5年前、元東大総長であった小宮山宏氏の講演で、「考えただけではいけない、行動で示すべきだ」と語っており、評論家が多い世の中で三現主義を大切にしており大変勉強になった。三現主義とは、現場に赴き現物をとって現実を知るということである。“百聞は一見に如かず、されど一行に如かず”と同じである。
同じように「曹洞宗の教えに修せざれば現れず」とあり、『知る』ということと『分かる』ということとは違う。知っていても実行されなければ、分かったことにならない。このように聞くだけではなく、何事も実行してみて経験を重ねて『分かる』ことが大切であると思っている。
ウクライナ戦争が始まってから、約3カ月になる。我々はウクライナに行くことはできないが、ウクライナの歴史を学ぶことや唯一の被爆国として戦争反対!と叫ぶことは必要だろう。ただ、プーチン大統領は人間をあざ笑うかのように戦争を続けており、ロシア兵も1日約300人が死んでいるそうである。
ロシア兵の大半が極めて若く、貧困地域出身であることが、メディアなどの調査で明らかになり少数民族も多いという。旧ソ連時代のアフガニスタン侵攻では、1979~89年で約1万5千人のソ連兵が死亡したが、ウクライナ侵攻での戦死者はすでにこれを上回っているという。
先日、テレビ番組の映像の世紀で、喜劇俳優“チャップリン”VS独裁者“ヒットラー”を放映していたが、プーチン大統領は、独裁者“ヒットラー”と同じであるかも知れない。この戦争は、あと3~4カ月で停戦すると思う。なぜなら、この戦争によるインフレや食料不足で世界経済が大変なことになっており、火の粉が全世界に飛ぶからである。
日本のような先進国は良いが、アフリカなどの発展途上国では、既に食糧問題が発生している。ウクライナは小麦やトウモロコシなどの生産が盛んで、「欧州の穀物庫」と呼ばれ、ロシアによる海上封鎖や機雷敷設の影響で2千万トン以上の穀物がウクライナ国内に滞留し、世界的な穀物不足と価格高騰につながっている。また、日本でも自動車部品の不足や物流の停滞などから、納車の一部が1年~1年半先になるといわれており、景気悪化は避けられないだろう。
今回の戦争では、国際法の重要性と矛盾を感じないわけにいかなかった。国連の常任理事国がひとつでも反対すれば国連議決は適用されず、安保理は機能不全に陥っている。なお、現在の常任理事国は、アメリカ、中国、フランス、イギリス、ロシアの5カ国である。
この戦争で日本でも貧富の拡大が一層進み、国民の身に振りかぶってくるであろう。ウクライナの子供たちのみならず自分には孫もいるので、一刻も早く戦争が終わることを願っている。
「十勝の活性化を考える会」会員
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