尼ヶ辻から垂仁天皇陵を経て、喜光寺へ。
30数年前、両親と歩いたのは西大寺からその逆のコース。
面影はあれど、やはりかなり変っていた。
道路やマンションなどの高い建造物に遮られ
目指すお寺の場所を掴めない。
長閑な田園の中に埋もれそうな本堂。
そんな遠望がかすかな記憶として残っていたが、
消えかかろうとしている。
当時は拝観拒否みたいな様子で
寺域にすら立ち入る事もできず、
ただ遠くから眺めるだけだった。
現在は180度の方向転換か。
南大門や写経道場など新しく整備され、
他の奈良の観光地と同様の
スタンスで積極的にPRしているようだ。
鉢植えの蓮はいつ頃から植えられたのか。
極楽浄土を具現するこの花を
アプローチにしたのは最良だった。
「朝9時の開門時でしたらきれいな蓮を
御覧になれたでしょうか。」
御朱印を頂く際にお寺の方から伺った。
かんかん照り、真夏の昼下がり。
思ったほど蓮は疲れて見えなかったけれど。
本尊・阿弥陀如来の前で
南無阿弥陀仏-。
と唱える。不思議に汗も一気に引いていく。
人影を入れることなく陽炎のように揺れる
本堂をバックに蓮の花。
写真撮影の構図には素人でも安易に見出せる。
だからアップするのは単純に蓮の花だけで。
蓮についてはここではスペースが足りないほど
語りたい事が。でも、またの機会にする。
もう少し
朝早く来れば良かったのになぁ
と、まるで他人事のように呟く。
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