集成・兵隊芸白兵

 平成21年開設の「兵隊芸白兵」というブログのリニューアル。
 旧ブログ同様、昔の話、兵隊の道の話を続行します!

高校野球の応援につき、元応援団長からの一家言(;^ω^)

2018-08-03 19:39:51 | 集成・兵隊芸白兵雑記
 あといくつ寝ると、第100回記念全国高等学校野球選手権大会の開幕!!!!
 武道・格闘技以外では、野球がとにかくダイスキな私は本当に楽しみにしています。

 さて、学生野球といえば、そのプレーもさることながら、各校の繰り出す特色ある応援も、大会を彩る華でございます。
 一昔前、メジャーかぶれしたクソバカ評論家が、「アメリカは拍手と声援だけで静かに応援するからすばらしい、日本の応援はうるさいだけ」みたいななめ腐ったことを言っていましたが、野球試合での応援は早慶戦創設の昔から(学生野球の応援のはじめは、明治の早慶戦における早大のカレッジエールから始まったと言われています)連綿と伝わる、歴史と伝統に彩られたすばらしいものであり、これを否定するような発言は、日本人としての資質を疑う実に愚かな発言と断じていいと思います。
 ワタクシも過ぐる大昔、山口県立柳井高校の応援委員長として、予選の応援を担当したことがございますので、応援はかなりコダワリを持って見ています! 
 ちなみに硬式野球部は予選3回戦で敗れましたが、軟式野球部が全国大会に出場した関係で、自衛隊一般曹候学生の受験を2週間後に控えた8月末に応援にはせ参じることとなり、名門・作新学院と応援を交換したことは、一生の自慢であります(`・ω・´)ゞ。

 さて、思い出話からいきなり本題に入りますが、ワタクシが昨今「う~ん…」と思っているのが、最近の高校野球では野球部の補欠と保護者が騒ぐだけの応援が激増、学校を挙げた様式美の伴う応援が本当に減った、ということです。

 ご存じない方のためにお話し致しますと、応援の技術は多くのマイナースポーツと同様、完全な東高西低といって差し支えありません。
 関東の名の通った高校は、東京六大学直伝の非常に見事なテク、見事な発声を披露。ワタクシも出張の機会を利用して神奈川・東西東京の予選でその見事な応援振りを見ており、本当に感心しきりでございます。
 そういえば、今年の甲子園には北神奈川代表として塾高(慶応高校)が出場しますので、テレビでぜひ「東の高校の最高峰応援」を見て下さい。きっと、鳥肌が立つ程のスゴい応援が見られますよ!
(ちなみにワタクシは野球ファンであるとともに野球応援ファンでもあり、東京六大学・都市対抗・全日本選手権など、日本のトップクラスの応援を常に実際に見てフューチャーしております!)

 地方でも、関西などでは独特の優れた応援を展開しておりますが、そこから少し離れると、本当に応援のレベルが下がっており、ワタクシは心を痛めております。
 特に最近許せないのが最近、各地の「田舎の伝統校」が、テクに手抜きを始めたこと!

 「テク」とは、簡単に言いますと応援時に団長などが行う腕の振りのこと。
 これは各校、趣向をこらした素晴らしいテクが連綿と受け継がれており、これは伝統文化として厳然として受け継ぐべきものです。

 これは私の卒業した高校の話ですが、今から数年前、応援を見に行きますと…ワタクシが死ぬ思いで覚え、代々の委員長が受け継いできたテクが全て姿を消し、腕を上下するだけの、小学生が運動会の応援合戦でやるような稚拙なテクに姿を変えていました。
 古い人間だとお思いでしょうが…これは本当に許せないことです😡!!!!!!!

 私の卒業した高校はいちおう進学校。そうした学校のガキは口ばっかり達者ですから、応援のテクを「覚えにくい」だの、「時代に逆行している」など、利いた風なことを言って文句を垂れたのでしょう。
 問題なのはそうしたことを言うガキのほうではなく、ガキにその歴史と伝統を教え、昔から伝えられているものをやらせることのできないバカ教師です。学校の伝統を守れない教師など、存在する価値すらありません。

 ワタクシが卒業した高校(母校といいたくないので(-_-;))を筆頭に、テクや応援を堕落させた学校が数々あるいっぽうで、昔ながらのテクや伝統をしっかり伝え続けている学校もたくさん存在し、面白いことにそれらの学校は、校風や野球の成績も、かなり優秀であったりします。
 わが郷土山口県でいえば、手首から先の細かい動作が印象的な徳山高校(山口で1、2を争う賢い学校)、団長の白ランが特徴的な大島商船高専、チアが必ず裸足で応援の宇部商、リズミカルなテクが特徴ある岩国工、バンカラで硬派な豊浦、重松清の小説のタイトルにもなった「熱球」でおなじみの山口高などなどがそれに当たりますね(ローカルなお話でごめんなさい-_-;)


 逆にテクや応援をないがしろにする学校は、学業も野球も本当にダメになっています。これは決して偶然ではない、と私は信じて疑いません。

 以上ゴチャゴチャと変なことを申し述べましたが、100回記念の甲子園の出場校におかれましては、各都道府県を代表する素晴らしい応援を期待しております!!!!!