助手 「アルファのブレラ見てきました。カッコ良かったですよ、所長はもう見られましたか。」
所長 「この間、パンダを見に行ったとき、ついでに見たわ。」
助手 「ついでって所長、普通パンダがついででしょ。」
所長 「何を言うとるんじゃパンダがメインに決まっとるじゃろ。ブレラは所詮買う可能性のないクルマじゃからな。」
助手 「まあ、そうかもしれませんが、見るだけだったらただじゃないですか。クルマ好きとすれば、やっぱりブレラでしょ。」
所長 「そうかのぉ。」
助手 「で、ブレラどうでした。僕はかなり気に入りましたが。」
所長 「うーん、どうじゃろう。正直コンセプトカーの写真を初めて見たときのインパクトは感じんかったな。」
助手 「2002年のジュネーブショーですね。確かにあのときのインパクトは凄かったですね。でもガルウィングドアやマセラティのV8エンジン搭載は、現実的には難しいでしょ。まんまスーパーカーになってしまいますしね。」
所長 「うーん、なんて言うんじゃろう。あのタイミングで、あのクルマが出とったら、さぞかし魅力的じゃったと思うんじゃ。別にエンジンがV6でも、ドアがヒンジになっとってもな。じゃが時間が経って見え方が変わってきたのと、量産モデルになってボテっとした印象になったのが、魅力を損なってしまったと思うんじゃ。ちょうどポルシェのボクスターがデビューしたときとおんなじような印象じゃ。」
助手 「ボクスターですか、確かにプロトタイプの方が魅力的に見えましたね。市販モデルは、550スパイダーの再来というよりも、プアマンズ911っていう感じになりましたからね。」
所長 「そうなんじゃ。なんて言うんじゃろうな、プロトタイプのときはコンセプトに対してピュアなんじゃが、市販化が前提となると、コストの問題から部品の共用じゃとかマーケットの要望とか制約が出来て、どんどん変わって行ってしまうじゃろう。まあ、それが工業製品と言えばそうなんじゃが、それなら最初から市販化を見越したカタチで見せて欲しいと思うんじゃ。」
助手 「それは、そうかもしれませんね。でもそうなるとショー自体が妙に現実的で面白味に欠けるモンになってしまいそうですけどね。」
所長 「そうかもしれんな。」
助手 「で、ブレラですけど、前に159がドイツ車みたいだって、所長言ってたじゃないですか。ブレラを見て僕もそう思いました。」
所長 「どうして、そう思ったんじゃ。」
助手 「えーと、なんか全体的にかっちりしたつくりのクルマに見えて、見た目に品質の高さが伺えるって言うか、簡単に言うと壊れそうな感じがしないとこですかね。」
所長 「今どきのクルマじゃから、どこの国のクルマでも、そう壊れそうには見えんじゃろう。」
助手 「いや、そう言う意味じゃなくって、前の156なんかはもっと繊細で、荒く扱ってはいけないような気がしたんですよ。それが僕にとってのイタリア車であり、アルファロメオのイメージだったんですよ。」
所長 「それが今度のブレラでは、繊細な感じが薄れたと言うことか。」
助手 「まあ、そんな感じですね。」
所長 「わからんでもないわ。じゃがそれでマーケットが広がるんじゃったら、商売的には間違っとらんのじゃろう。」
助手 「そうですね。日本国内にしても世界的に見ても、屈強なドイツ車にニーズが集まってますから、販売的にはプラスなんでしょうね。」
所長 「そういうことじゃ。特にフィアットの経営状態からすると、まず売上げを伸ばすことが絶対条件じゃから、マーケットに合わせるのは致し方ないんじゃろうな。」
助手 「そう言えば、北米にも再進出するみたいですね。」
所長 「アメリカでもアルファロメオのブランドは浸透しとるから、質感の上がった現在のアルファじゃったら面白いことになるかもしれんのぉ。」
助手 「期待したいですね。」
