都立に入る!

2021年度入試 <1>数学の平均点が低い理由

[2021年6月30日 更新]
昨日の続き。
2021年度の平均点は全教科、前年度より低かった。
とりわけ数学は過去10年間でもっとも低い53.3点。

その理由を考える。
結論から言うと問題が難しかったから。まっとうな理由だ。

◆正答率の高い問題が少ない
数学の平均点は
2021 53.3点
2020 61.1点
2019 62.3点
2018 66.5点
2017 56.3点

正答率が70%以上の問題数、過去5年分を比べると以下の通り。
2021 4問(20点分)
2020 7問(35点分)
2019 8問(41点分)
2018 12問(63点分)
2017 8問(40点分)

正答率90%以上の問題数は
2021 0問(0点分)
2020 3問(15点分)
2019 3問(15点分)
2018 4問(20点分)
2017 4問(20点分)
2021年度、もっとも正答率が高かったのは1問目で88.3%


前に指数計算が出たのは2016年度入試。5年ぶりに出たわけだ。
それでも2016年度の正解率は89.9%と2021年度よりも高かった。

おそらく2022年度は指数計算は出ない。従来通りの四則混合計算で乗除が後ろに配置してある形式だろう。

◆図形の証明問題が取れていない。
都立入試数学では大問4で証明問題が出る。これは変わらない。
だが今年は例年と違い、合同の証明・相似の証明ではなかった。
2003年度入試以降、初めてである。これは私も面食らった。

そのためか、大問4の証明問題の正答率は
2021 32.3%
2020 65.7%
2019 57.5%
2018 76.1%
2017 53.7%

圧倒的に低かったのだ。
2019年度、2017年度も低いくらいだったのに輪をかけて今春は低くなった。
私の記憶では正答率が発表されて以来、30%台は見たことがない。

なお今春の証明問題自体はちっとも難しくはない。
ウチの生徒は、自己採点ではみんな正解していた。

概して見たことがないパターンに出会うと、問題が難しくなくても混乱するものだ。
ならば、いつもパターン通りとは限らないと最初から思っておけばいいだけ。
Vもぎは都立入試とはちょっと違うパターンの問題も出るので、その訓練になる。

数学については明日、もう少し話を続けよう。

都立に入る! ツイッター 毎日役立つ情報。ミンナニナイショダヨ

現役塾講師が教える 都立高校に受かるためだけのサイト。
都立入試・受験情報を無料で教えます。

コメントを投稿するにはgooブログのログインが必要です。

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「入試対策 数学」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事