のサンゴ礁が広がり、7000種を超える海洋生物が生息しており、希少動物で絶滅が危惧されているハワイモンクアザラシなどの希少種(約1400頭)も数多く含まれており、環境保護対策のため、立ち入りの禁止措置や商業的漁業の禁止の方向で保護政策を目指していくとのこと。7000種を超える海洋生物のうちの4分の1は、この同海域にしかいない固有種。また、ハワイ諸島周辺のアオウミガメの90%も、この地域の島々で産卵するというから驚きです。でも、こういう保護制度なり保護政策っていうのがあることは素晴らしいことですね。ただ、全く人が住んでいない広大な地域が溢れているアメリカと狭い国土の日本との大きな違いはあるものの、例えスケールは小さくても日本でも出来ることがある気がします。