十勝の活性化を考える会

     
 勉強会や講演会を開催し十勝の歴史及び現状などを学ぶことを通じて十勝の課題とその解決策を議論しましょう

円安の加速

2022-06-19 05:00:00 | 投稿

 

円安の加速が止まらない。日本銀行は5月29日、利回りを指定して国債を無制限に買い入れる「連続指し値買いオペ」を始めた。連続オペは初めてで、31日まで続けた。無理やり長期金利を抑え込む異例の対応は、さらなる円安を招きかねないが、日銀はあくまでも景気の下支えを優先する構えである。

一方、6月15日には、アメリカの中央銀行(FRB)は0.75%の利上げを決めた。通常の3倍の大きさで、約27年半ぶりの上げ幅である。利上げは景気を冷やす効果があり、アメリカの景気が強い証拠であろう。

外国為替市場では、金利の高いドルを買い、金利の低い円を売る動きが強まり、円安が加速している。急激な為替変動に対して経済界からも懸念の声が上がっており、何らかの手を打ってくるのではないかという観測が消えない。

 実際に日銀には、金利の抑え込みに動きたくても動けない事情がある。それは、金利が高くないと機関投資家などが国債を購入してくれず、国債の消化が出来ないのでやむなく日銀が飼っている。ただ、国債金利が上昇すると財政悪化を招き、政府が約束している財政健全化が果たせなくなる。

政府が2025年度の黒字化を目指す国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)について、令和26年度にも黒字化すると試算している。 プライマリーバランス(PB)とは、社会保障や公共事業といった政策的経費を国債という借金に頼らずにどれだけ賄えるかを示す指標である。政府がPBの黒字化にこだわるのは、日本の財政事情が先進国で最悪の水準にあるからである。

私は難しいことは分からないが、将来的に人口減少で一人当たりの国債残高が大きくなっていくことに間違いなく、最終的に金融政策の決定は、日銀ではなく政府が決めることだと思っている。だから、国力や経済力を示す為替相場は、最終的に国民がどんな政府を求めるかにかかっていると思っている。だから、前菅義偉首相のいうとおり、政治が国を作っているのである。      

 「十勝の活性化を考える会」会員


老化

2022-06-18 05:00:00 | 投稿

私は年齢71歳で、“老化”が進んでいる。45歳まで空手をやっていたので体には自信があったが、先日、道路でつまずいて転んで手から血が出た。その時は何でもないと思っていたが、次の日からあばら骨が痛み出したので、胸を打ったからであろう。

私には今まで痛むところはなかったが、69歳の妻に尋ねると体中が痛いという。そのために、食後の皿洗いは自分がするようにしている。私もそのうちに体中に痛いところが出てくるだろうが、老化というものは新陳代謝が不活発になり細胞が死んでいくことである。老化が進まないと、いつまでも長生きして若い人に迷惑をかけることが多くなるだろう。また、老人になれば誰でも忘れるようになることを自覚すべきで、私も71歳であるから前期高齢者の老人になっている。

ところで、 現代の姥捨て山とは、自ら進んでグループホームなどの老人施設に入ることである。なぜなら、老々介護が出来なくなると、入所するには簡単でお金で済むからである。世の中は、お金次第であるのである。ただ、アンケート調査によると8割の人が、自宅で人生を終わりにしたいそうである。

俳優であった樹木希林さんは生前、「死ぬときぐらい好きにさせてよ」、「人生なんて自分の思い描いた通りにならなくて当たり前」と語っていた。また、作家の瀬戸内寂聴さんは、「朝、家政婦が寂聴さんを見にいったら、ペンを持ちながら死んでいた」というような死に方をしたいと語っていたが、二人の話に共通していることは自分の死に方であろう。

みんなピンピンコロリと逝きたいが、残念ながらピンピンコロリと逝かないことが多い。私は10年前に脳出血で倒れて九死に一生を得て、いま再出発している。脳出血の後遺症が残るが、病気で得たことも多い。いま71歳になるが、命はひとつしかない無いので大切にしよう。