所長 「159にしてもブレラにしても、質感が上がったのと、ドイツ車のような高速ツアラー的な性格を強めとるんで、昔からのアルファ好きからすると違和感があるかもしれんが、より大きなマーケットに踏み込むことで、今までと違ったアルファロメオのブランドが出来るからな。」
助手 「そうですね。156以降、日本でもBMWやアウディなんかと比較されるようになりましたしね。」
所長 「そういう意味では、159やブレラは新しいアルファロメオの顔として相応しい高級感があるんじゃろうな。」
助手 「そうですね。なんだかんだ言っても所長も結構気になってるんでしょ。」
所長 「うーん、顔がイマイチじゃな。159と見分けが付かんわ。」
助手 「確かにそうですけど、この顔はブレラで一番最初に採用したからこそ、ブレラ顔と呼ばれているんでしょ。」
所長 「じゃが156のマイチェンや159で先にブレラ顔を販売しとるから、スペシャル感が薄れてしもうとるわ。」
助手 「そうですけど、この顔でアルファロメオのブランドを構築する訳ですから、仕方がないでしょ。」
所長 「じゃがお客からすると159の単なるクーペバージョンにしか見えんじゃろう。シャーシもエンジンも一緒じゃしな。せめてデザインだけでも特別なモンにせんと高い金を払って誰も買わんと思うんじゃがな。」
助手 「反対に159をもっと大人しい顔にした方がよかったのかもしれませんね。」
所長 「数が出るのは159の方じゃから、難しいところじゃな。あとプロトタイプではなかったリアサイドのウィンドウが追加されたのも、実用車然として面白くないのぉ。」
助手 「なかなか厳しいですね。」
所長 「まあ、それでも今売っとるクーペの中では、ダントツで一番なんじゃけどな。」
助手 「はぁー、なんか所長ってヒトが、よくわからなくなってきましたよ。」
所長 「それだけ、プロトタイプを見たときのインパクトが強かったと言うことじゃ。」
参考資料
アルファロメオ・ブレラ(フィアット グループ オートモビルズ ジャパン株式会社)
アルファロメオ159(轟クルマ文化研究所)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
所長 「この間、パンダを見に行ったとき、ついでに見たわ。」
助手 「ついでって所長、普通パンダがついででしょ。」
所長 「何を言うとるんじゃパンダがメインに決まっとるじゃろ。ブレラは所詮買う可能性のないクルマじゃからな。」
助手 「まあ、そうかもしれませんが、見るだけだったらただじゃないですか。クルマ好きとすれば、やっぱりブレラでしょ。」
所長 「そうかのぉ。」
助手 「で、ブレラどうでした。僕はかなり気に入りましたが。」
所長 「うーん、どうじゃろう。正直コンセプトカーの写真を初めて見たときのインパクトは感じんかったな。」
助手 「2002年のジュネーブショーですね。確かにあのときのインパクトは凄かったですね。でもガルウィングドアやマセラティのV8エンジン搭載は、現実的には難しいでしょ。まんまスーパーカーになってしまいますしね。」
所長 「うーん、なんて言うんじゃろう。あのタイミングで、あのクルマが出とったら、さぞかし魅力的じゃったと思うんじゃ。別にエンジンがV6でも、ドアがヒンジになっとってもな。じゃが時間が経って見え方が変わってきたのと、量産モデルになってボテっとした印象になったのが、魅力を損なってしまったと思うんじゃ。ちょうどポルシェのボクスターがデビューしたときとおんなじような印象じゃ。」
助手 「ボクスターですか、確かにプロトタイプの方が魅力的に見えましたね。市販モデルは、550スパイダーの再来というよりも、プアマンズ911っていう感じになりましたからね。」
所長 「そうなんじゃ。なんて言うんじゃろうな、プロトタイプのときはコンセプトに対してピュアなんじゃが、市販化が前提となると、コストの問題から部品の共用じゃとかマーケットの要望とか制約が出来て、どんどん変わって行ってしまうじゃろう。まあ、それが工業製品と言えばそうなんじゃが、それなら最初から市販化を見越したカタチで見せて欲しいと思うんじゃ。」
