昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十八) 今夜も二人の村人が

2013-10-21 18:19:25 | 小説
そして今夜も、二人の村人が訪ねてきた。 「このご時世では、学のない者はろくな職に就けんし。 やっぱり田舎でくすぶらせてちゃ、なんとも……」 「学校のせんせに、ええ学校に推薦してやると言われとるんじゃが。 なんせ爺と婆を抱えちょっては、その……」 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十八) 帰る、じゃと! 遊びに来る、じゃと!

2013-10-20 10:20:23 | 小説
「やっぱり帰る。また、遊びに来るから」 “帰る、じゃと! 遊びに来る、じゃと!  小夜子の家は、もうここじゃないのか。 わしがおるこの家は、小夜子の家ではないのか……。 あの、大正生まれのあの男に盗られたのか!  わしの大事な小夜子を盗られたのか!” . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十八) 帰ろうかな…

2013-10-19 12:28:18 | 時事問題
小夜子の知る武蔵は、他人より少し目端の利くだけの男だ。 しかしこうして引きも切らずに訪れる村人たちを見るにつけて、武蔵の持つ金の魔力とその威力を改めて確認した。 宴から三日も経つと、さすがに小夜子を訪ねてくる者も居なくなった。 小夜子にしても、田舎での退屈な日にそろそろ耐えられなくなってきた。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十七) もういい! 

2013-10-17 18:24:47 | 小説
そんな武蔵に、思いもかけぬ小夜子の言葉。 不意を突かれた思いの武蔵に、容赦ない小夜子の一撃が飛んだ。 「もういい! あたし、英会話やめる。 どうせあたしの英語なんて、誰も聞いてくれないんだから。 何を言ってるのか、さっぱり分からないもん。 おじさんの方が、よっぽど上手じゃない。 あたしなんか、要らないわよ!」 . . . 本文を読む

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