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昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[ライフ!] ボク、みつけたよ! (四十一)元旦です。

2025-06-12 08:00:38 | 物語り

 元旦です。平成32(2019)年が明けました。
5月には令和元年となるんですよね、じつに感無量です。
さてさて、それでは出発です。
どうしてでしょうか、予定変更をしてしまいました。
当初よていでは、近辺の秋月城町探索をと思っていました。
べつだん、ホテルの出発時間がおくれたわけではありません。
ただ単に、歩くことがおっくうに感じられただけです。

ですが、これが大正解! 幸先の良いスタートでした。
10:50頃でしたか、吉野ヶ里遺跡に着いたのは。
この地は、故郷である佐賀県がほこる、卑弥呼女王の地、だったかもしれないのです。
さあ、いざ、弥生時代へ! と意気込んで階段を上がると、な、なんと!
はっぴ姿の若者と、観客たちでいっぱいです。
なんだか、若者たちがせわしなく動いています。
入場券を買おうと窓口に行ったものの、ちょっと気になります。
「何かあるんですか?」。係員さんに尋ねてみました。

「はい。新春特別和太鼓ショーです。お急ぎでなかったら、もうすぐはじまりますのでお聞きになって下さい」
こいつは春から縁起が良いやあ! ってね。
いや、まったく知らなかったんです。ほんと、まったくの偶然なんですよ。
やっぱり、こういうものは生演奏に限ります。
多少の上手下手はあるとしても、ほとばしる汗とともに演者の真剣な表情は胸を打ちますよ。

それに、地響きのごとくに押しよせる和太鼓は、じつに最高です。
綺麗なお嬢さんたちや、いなせな男衆たちが、一所懸命に腕をふりあげて叩くんですから。
大太鼓が「どーん、どーん」と叩かれたときなんか、邪気がはらわれていく感じでした。
バチを垂直に立てるのは、天への思いでしょうか。
それとも、天からの気を受け取るためでしょうか。

――・――・――
(四十一)の2

さあ、起、承ときて転にはいったようです。
太鼓とともに笛の音が鳴りひびきます。「ピーヒャラ、ピーヒャラ、どんどんどん」です。
おおっと、突然に「チンチンチン」と鐘が乱入です。
元旦にふさわしい、にぎやかで元気ではでな演奏でした。

落ちついた静かな新年をむかえたいと思われる方にはもうしわけないです。
すこしのあいだ耳をふさいでいてくださいな。
「コンコンチキチキ、どんどんどん。ピーヒャラピーヒャラ、どーんどーん!」
 天に大きく羽をはばたかせて不死鳥が出現し、樹木にはサルがヒョイヒョイと飛びうつります。
地では犬が吠えまくり猫もまた浮かれています。

 結に入りましたね。全員による総太鼓(というのでしょうか)で、会場中に
「ドンドン、テレツクテレツク、ピーヒャラピーヒャラ、どんどん、どーんどーん」とひびきわたり、大騒ぎです。
覚えてみえますか、チンドン屋さんのことは。
新規開店やら大売り出しやらのおりに、街中をねり歩いていましたよね。
道路脇に大勢の人たちがたちならんで、拍手やらかけ声やらで大浮かれだったじゃないですか。
じつに懐かしい、ワクワクさせる饗宴ですよ。

 思い出しますわ。
親父が肩車をしてくれて、人だかりの後ろからでもしっかりと見ることができました。
そして、チンドン屋さんの後ろから芸達者な大道芸人がつづいていました。
3本ほどのナイフをお手玉のように放り投げたり、面白おかしく体をくねらせながら歩いたりと。
そう、小っちゃなサーカスのようでしたよ。
もう、お腹いっぱいになりました。



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