碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

小さな寓話

2007-09-13 21:22:16 | 日記風雑感
「やれやれ」と鼠がいった。 「この世は日ごとにちぢんでゆく。  はじめは途方もなく広くて恐ろしいほどだった。  一目散にはしりつづけていると、そのうち、  彼方の右と左にかべができて、ホッとした。  ところが、この長い壁がみるまに合わさってきて、  いまはもう最後の仕切りで、どん詰まりの隅に  罠がまちかまえている。走りこむしかないざまだ」 「方向を変えな」と猫はいって、パクリと鼠に食いついた。 . . . 本文を読む
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アベシンドロス大王

2007-09-13 20:31:00 | 日記風雑感
アベシンドロス大王が青年のころの 赫々たる戦果にもかかわらず、 また、自分が育て上げたとびっきりの内閣にも かかわらず、さらには自分のなかに感じていた 世界変革の意欲にもかかわらず、ヘレスポントスの 手前で、とまったきり、ついにはそこを渡らなかった ことはあり得ることなのだ。しかも、怖れや、 不決断や、病気のせいでなく、おのれのからだの 重さのせいで。         フランツ・カフカ      . . . 本文を読む
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