大工の学校 

築き人(きづきびと)を志す、職業能力開発校の徒然日記
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台かんなの調整 後編

2014年05月20日 | 工作法
台かんなの調整後編です。


刃の砥ぎまでができたら、次に必要なのが かんな台の調整です。


必要なものは、下端定規と台直しかんな
(トップの写真参照)


ペーパー台直しが無ければ厚いガラスもしくは鉄板など表面が平坦なものにサンドペーパーを貼りつけたりします。


先ずは下端の確認です、図のように下端定規を充て、光の差し込み具合で、かんな台の確認をします。




目標とする形は、下図の様な状態です。それぞれ荒かんな、中仕込かんな
、仕上げかんなで形状が異なります。



ポイントは、刃口を基準に、台尻と台頭が並行になっていること、それぞれにねじれがないことを確認するために、かんな台に下端定規を下記の順番であてがい、確認していきます。



高いところがある場合は、鉛筆などで印をし、その個所を消すように台直しかんなで削っていきます。


台直しかんなも台直しが出来ていなかったり、刃が切れないとそれこそ、「だいなしかんな」になるので要注意。


台直しかんなの下端は、真っ平らが理想なので、ペーパーなどでよくしときましょう。

刃先は、真っすぐですよ。



さて、削り方ですが、下端定規で確認し、ねじれが酷かったりする場合は、ペーパー台直しでとりあえず、平らにしときましょう、急がば回れですね。



台の調整をするときは、必ずカンナの刃は外さないようにしましょう、外すと台の形が変わった状態で調整することになります。
刃をほんの少し引っ込める状態で台直しをしましょう。



先ほども述べたとおり、鉛筆などで印をし、高い個所をゆっくり円を描くように削ります。


台直しかんなは、刃を立てた状態ですが、削った後はかかじった状態では無く、つるつるになる状態です、

表面に凸凹ができるのは、刃が切れないか、出しすぎです。

削り屑は、粉のような状態になるのが理想ですね。




とにかく、急がず、じっくり確認して、少し削る、この繰り返しで行えば、目標とする形になるので、あせらずにね。


台ができたら、裏座です、裏座は削るものではなく、表で削り剥がしたかんな屑を、押さえる為のものです、
丁度ガムテープなどを剥がすときにじわーっとゆっくり剥がせば、ノリが残らずきれいに剥がせるような感じでしょうか?


裏座は、とにかく二段砥ぎが必要となります、裏座が丸いと節を削った時に逆目が起きたり、削り屑が極端に丸まって出てきたりします。

良い状態だと、逆目も起きず、軽い力でかんなが掛けられます。



この図を参考にしてくださいね。



それから、表刃と併せたときに隙間が空いたりねじれたりする場合は、
耳を叩いてねじれを調整します。この作業も重要です。



他にも、いろいろ調整する個所はありますが基本はこれくらいでしょうか?

こだわる人は台を自作する人もいます。後はいよいよ、刃を仕込んで削るだけです。


お知らせ、今年も5月30日に校内削ろう会、6月1日に大分削ろう会を行います。
よろしければ、ぜひ参加をしてください。


おしまい。






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