◆日本に2校のみ、ビジネスコミュニケーション科とは
実践的な英語や異文化に触れた教育と情報処理技術やビジネス教育によって、グローバル化の時代に対応できる、知識や技術を身に付けて文系大学を目指す学生の専門高校です。
<出典:東京都教育委員会ホームページ>
簡単に言えば、
進学にも力を入れる専門学科で、特に英語教育とビジネス教育に力を入れている高校。
それがビジネスコミュニケーション科である。
なお都立高校では、2018年度から「ビジネス科」が新設された。
以下の商業高校は、商業科ではなくビジネス科と改称されている。商業科と情報処理科を統合改変した高校もある。
芝商業
第一商業
第三商業
第四商業
第五商業
荒川商業
葛飾商業
江東商業
第一商業
第三商業
第四商業
第五商業
荒川商業
葛飾商業
江東商業
全日制で商業科が残っているのは五日市商業高校だけである。
◆2校の紹介
千早高校
東京都豊島区。前身は池袋商業高校と牛込商業高校。
初代校長はSONY出身の佐藤芳孝氏。
なお東京都は公立高校校長の民間からの登用数が、大阪とならび日本で一番多い。
やや古いが杉並区立和田中の藤原和博氏も民間企業出身だ。
大田桜台高校
東京都大田区。前身は赤坂高校と市ヶ谷商業高校。
都立2番目のビジネスコミュニケーション科を持つ高校。
◆どちらかを選ぶなら、迷わず千早
2つの高校の状態をまとめた。
男女比は千早が女子が圧倒的に多いのに対し、大田桜台はほぼ同数。
女子人気の高い高校は推薦入試の倍率が高くなりやすい。千早もそうだ。
注目すべきは指定校推薦。特に千早がいい。
明治大が目立つが、実は日大から12名も枠をもらっている。
偏差値40程度の高校では十分すぎると言えよう。
◆大学進学率は高いのか
偏差値が千早と大田桜台の間といえる都立高校の大学進学率と比べてみよう。
偏差値が高い順に並べている。
鷺宮 58%
小岩 52%
松原 56%
高島 50%
足立 51%
紅葉川 47%
桜町 52%
第五商業 31%
板橋有徳 50%
千早 59%
美原 32%
芝商業 22%
大崎 44%
板橋 32%
足立新田 35%
竹台 35%
足立西 33%
八潮 29%
田柄 28%
大田桜台 57%
南葛飾 20%
同レベルの普通科や商業科と比べ、ビジネスコミュニケーション科の大学進学率が抜群に高いのが分かる。
よく分からないからという理由で敬遠していたのであれば、検討するといい。
特に千早高校は指定校推薦も豊富にあり、隠れたお買い得校なのだ。倍率もそこまで高くない。
◆一般入試は注意せよ
ビジネスコミュニケーション科の2校は傾斜配点を採っている。
千早は「英語・国語が各1.5倍」、大田桜台は「英語・国語・社会」が1.5倍される。
英語と国語で点を取れる受験生が有利になる。
例えば千早高校なら
国語50点 数学70点 英語50点 社会70点 理科70点 計310点
→420点/700点満点
国語62点 数学62点 英語62点 社会62点 理科62点 計310点
→434点/700点満点
国語90点 数学45点 英語90点 社会45点 理科45点 計305点
→472点/700点満点
となり、素点が低くても英語と国語の点が高ければ逆転が可能だ。
特に英語は、国語よりも平均点が低く、差がつきやすい教科。
英語で70点以上を取れるようになれば、千早の合格はぐんと近づく。
千早や大田桜台に入りたいなら、英語の受験勉強を早く始めよう。
「早く」とは、「遅くとも7月から」という意味だ。
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