十勝の活性化を考える会

     
 勉強会や講演会を開催し十勝の歴史及び現状などを学ぶことを通じて十勝の課題とその解決策を議論しましょう

ウクライナ情勢と十勝経済

2022-03-31 05:00:00 | 投稿

先日、「十勝毎日新聞」にウクライナ情勢と十勝経済に関して、日銀所長の見解が以下のように載っていた。

  • グローバルなインフレ圧力 
  • 原油など資源価格の上昇
  • 輸入に頼っている小麦・飼料価格などの上昇-
  • 自動車部品に使う希少資源の調達困難
  • 基幹産業である農業への悪影響 など

上記のことは、いずれも景気悪化につながる。コロナ禍に加えて、ロシア軍のウクライナ侵攻が、十勝経済の悪影響にもつながる見通しを述べている。コロナ禍も大変であるが、戦争に伴う消費や投資への影響が世界経済の悪化となる見通し。日本は、それでなくても人口減少で、GDPは下がり続けるだろう。地元新聞によれば、2045年の十勝の人口は、約7万人減少の27万人が見込まれている。

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注)十勝毎日新聞の記事


“空き家問題“の本

2022-03-30 05:00:00 | 投稿

 

先日、牧野知弘著“空き家問題”の本を読んだ。著者は、アメリカ生まれの東大経済学部卒。三井不動産を経て不動産アドバイザーや講演活動を展開している。著者は、人口減少が空き家問題として現実化してくるというのである。限界都市や消滅都市が進んでいるのは地方だけでなく、東京や大阪もいずれ空き家問題が現実化するといっている。

人口が減少し高齢化が一気に進展している日本は、世界で最も早く超高齢化を迎える。国立人口問題研究所の予想では、2060年には現在の人口に比べて約4千万人が減少し、8千万人台が予想されている。

19市町村ある十勝でも、30年後の人口が半減すると予想されている町村が三つもあり、十勝の人口が34万人から約27万人になり、80年後の22世紀には約半減の17万人になるだろう。日本はいま、高齢者が増えて若者が減り活力を失っている。近い将来はまだ良いかも分からないが、恐ろしい事態が迫っているのである。

著者は、このような事態を回避するためにコンパクトシティと、地方にあっては人口密度を上げる人の再配置を主張している。時間はあまりないので、官民一体となった妙案を考えるべきであろう。日本の危機を救うためには、自分中心主義ではなくみんなの共存共栄を考えていかねばならない。

短絡的な対処ではなく、遠い世界を見ながらの対応策になるだろう。グローバルな世界にあって、外国人をもっと柔軟に雇用すること、「モノづくり」ではなく、ソフトな知恵を売る時代が来ている。日本人は、几帳面でおもてなしの心が満ち溢れているので、それを外国人に訴えていくのである。そのためには、「教育レベル」が上げることが最重要課題だろう。  

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白人(チロット)アイヌコタンの記憶

2022-03-29 05:00:00 | 投稿

  私が子供の頃、北京オリンピックで金メダルをとった高木美帆選手の出身地である幕別町札内地区に2軒、隣の千住地区に数軒のアイヌの方々が住んでいました。千住地区の方々は、農家として自立していたようですが、札内地区の2軒は既に農地を手放してしまい、日雇として近隣農家の手伝いをするなどして生計を立てていました。

  これが、私の子供の頃の白人アイヌコタンの状況でした。

札内地区の2軒は、正確には西側は7号道路、東側は8号道路、北側は札内川、南側は3線道路に囲まれた30町歩強の新北区と呼ばれる区域にあり、私の実家も同じ新北区にありました。

新北区は、開拓当初の土地区画では、原則通りアイヌの方の2軒を含め6軒に割当てられたハズですが、子供の頃には紆余曲折を経て農家が6軒、農家以外が3軒(内2軒がアイヌの方)の9軒の家となっていました。

なお、私の実家の北隣は、北大のY名誉教授の実家でした。

新北区のアイヌの方の1軒は、小学校・中学校の友人Y君の家(母と姉の母子家庭)で、母親が周辺農家の手伝いや農協の雑用等で生計を維持していました。Y君とは途中まで帰路が同じため何時も一諸に帰りました。彼は中学卒業後一家で東京に引越し、その後、西濃運輸の運転手になりましたが、暫くして岐阜の方に転居して音信不通となりました。

もう一軒のアイヌの方の家は、父と子(男・女・男)の4人家族で、長男の方が工事現場等で働き、父親が時々兎や川魚を捕ったりしていましたが、生計を維持するには足らず、時々我が家に何か手伝わせて欲しいと頼みに来ていました。私が中学・高校の頃は、自分より少し年長で聾唖者の二男の方がよく手伝いに来て、彼とは仕事が終わると必ず相撲をし、キャツチボールして遊びましたが、残念ながら、彼は、私が大学生の時、山の事故で命を落としてしまいました。

千住地区のアイヌの方々のことについては、中学の時に千住地区から通学してきた友人S君以外のことはよく分かりません。

記憶に残るのは、蝦夷文化考古館の吉田菊太郎さんのことと、同じ千住地区のリーダーのような立場の方で、時々我家に来ていたクラーク・ゲーブルに似た方のことぐらいです。私は、その人の印象のためか、アイヌ白人起源説を永く信じていました。

