1996年の最後は、鉄道関連ではあるけど、ちょっと離れた番外編。
前回の北海道旅行の後、長い長い夏休みが残っていたので、埼玉に住む同級生を訪ねつつ東京方面に出かけることにした。その途中、以前から興味のあった「白棚線」を訪ねた。
白棚線は、東北本線白河駅と水郡線磐城棚倉駅間を結ぶ鉄道路線であったが、戦時中に不要不急線として線路が撤去され、戦後鉄道としては復活せず線路跡をバス専用道路(国鉄バス→JRバス関東)として活用したもの。東日本大震災後に鉄道としての復活を断念した気仙沼線、大船渡線一部区間のBRTと基本的に同じ形態。こんな路線が東北にあることを知ったのは高校の頃だっただろうか。いつか乗ってみたいと思っていて、念願叶っての訪問だったのだ。

白河駅前
バスが左端に待機している。私が乗ったバスは、新白河駅に立ち寄った後、バス専用道に向かったと記憶している。

立派な駅舎を持つ磐城金山「駅」
このときは知らなかったが、駅舎は私が訪ねた1996年に解体されたとのこと。運が良かった(間に合った)のだ。

磐城金山駅の「プラットホーム」
相対式ホームによる交換駅の雰囲気。実際、専用道路は下の写真のように「単線」なので、交換可能なスペース(待避所)が必要なのだ(待避所は本線上にも存在する)。後方に写る来々軒で、遅めの昼食を取ったっけな。

白河方面への帰り道、バス車内にて

林の中は、トンネルのような雰囲気

一般道路との交差部 ※この写真のみ、同年3月に通りかかった際に撮影
ちょっとわかりにくいが、いわゆる「踏切」であり、バス専用道路優先(一般道路側は一時停止)となっている。
こんな独特な雰囲気の白棚線であったが、現在は災害や一般道路の改良等により専用道路はだいぶ短くなっているようだ。2007年再び訪れた際、磐城金山駅(バス停)付近は国道となっていたが、専用道路はまだ残っていた。時間があれば、現状を見に行ってみたいものだ。