少子高齢化の時代なので、老々介護やヤングケアラーが増えてきており、私は子供や孫に迷惑を掛けず100歳まで生きようと思っているが、夫婦ともに自宅の階段は手すりを使わないと上り下りが出来なくなってきているので無理だろう。ただ、長生きすればそれで良いとは思わない。人それぞれに役割は違うが生きている以上、何か他人のために役割を果たすことが大切だと思っている。

「十勝の活性化を考える会」会員

 


平民苗字必称義務令

2022-06-17 17:00:00 | 投稿

  自分の「苗字」が、いつから使われるようになったのかを知っていますか? 由緒ある家や旧家出身の方でない限り、ご存知の方は少ないと思います。自分の苗字にも付いた理由があり、歴史や由来があります。                  私が青森市に住んでいた時、姓が“川守田”という同じ高校の後輩にお会いしました。青森県三戸町に“川守田町”という地名があり、彼のご先祖が青森県出身で、自分のルーツを調べるためにその町を訪ねたそうです。

また私は年に一度、帯広厚生病院でMRI検査を受けています。その脳外科医師は、秋田県能代市出身の“能代”先生と言います。能代市には、能代という名前の人が多いそうです。秋田県には、アキタアイヌやノシロアイヌと呼ばれた人々が住んでいました。

更に私は、機能回復型デイサービスを利用していますが、利用者の方で“黄海さん”という人がいます。前九年の役に「黄海の戦い」というものがありますが、岩手県一関市にも黄海町という地名がありますので、ご先祖はそのあたりのご出身でないかと思います。前九年の役とは、平安時代後期の東北地方起こった和人とエミシ(アイヌ)との戦いです。このように名前は、出身地の地名を使っている場合が多いように思います。

先日、帯広百年記念館で京都府出身の「似内(にたない)」という女性獣医師にお会いしました。高校1年の時、同じクラスに「似内さん」という女性がいてお医者さんに嫁いでいます。 あまり聞きなれない名前なので調べてみるとアイヌ語が由来で、岩手県花巻市に“似内”という地名があり、二人のご先祖の出身地でした。

ところで、江戸時代までは公的に苗字を使ったのは、原則として公家及び武士などに限られ一種の特権とされていました。 明治になってからは、当時の国民で苗字を使用しない者も多かったため、1875年(明治8年)に初めて、苗字の使用を義務づける「平民苗字必称義務令」を出しています。

北海道平取町二風谷は、14世紀前後を「ニブタニ文化期」といわれるほどアイヌの人たちが多く住んでいるところですが、明治8年の二風谷では、「貝澤」と「二谷」姓が付けられたアイヌが多いそうです。

明治5年の「壬申戸籍」では全国の人口が約3,300万人で、北海道の人口は約11万人です。これが明治15年には24万人、明治25年51万人、明治35年105万人、大正元年には174万人と増えていくのです。 これは明治2年の版籍奉還により、特権階級を失った武士が屯田兵として北海道へ入植したからです。

北海道には、その武士たちが住んでいた地名や藩の名前をつける場合が多く、札幌市の白石や伊達市、日本ハムの新球場ができる北広島市、奈良県の十津川の人々が入植した新十津川町などもその地名にちなんでいます。ただ、十勝の池田町は池田仲博(徳川慶喜の五男)による「池田農場」が由来です。 なお、北海道には「屯田」 という地名も多いですが、屯田兵が入植し開拓したからです。 屯田兵とは、明治時代に北海道警備開拓にあたった兵士とその部隊であります。

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考えることから行動へ

2022-06-16 05:00:00 | 投稿

5年前、元東大総長であった小宮山宏氏の講演で、「考えただけではいけない、行動で示すべきだ」と語っており、評論家が多い世の中で三現主義を大切にしており大変勉強になった。三現主義とは、現場に赴き現物をとって現実を知るということである。“百聞は一見に如かず、されど一行に如かず”と同じである。

同じように「曹洞宗の教えに修せざれば現れず」とあり、『知る』ということと『分かる』ということとは違う。知っていても実行されなければ、分かったことにならない。このように聞くだけではなく、何事も実行してみて経験を重ねて『分かる』ことが大切であると思っている。

