昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

夏休みの課題

2022-09-30 08:00:45 | よもやま話

夏休みの課題といえば、定番として「読書感想文」でしょう。
皆さんには申し訳ないですが、得意中の得意でした。
嬉々として書き上げたものです。
ただ、好きと上手は別物ですね。
というより、先生には不評だったようで。
というのも、わたしの場合は、感想文とうよりも恋文のようなものでしたから。

今年の夏休みに読んだ本は、いち、にい、……六冊にもなりました。
角田光代さんの本を知人から2冊ほどいただきました。
そしてもう一人、女性作家(ごめんなさい、名前を失念しちゃいました)の本を1冊。
ちょっと息抜きにと、企業小説とでもいうのでしょうか、銀行関係を1冊です。
そしてそして、ドストエフスキー作の「罪と罰」上下2巻です。

角田光代さんは、エッセイ集が1冊入っていました。
好きじゃないんですよね、正直のところは。
でもまあ、せっかくいただいたことだしと、読んだんです。
ところが、これが面白い! 書く人によってこんなにも違うのですね。
それでその中に、「久しぶりに罪と罰でも読んでみようか」なんてあったんです。「
ああ、なつかしいなあ」なんて気分になっちゃって、読んじゃいました。

でもでもこれが……。
読みづらかったですわ、ほんとに。
第一に会話文が長いし、しかもロシアの風習とか慣行とか、ちんぷんかんぷんじゃないですか。
首をかしげることばかりで、閉口しました。
それに、名前ですわ。憶えられないんですよ、聞き慣れない文字列で。
登場人物の名前をメモ書きにして、主人公とのつながりなんかも書き足したりして。
ところが、略称だったり長ったらしい文字になったりで、もうメモ書きがぐちゃぐちゃですわ。

読み終えた感想としては、さすがに巨匠と称される人の作品は違う、ということでした。
続々と登場してくる人物が生き生きと目の前に迫ってきますし、ラスコーリニコフの気持ちの移ろいがしっかりと書き込まれていますしね。
共感できたり、「それは違うだろう」と反発してみたり。
ですが、ですが、わたしとしては。
[エピローグ]という章が、最後にでてきたのですが、「これってほんとにドストエフスキーが書いたの?」と、疑問に思えちゃうんですよ。
罪を告白したロジオン・ロマーヌイチ・ラスコーリニコフ(これ、ラスコーリニコフの正式名です)の後日談なんですがね。
なんだかこの章がくっついているおかげで、三文小説に思えちゃいました。
読み込みが足りなかったのかもしれませんが、敬虔な気持ちになっていたわたし、「ガーン!」と斧で頭を殴られた感じでした。
「どんなかな?」と思われた方、一度読んでみてくださいな。
昔々に読んだ、と言う方、読み直してみませかん?

 



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