昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[ブルーの住人]第四章:蒼い友情 ~まーだー~

2024-01-06 08:00:08 | 物語り

(十七)ベタ惚れ? 

「ばんごはん、なにたべた?」
「いま、なにしてた?」
「どんなテレビ、みてた?」
「フリーターってたのしい?」
「おふろ、はいった?」
「どこから、あらうの?」
「シャンプー、なにつかってる?」
「トリートメントは、しゅうなんかい?」
「-----?」
「*****?」 

 矢つぎ早の問いかけ。
 答えるまえに、次のしつもんが飛ぶ。

 右腕にしがみついて、しなだれかかるminako。
ときおり拳をつき上げて、そして嬌声をはりあげるminako。
どうした? こんやは。
唯ただ、とまどうばかりだ……。

のらりくらりと歩くふたりの目に、緑の木々が飛びこんでくる。
チラホラと紅葉した葉っぱが、じつにきれいだ。
が、立ち止まって見入ることはない。

ぼくの急かす声に、動くminako。
とどまりたげなminakoの気持ちに気づいてるくせに、わざと意地悪するぼく。

神社仏閣めぐりの好きな、minako。
閑静な場所が好きな、minako。
付き合うぼくは、minakoにベタ惚れ? 



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