助手 「それは、そうかもしれませんね。でもそうなるとショー自体が妙に現実的で面白味に欠けるモンになってしまいそうですけどね。」
所長 「そうかもしれんな。」
助手 「で、ブレラですけど、前に159がドイツ車みたいだって、所長言ってたじゃないですか。ブレラを見て僕もそう思いました。」
所長 「どうして、そう思ったんじゃ。」
助手 「えーと、なんか全体的にかっちりしたつくりのクルマに見えて、見た目に品質の高さが伺えるって言うか、簡単に言うと壊れそうな感じがしないとこですかね。」
所長 「今どきのクルマじゃから、どこの国のクルマでも、そう壊れそうには見えんじゃろう。」
助手 「いや、そう言う意味じゃなくって、前の156なんかはもっと繊細で、荒く扱ってはいけないような気がしたんですよ。それが僕にとってのイタリア車であり、アルファロメオのイメージだったんですよ。」
所長 「それが今度のブレラでは、繊細な感じが薄れたと言うことか。」
助手 「まあ、そんな感じですね。」
所長 「わからんでもないわ。じゃがそれでマーケットが広がるんじゃったら、商売的には間違っとらんのじゃろう。」
助手 「そうですね。日本国内にしても世界的に見ても、屈強なドイツ車にニーズが集まってますから、販売的にはプラスなんでしょうね。」
所長 「そういうことじゃ。特にフィアットの経営状態からすると、まず売上げを伸ばすことが絶対条件じゃから、マーケットに合わせるのは致し方ないんじゃろうな。」
助手 「そう言えば、北米にも再進出するみたいですね。」
所長 「アメリカでもアルファロメオのブランドは浸透しとるから、質感の上がった現在のアルファじゃったら面白いことになるかもしれんのぉ。」
助手 「期待したいですね。」
所長 「159にしてもブレラにしても、質感が上がったのと、ドイツ車のような高速ツアラー的な性格を強めとるんで、昔からのアルファ好きからすると違和感があるかもしれんが、より大きなマーケットに踏み込むことで、今までと違ったアルファロメオのブランドが出来るからな。」
助手 「そうですね。156以降、日本でもBMWやアウディなんかと比較されるようになりましたしね。」
所長 「そういう意味では、159やブレラは新しいアルファロメオの顔として相応しい高級感があるんじゃろうな。」
助手 「そうですね。なんだかんだ言っても所長も結構気になってるんでしょ。」
所長 「うーん、顔がイマイチじゃな。159と見分けが付かんわ。」
助手 「確かにそうですけど、この顔はブレラで一番最初に採用したからこそ、ブレラ顔と呼ばれているんでしょ。」
所長 「じゃが156のマイチェンや159で先にブレラ顔を販売しとるから、スペシャル感が薄れてしもうとるわ。」
助手 「そうですけど、この顔でアルファロメオのブランドを構築する訳ですから、仕方がないでしょ。」
所長 「じゃがお客からすると159の単なるクーペバージョンにしか見えんじゃろう。シャーシもエンジンも一緒じゃしな。せめてデザインだけでも特別なモンにせんと高い金を払って誰も買わんと思うんじゃがな。」
助手 「反対に159をもっと大人しい顔にした方がよかったのかもしれませんね。」
所長 「数が出るのは159の方じゃから、難しいところじゃな。あとプロトタイプではなかったリアサイドのウィンドウが追加されたのも、実用車然として面白くないのぉ。」
助手 「なかなか厳しいですね。」
所長 「まあ、それでも今売っとるクーペの中では、ダントツで一番なんじゃけどな。」
助手 「はぁー、なんか所長ってヒトが、よくわからなくなってきましたよ。」
所長 「それだけ、プロトタイプを見たときのインパクトが強かったと言うことじゃ。」
参考資料
アルファロメオ・ブレラ(フィアット グループ オートモビルズ ジャパン株式会社)
