goo blog サービス終了のお知らせ 

昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

ドール  [お取り扱い注意!](六)「はじめての設定を

2025-04-30 08:00:40 | 物語り

「はじめての設定をしていただかなくてはいけません。
男性・女性の選択ができます。

年齢の設定ができます。
赤児からお年寄りまで、ご自由な設定ができます」

なるほど、家族というわけだ。
「ご希望であれば、他人という設定もございます。恋人、という設定ができます」

他人? これは気が付かなかった。
なるほど、家人では重いと感じる人もいるといことか。

なんとも、こまやかな配慮がしてあるものだ。
答えに窮したわたしだったが、こころを見すかすように言った。

「いまの小夜子は、年齢的には娘ということになるのでしょうか。
それは、イヤです。幸いご主人さまは、お独り身でございます。恋人にしてください」

「添い寝させていただきたいのですが、体温はいかほどが宜しいですか? 
35度から38度まで、いちぶ単位で設定できますが。

それとも、お布団のなかで調整いたしましょうか。
まずは、36度からということでいかがでしょうか」

 わたしの手をとって、盛りあがっている○房にふれさせた。
しっとりと吸いつくような肌は、まさしく女人の肌だった。

「さよこが抱きつきましょうか、それともご主人さまが抱いていただけますか。
前からと後ろからについては、いかがいたしましょう」

引っこめようとするわたしの手を、小夜子はしっかり握ってはなさない。
どころか、両手でもってわたしの手を、いや指を動かす。

指のあいだに○首をすべりこませ、ゆっくりとも揉ませはじめた。
「やめなさい、小夜子!」

 強い口調になってしまった。
しかし妖艶なみをみせて「最後に、パジャマとネグリジェのどちらが宜しいでしょうか」と言う。

「それは…」とことばをにごすと、こんどは恥じらいがちに「それとも…裸の方がよろしいでしょうか」と言う。
ぽっとほほを赤らめる様は、とても人形とは思えない。

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。