ウクライナ戦争が始まってから、約3カ月になる。我々はウクライナに行くことはできないが、ウクライナの歴史を学ぶことや唯一の被爆国として戦争反対!と叫ぶことは必要だろう。ただ、プーチン大統領は人間をあざ笑うかのように戦争を続けており、ロシア兵も1日約300人が死んでいるそうである。

ロシア兵の大半が極めて若く、貧困地域出身であることが、メディアなどの調査で明らかになり少数民族も多いという。旧ソ連時代のアフガニスタン侵攻では、1979~89年で約1万5千人のソ連兵が死亡したが、ウクライナ侵攻での戦死者はすでにこれを上回っているという。

先日、テレビ番組の映像の世紀で、喜劇俳優“チャップリン”VS独裁者“ヒットラー”を放映していたが、プーチン大統領は、独裁者“ヒットラー”と同じであるかも知れない。この戦争は、あと3~4カ月で停戦すると思う。なぜなら、この戦争によるインフレや食料不足で世界経済が大変なことになっており、火の粉が全世界に飛ぶからである。

日本のような先進国は良いが、アフリカなどの発展途上国では、既に食糧問題が発生している。ウクライナは小麦やトウモロコシなどの生産が盛んで、「欧州の穀物庫」と呼ばれ、ロシアによる海上封鎖や機雷敷設の影響で2千万トン以上の穀物がウクライナ国内に滞留し、世界的な穀物不足と価格高騰につながっている。また、日本でも自動車部品の不足や物流の停滞などから、納車の一部が1年~1年半先になるといわれており、景気悪化は避けられないだろう。

今回の戦争では、国際法の重要性と矛盾を感じないわけにいかなかった。国連の常任理事国がひとつでも反対すれば国連議決は適用されず、安保理は機能不全に陥っている。なお、現在の常任理事国は、アメリカ、中国、フランスイギリス、ロシアの5カ国である。

この戦争で日本でも貧富の拡大が一層進み、国民の身に振りかぶってくるであろう。ウクライナの子供たちのみならず自分には孫もいるので、一刻も早く戦争が終わることを願っている。

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千日回峰行

2022-06-15 05:00:00 | 投稿

 

千日回峰行とは、天台宗の僧侶が京都の比叡山で行う修行のひとつで、この行に入ると途中で止めることが出来ない大変厳しい修行であります。私は、25年前にこの修行の様子をテレビで見ました。とても厳しいものであったので、生きるか死ぬかの体験をする「千日回峰行」の意味が、少し分かってきました。

話は変わりますが、友人の父親も生きるか死ぬかの戦争体験をして、運よく88歳の長生きで亡くなったようです。戦争の生き残りは運も大切ですが、「健康」で無ければ生き延びることはできません。そして、長生きできれば丈夫な体で生んでくれた両親にも、感謝しなければならないと思います。

それから人間は、ハイジャック事件や地下鉄サリン事件に遭遇した故日野原医師のように「生きるか死ぬかの経験をして一層強くなれる」と思います。そして、生きるか死ぬかの経験をすることによって価値観も変わると思います。私は脳出血で死にそうになりましたから、他人の価値観と自分の価値観とはすこし違うのではないかと思っています。

先日、仙台市慈眼寺の塩沼亮潤住職大峯千日回峰行の道を行くをテレビ放映で見ました。ご住職は千日回峰行を行なうことで悟りを開き、参拝者に以下の説教をしていました。

  • 何事も前向きで生きること
  • 笑いを絶やさないこと
  • スキルに頼って生きないこと
  • 身体を鍛えること 

一つ目は、人生はくよくよしても仕方ないのでポジティブに生きた方が良いということ。 二つ目は、笑って生きる方が健康にも良く人生を楽しく生きることができること。 三つめは、安易な方法を選ばず苦労をしなさいということ。 四つ目は、長生きするためには体を鍛えることが大切であることです。

千日回峰行者は、をやり遂げることが出来ない時は、自死するほかないために常に短刀を持ち歩いています。まさに、千日回峰行は、命がけで挑むために普通の人にはまねのできない荒行であるのです。

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