アルファロメオ159(轟クルマ文化研究所)
Yahoo!グループ 轟クルマ文化研究所
やっぱりカッコいいかも。
アルファロメオではGTVが一番好きなんだけども。
収入から考えたら147のテンロクが精一杯なんですがw
中古でも高いんですよねー。
新車は無理レベルだから背伸びしても中古。
何気に不人気なのか、タマ数も少ないし……orz
出たときはドイツ車っぽくなったと思ったんですが、やっぱりアルファ、カッコいいです。
147のテンロクいいですね。
ひと昔前のアルファに比べればタマ数も価格も信頼性も(笑)手を出し易くなった方じゃないですかね。
グランデプントのフロントオーバーハングは競合車と比べると異様に長く見えます。
FFBセグメントハッチバック特有の全長:フロントオーバーハングの割合にはあの形状は合わないと思います。Evoになってからは多少はバランスが良くなった様に感じます。
もしFRだったらキレイに見えたかもしれませんが、これでは元ネタの3200GTまで嫌いになりそうです。
ブレラ・159のフロントオーバーハングは何故あんなに角々しているのか。ボディ全体がスクエアなタイプでも普通ああはならないでしょう。フロントオーバーハングより後ろはシャープなのにチグハグだと思います。これもフロントオーバーハングが異様に長く見えて、鈍重・主張し過ぎの様に感じます。
フロントオーバーハング以外の部分は3車ともすべて好きなので残念です。
個人的に最も理解できない御大のお仕事です。
今更になってすみませんが、ジュリエッタで思い出したので投稿しました。
>グランデプントのフロントオーバーハングは競合車と比べると異様に長く見えます。
>FFBセグメントハッチバック特有の全長:フロントオーバーハングの割合にはあの形状は合わないと思います。Evoになってからは多少はバランスが良くなった様に感じます。
>もしFRだったらキレイに見えたかもしれませんが、これでは元ネタの3200GTまで嫌いになりそうです。
言われてみれば、グランデプントのフロントオーバーハングって長いですよね。
そのせいかどうかはわかりませんが、全長が4m超えで当時Bセグメントで1番長かったように記憶してます。
(それなのに全幅は狭く、5ナンバー登録だったんですが)
ひょっとするとあの顔つきにしたいがためにフロントオーバーハングを伸ばしたのかも?
(もしくはクラッシャブルゾーンを手っ取り早く確保するため?)
>ブレラ・159のフロントオーバーハングは何故あんなに角々しているのか。ボディ全体がスクエアなタイプでも普通ああはならないでしょう。フロントオーバーハングより後ろはシャープなのにチグハグだと思います。これもフロントオーバーハングが異様に長く見えて、鈍重・主張し過ぎの様に感じます。
確かにブレラ・159って四角い顔してますよね。特にブレラは丸いお尻と同じクルマとは思えませんよね。
ブレラのコンセプトカーを見てみるとフェンダーがバンパー下部に回りこむようにデザインされているんですが、それを忠実に再現したんでしょうね。
量産化するにあたって、フェンダーとバンパーが別パーツとなり、意図がぼやけてしまったって感じでしょうか。
(現行プリウスの空力バンパーの先取りだったら面白いのですが)
>フロントオーバーハング以外の部分は3車ともすべて好きなので残念です。
>個人的に最も理解できない御大のお仕事です。
これ前から気になってたんですが、イタルデザイン=ジウジアーロ御大って感じの記事が多いんですけど、もう70歳を超えられてますし、今でも実際にデザインをされてるんでしょうか?
最近のは息子さんがって記事も見ますけど、イタルデザインって900人以上もいるデカい会社みたいですし、ジウジアーロ親子以外でデザインをされる方っていらっしゃらないんでしょうかね?
>今更になってすみませんが、ジュリエッタで思い出したので投稿しました。
いえいえ、大歓迎です!