驚いたことに、新宿ミロード・モザイク通りに「トマソン」、それも「四谷階段」タイプの「純粋階段」ができていました。階段の後ろのショーウィンドウに「COCUE」とあるのは、代官山にあるブランドの名前で、この階段も含めて広告になっているのだとは思いますが、「COCUE」とは、フランス語で「女を寝取られた男」という意味です。「COCUE」を「純粋階段」と並べると、どうもデュシャン芸術のような雰囲気が醸し出されていて、どこかしらエッチなニュアンスです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/51/3104ccc2d6df8b1293e6882abf9533eb.jpg)
新宿で見つけた「純粋階段」
「四谷階段」は、1973年、赤瀬川原平氏らが、四谷にあった「祥平館」(現・ホテルニューショーヘイ)という旅館の裏を歩いていて見つけた奇妙な階段です。階段というものは、上がったところ、または下りたところに入口があるのですが、この階段は、単に上がって下りるだけの「無用階段」でした。単に壊すのが面倒なだけとも思えるのですが、手摺がつけられ、よく見ると補修された痕跡まであったそうです。後年、このような物件は、巨人軍に入団するも三振ばかりで活躍することのなかった大リーガー、ゲーリー・トマソン選手にちなんで、超芸術「トマソン」と名づけられました。「トマソン」は、「使いようがなくて無用となっているけれども、何か佇まいが変な物」「不動産に付着していて美しく保存されている無用の長物」などと定義され、その代表例で、奇跡的なくらいに美しい「純粋階段」であった「四谷階段」は今も伝説のように語られています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/45/22/13b7f2759c882de926be0cbfe913f89d.jpg)
伝説の「四谷階段」
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新宿で見つけた「純粋階段」
「四谷階段」は、1973年、赤瀬川原平氏らが、四谷にあった「祥平館」(現・ホテルニューショーヘイ)という旅館の裏を歩いていて見つけた奇妙な階段です。階段というものは、上がったところ、または下りたところに入口があるのですが、この階段は、単に上がって下りるだけの「無用階段」でした。単に壊すのが面倒なだけとも思えるのですが、手摺がつけられ、よく見ると補修された痕跡まであったそうです。後年、このような物件は、巨人軍に入団するも三振ばかりで活躍することのなかった大リーガー、ゲーリー・トマソン選手にちなんで、超芸術「トマソン」と名づけられました。「トマソン」は、「使いようがなくて無用となっているけれども、何か佇まいが変な物」「不動産に付着していて美しく保存されている無用の長物」などと定義され、その代表例で、奇跡的なくらいに美しい「純粋階段」であった「四谷階段」は今も伝説のように語られています。
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伝説の「四谷階段」