碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

それはデジカメの購入から始った 8

2009-11-16 16:55:38 | 日記風雑感
外から家に帰ると、いつもクンクン鳴いて、歓迎してくれる犬が
いなくなると、灯の消えたような寂しさを感じておりました。
この家で唯一私の命令をきくのは、犬しかいないので、その意味では
正直、人間の家族よりかわいいものです。それがいなくなって見ると
ほんと気の抜けたような、喪失感におちいります。ペットロス症候群です。
いままで人ごとのように思っていたけれど、その気持ちは身にしみて判ります。
特に今回のように生きているのか死んでいるのか判らない状況ですから、
心の整理がつかず、もやもやしたものが心に残ります。
話はとびますが、北朝鮮に拉致された方々の家族の気持ちは、きっと、この
何倍もの、悲しみと重い憤りと、やるせなさに、さいなまれ、傷ついていると
思います。犬と同じに扱って恐縮ですが、愛するものを失うことの悲しみを
感じてこそ、人の悲しみを思いやることができると知らされました。
その日は晴れておりました。午後2時近く、それは予期せぬときにおきました。
道を歩いていると携帯電話が鳴ったので、でてみると、知らない男の人から、
犬を見つけた。という連絡が入ったのです。場所は、登山道入口の駐車場だと
いうのです。半分あきらめていただけに、生きていた喜びと、無事に確保できた
安堵で、心のなかで「やったー」と叫んでおりました。すぐに家内に電話すると、
家内も泣き声になっておりました。娘やあちこちすぐに電話で朗報を知らせて、
あわてて車で家内と二人で迎えに走りました。途中、で連絡がはいり、
犬を車に乗せて、中宮の村の温泉の浴場にいくということで、そこへ駆けつけた
しだいです。そして浴場に車で近づくとそこにロープにつながれた犬がおりました。
間違いなくムクでした。すっかりやせて細くなっており、元気がないように
見えました。それでも我々を見ると尻尾を振ってヨロヨロと近づいてきました。
飛びつく体力はなさそうで、顔を懐にうずめるように、寄せるのがせいいっぱい
でした。体に傷や怪我はなさそうで、もってきた水と餌を少し与えると、
すべて食べて尻尾を振って我々の車に乗り込もうとしましたが、体力がない
せいかジャンプできず、足を滑らし落ちそうになりながらやっと乗る状態でした。
発見してくれた人の話では、登山道から帰ると駐車場に犬がいて、首輪をして
いるので、誰かの飼い犬であろうと思ったらしい、一緒に行動していた仲間の
方が、入り口のぶなの木につけたポスターを見て、探している犬であることに
気付き、ポスターに書いてあった携帯の電話番号に連絡してくれたのだった。
人には警戒心を持っている犬でしたが、おにぎりを2個やると、ペロリと食べて
素直に、車に乗ったそうです。そしてふもとの村まで来たわけです。
発見した方も我々の登ったコースで中宮山までゆき、帰ってきたところでした
途中で、熊を見たそうです、やはり、熊はいたのでした。
この事件の黒幕はひょっとしたら熊かもしれません。
犬が、熊を見つけて、追っかけたせいで、我々は熊にあわなかったのかも
しれません。とすると、我々を守ってくれたことになるのですが
真相はまさに藪の中です。発見者にお礼をしてから、村に張ったポスターを
回収し、村の人に犬がいたことを報告して回り、めでたく自宅へ帰る
こととなりました。ヤレヤレこれで一件落着です。




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