アルファロメオ MiTo（ミト）

助手　「所長、アルファのミト、カッコいいじゃないですか。」

所長　「うむ、まだ写真でしか見とらんが、後ろ姿なんか惚れ惚れするの。」

助手　「やっぱし。きっと所長の好みだと思ってたんですよ。」

所長　「全長が4mを超えとるようなんじゃが、もうひと回り小さいと言うことないんじゃがな。」

助手　「まぁ、ベースがグランデプントですしね。これでも一番小さかった147より随分と小さいんですよ。」

所長　「ま、そうじゃな。あとデザインなんじゃが、8Cなんちゃらのデザインをモチーフにしとるそうじゃが、こっちがオリジナルと言ってもおかしくないほど上手くまとめとるの。」

助手　「8Cコンペティツィオーネですね。」

所長　「それじゃ。あれも格好いいんじゃが、2000万以上もするクルマには見えんじゃろ。もっと小さいエンジンを積んでエリーゼみたいなライトウェイトスポーツにした方が似合っとると思うんじゃがな。」

助手　「言えてるかもしれませんね。」

所長　「まぁ、どっちにしろワシには縁のないクルマじゃけどな。」

助手　「ですね。でもミトだったら無理をすればなんとかなりそうな価格ですよね。」

所長　「うーん、もう少し、200万の前半ぐらいじゃったら言うことないんじゃがな。」

助手　「確か今だったら例の新車購入補助金に合わせて10万円引いてくれるんですよね。」

所長　「輸入車ディーラーも大変じゃな。今度の補助金のせいで未対象のクルマは大打撃を受けるじゃろうな。」

助手　「ですよね。」

所長　「やっぱり今度の経済危機対策はマイナスの要素の方が大きいわ。」

助手　「それを言うなら高速の1,000円乗り放題もそうじゃないですか。」

所長　「どうしてじゃ。」

助手　「あれのせいで鉄道やフェリーは大変みたいですよ。」

所長　「なんでじゃ。」

助手　「そりゃそうですよ。お客がみんなクルマに流れてしまうじゃないですか。」

所長　「あのな、そもそも高速は借金を返済し終わったら無料になるのが前提じゃったわけじゃろ。じゃったら無料になっても生き残れるように鉄道やフェリーは努力せんといかんのじゃないか。」

助手　「そうかもしれませんけど、無料で行けるんだったら誰も高いお金を払って鉄道やフェリーに乗るわけないでしょ。」

所長　「誰も乗らんのじゃったらなくなっても問題ないじゃろ。」

助手　「そんなことないですよ。クルマに乗るヒトばっかりじゃないですし、なくなったら困るヒトもたくさんいるに決まってるじゃないですか。」

所長　「困るヒトがたくさんいるんじゃったら、なくならんじゃろ。考えてみぃ、一般道って無料じゃろ。じゃがお金を払って電車やバスに乗るヒトがちゃんとおるんじゃ。クルマに乗っとるモンでもいつでもクルマを使うわけでもないんじゃ、行き先や目的に合わせて使いわけとるんじゃ。じゃったら高速が1,000円になっても鉄道やフェリーも利用するはずじゃ。ま、利用者の数は減るじゃろうから、今のまま全部残ることはないじゃろうけどな。」

助手　「・・・・。」

所長　「で、なんの話をしとったかの。・・・おっ、そうじゃ、ミトを10万引いてくれる話じゃったの。それでもまだ高いのぉ、もう少しどうにかならんモンかの。3ドアのマニュアル、しかもアルファロメオじゃろ。想像しただけでもヨダレが出てきそうじゃわい。」

助手　「そう言えばミトってミッションしかないらしいですね。これってどうなんでしょうね。」

所長　「そのうちセレスピードかなんかが追加で設定されるんじゃないのか。確かグランデプントも最初はそんな感じじゃったじゃろ。ま、ワシはなくても一向に構わんのじゃがな。」

助手　「でも日本で売るならオートマに5ドアは絶対外せないでしょ。」

所長　「そうなんじゃけど、このクルマに乗りたかったらマニュアルを練習して来い、ぐらいの気概が欲しいとこじゃけどな。」

助手　「そんなこと言ってたら商売になりませんよ。」

所長　「オートマしか選べんクルマがヤマほどあるんじゃから、マニュアルしか選べんクルマがひとつぐらいあってもいいと思うんじゃがの。」

助手　「8Cコンペティツィオーネのようなクルマなら問題ないでしょうけど、ミトのように数の出るクルマではダメなんじゃないですか。」

所長　「別にいいと思うんじゃがな。量販車としてグランデプントがあるんじゃし。」

助手　「あっ、そうか、アルファロメオですもんね。」

所長　「じゃろ。アルファと言えば昔からスポーツ・ブランドなんじゃし、大衆に媚びる必要なんてないんじゃ。それでこそ、ブランド・イメージが保てるというモンじゃ。」

助手　「かもしれませんね。」

所長　「それに日本の市場に合わせても売れる量はたかがしれとるじゃろうしの。」

助手　「・・・・。」

所長　「それにしてもここんとこフィアット、調子がいいようじゃのぉ。」

助手　「そうですね。クライスラーに支援するみたいですね。」

所長　「ついこの前までGMに売り渡すとか言ってたのが嘘みたいじゃな。アバルトも復活したみたいじゃし。」

助手　「ですね。アバルトも先代プントのときのようなグレード名じゃなくって、いちブランドとして売るみたいですね。」

所長　「どれだけ浸透するかはわからんが、中途半端にやるよりはいいじゃろうな。」

助手　「そうですね。日本でも人気が出るといいですね。」

所長　「どうじゃろうな。アバルトの名前に反応するモンがどれだけおるかは知らんが。まぁ、あくまでもイメージリーダーになってくれればいいんじゃないか。アバルトがうじゃうじゃ居るのもどうかと思うしの。」

助手　「言えてますね。ミトとグランデプントのアバルトってベースが共通でエンジンの性能も一緒なんですけど、所長だったらどっちがいいですか。」

所長　「うーん、そうじゃな。これ見よがしなアバルトの外観は気恥ずかしい気がするし、ワシじゃったらミトにするの。あれじゃったら年寄りが乗っても様になるじゃろ。」

助手　「それは言えてますね。」


参考資料
アルファロメオMiTo（フィアット グループ オートモービルズ ジャパン株式会社）
アルファロメオ 8Cコンペティツィオーネ（『webCG』　日経デジタルコンテンツ）
フィアット・グランデプント（轟クルマ文化研究所）
アバルト（フィアット グループ オートモービルズ ジャパン株式会社）

Yahoo！グループ　轟クルマ文化研究所