S君とは、最初はそれほど親しくありませんでしたが、1年生の時のある出来事が契機となって友人となり、良く世の中の事とか人生について語りあいました。S君とは、彼が上京して暫くして音信不通となりました。

札内・千住地区は、農地の多くが宅地に変わり、最近ではチロットアイヌコタンの記憶を辿るのも困難となりました。

 

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理不尽

2022-03-28 05:00:00 | 投稿

 

理不尽という言葉がある。理不尽とは、簡単に言うと道理に合わないこと、あるいは矛盾していることで、ロシアのプーチン大統領に当てはまる言葉だろう。

先日、報道ステーションの大越健介キャスターのポーランドからの生中継を見ていた。「人事を尽くして天命を待つ」とは、「報道ステーション」の大越キャスターのための言葉だったかもしれない。

テレ朝は、NHKの「ニュースウオッチ9」のメインキャスターを務めていた彼の定年を待って、「報道ステーション」へスカウトした。視聴率は上向かなかったが、ロシアのウクライナ侵攻の報道を機に右肩上がりになったという。

彼の最大の特徴は、同じ環境に自分を置いていることで、しかも目線が下にないことだと思う。政治家の多くに当てはまるが、人間はどうしても立場が上になると上から目線で物事を見るようになるので、同じ環境に置くことが大切であろう。

その点で彼は、体育系であったからか、常に感謝の気持ちを持って物事をみている。大学野球の日本チームの投手の一人に選ばれ、世界チームを相手に大活躍したのは“あっぱれ”というほかはない。

私の友人はロシアが起こした戦争を困ったものだといっていたが、戦争は人間の持つ欲望だともいう。確かに、ロシア軍が地対空ミサイルで地下室を爆撃したが、戦争は理不尽で人間は愚かな動物である。人間は弱肉強食で強いものが弱いものをいじめる本質を持っているからであろう。

人類を存続させるためには、世界各国が非核三原則に同意することだろう。ただ、現実を見ると難しいのが現状で、アメリカ・中国・ロシアなど当該国の国民が反旗を翻すことが大切である。

戦争を無くするためには、最終的に同じ民族や同じナショナリズムである必要性がある。従って、今回の停戦はあっても話し合いでは合意できない可能性が強く、国の崩壊が無ければイデオロギーの対立はまだ続くであろう。

ルーマニアのチャウシェスク大統領は、1989年のルーマニア革命で銃殺されたが、プーチン大統領も同じ運命を辿ると思っている。チャウシェスク大統領は享年72歳で、プーチン大統領は満69歳である。

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新聞

2022-03-27 05:00:00 | 投稿

 

私は、北海道新聞と十勝毎日新聞をとっている。 道新は、地方新聞とはいえ世界の情報も大々的に書いている。一方、勝毎はローカル新聞なので、十勝の情報を詳しく書いている。

全国の新聞のシェア率は、1位:読売新聞、2位:朝日新聞、3位:毎日新聞。また、北海道での新聞のシェア率と順位は、1位:北海道新聞(38%)、2位:読売新聞(7%)、3位:朝日新聞(4%)、4位:毎日新聞、5位:日本経済新聞の順番となっている。北海道内の新聞のシェア率を見ると圧倒的に「道新」であり、新聞と言えば「道新」というほど、道新がスタンダードになっている。

十勝における「勝毎」の発行部数は約7万5千部で、それに対して「道新」は約3万部で大きな差となっている。この数字に対して道新では、目の上のたんこぶのように気になっているらしい。十勝人は十勝モンロー主義であり、地元愛が強いのだろう。

ただ心配なのは、若い人を中心にスマホが普及し、新聞離れが進行していることだ。スマホは瞬時に情報を入手できるものの、新聞の情報の深さにかなわないだろう。なぜなら、スマホはデジタルだから何故か心を打たないような気がする。デジタルとは、形で表すと三角とか四角の硬いイメージで、アナログとは丸のような軟らかなイメージである。

建物で言えば、デジタル建物は鉄筋・鉄骨造りで。一方、アナログ建物は木造造りである。耐用年数はアナログ建物の方が約半分以下で短いが、木造造りでも法隆寺のような実質的に耐用年数が長いものもある。

現代は、現場にいなくても様々な情報や知識を、瞬時に得ることができる。中国や北朝鮮をはじめとして、世界中のことが分かる時代である。そのような意味からも、世界が近くなったような気がする。

ところで、スマホのことであるが、便利である一方で様々な弊害があるらしい。昔、東京圏の通勤電車では、新聞か本を読む人がほとんどであったが、今はスマホを見るのが主流である。文明の利器といわれるものが全て良いわけではなく、健康に良くないものもある。

私は歩く時にふらつくために、歩くことは健康の基本であるので、リハビリを兼ねて歩くようにしている。歩くスピードが遅いので、周りの状況が手に取るように分かるので、私にとって歩くことは一石二鳥である。

確かに車は便利であるが、車に乗ると足が弱くなり健康にも良くない。リハビリ施設の利用者は7080歳代の人が多く、膝や足が弱い人が多いので、健康になると医療費が減少するなど良いことばかりである。

話は変わるが、女性はデジタル的で男性はアナログ的であると思う。女性の方が現実的で生活中心的な面はあるが、感情豊かでアナログ的な面もある。看護士などに女性が多いのは、それが理由だろう。デジタル人間にしても、アナログ人間にしても多様性を持っており、人間を理解するのは難しいことである。

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