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ケータイのこと

2021-03-10 | よもやま
今年の3月11日で東日本大震災から10年。あの日、私はケータイを片手に、おぼつかない手つきで家族や親戚に安否確認のメールを送った。震災前日の2011年3月10日、仕事帰りにケータイの機種変更をしたため、文字入力操作の細かな違い(句読点、文字種切替、同じ行の「かな」の連続入力など)につまずき、メール作成が進まなかったのだ。


SoftBank 842SH(SHARP)
充電端子のカバーが外れてしまったのが残念

あれから使い続けている私のケータイSoftBank 842SH(SHARP)も、今日、2021年3月10日で丸10年になる。
基本的にケータイにはあまりこだわりが無く、特に不都合が無い限り長く使うようにしている。その前に使用していた705NK(Nokia N73)はスケジューラ機能を目的として2006年に購入したもので、故障も無く使用していたのだが、ケータイ版「えきねっと」が利用できない仕様のため出張時に困ることがあって、やむを得ず機種変更することにした。
機種変更にあたり、(1) 機種代が実質無料、(2) おサイフケータイ対応、(3) Bluetooth 搭載の3つを選定条件とした。当時、それを満たすのは842SHだけだったのだ。

705NKと842SH

ところで、842SHには私にとって「おまけ」となる特徴的な装備、ソーラー充電機能が搭載されている。発電能力は最適条件で10分間太陽光に当てると2分の連続通話ができる程度とされており、売り場で眺めながら何かの際には役に立つかもなあ、ぐらいに思っていた。

そして次の日の震災、そして停電。あまりにタイムリーに「何か」が起こってしまった。実際には、電池残量は十分あったし(仕様上残量が75%以下にならないとソーラー充電は機能しない)、震災翌日には停電も復旧したのでソーラー充電のお世話にならずに済んだのは、幸運だったといえるだろう。

842SHは3Gのため、2024年1月には使用できなくなってしまう。SoftBankからは頻繁に機種変更を促す案内が届くが、「何か」が起こらないことを祈りながら、期限ギリギリまで使い続けたいと考えている。

カセットテープのこと

2020-12-06 | よもやま
懲りずに昔の録音のデジタル化のお話。

中高生の頃の演奏会やコンクールの録音で、カセットテープでしか所有してないものや、ビデオテープより状態の良いものがあったりするので、これをデジタル化したくなる。

当然のことながら作業にはカセットデッキが必要で、押し入れから中学生の頃に購入したSONY製のTC-WR775を久々に引っ張り出してきた。生意気にも据え置き型デッキを使っていたのは、母が昔購入したDIATONEのアンプ(DA-U660)に接続して使用するため。どうやら母はカセットテープを音の悪いものと見下していたフシがあって(?)、安いラジカセで簡易に聴くことはあってもシステムに接続することは無かったのだ。ちなみに、DA-U660にはTAPE端子が2系統あるのだが、取説の接続例に描かれているのはオープンリールデッキだし・・・。

購入当時(1991年頃)のカタログを眺めてみると、メカ、ヘッド、回路ともに数々の技術用語がちりばめられている。少なくとも、カタログを見る限りカセットテープが格下といったイメージは無い。私にとってカタログ収集は趣味の一つ(!?)でもあるが、カセットデッキに限らず、この頃のカタログを見るのはとても楽しく興味深い。

話を戻して、私のTC-WR775はSONYの据え置き型では最も低価格のもので、カタログ末尾にある仕様・機能比較表の○印はだいぶ少ない。それでも、テープは録再ともノーマル/ハイポジ/メタル対応だし、ドルビーNRもB/Cタイプを搭載しているから、中学生にとってはかなり贅沢な機種であったのだ。

といったところで、久々に電源を入れてみると・・・動かない。どうやら、駆動用のゴムベルトがダメになってしまったようで、修理も考えたが、あきらめることにする。上の長い長い前書きも、ムダになってしまった・・・。

これがだいたい7~8年前のできごとで、その後しばらく放置していたが、3年ほど前に思い立って新たにカセットデッキを購入することにした。新品のカセットデッキも存在したが、ドルビーNRが無い(※)などの残念なところもあって中古品を入手する。

※その後、2018年にドルビー Bタイプ NR相当の機能を搭載したTEAC製W-1200が発売されている。


ONKYO製のK-505X(S)、インテック205シリーズ のカセットデッキである。確か13,000円ぐらいだったかと。ドルビーNRもB/C搭載で、テープも各タイプに対応している。


水平ローディング式。ふたがバッタンと倒れるデッキに慣れた私にとっては、ハイテクな印象?

ともかくもカセットテープを再生できるようになったので、TASCAM(TEAC製)のPCMレコーダーDR-100MK3でデジタル化を進めることにする。


懐かしいテープを聴きながら思ったのは、クリアな音に「おおっ!!」と感動するものもあれば、ぼやぼやっとした音に「あれ?おや?」となるものもある。どうやら、テープによって分かれるようだ。これが保管・使用状況によるのか、テープの種類によるのかはわからないが、ノーマル/ハイポジ/メタルによる違いはなさそう。当時の私は主にAXIA(富士フイルム製)のテープを使っていたが、何となくPSシリーズよりAUシリーズの方が状態が良いように感じられる(気のせい?)。いずれにせよ、全体的にレコードの方がカセットテープより音が安定していて、母がカセットテープをあまり当てにしていなかった理由が、今となってはわかる気もする。

レコードのこと

2020-11-03 | よもやま
一昨日、次男坊が「ひたしぶり(ひさしぶり)にこれききたい」とみんなのうたのレコード(日本コロムビア、CZ-7250)を持ってきた。星うらないキラキラ、山口さんちのツトム君などが入っているレコードで、早速流してあげる。

レコードプレーヤーはDIATONE(ダイヤトーン、三菱電機)のDP-66B。母親がおそらく1975年頃に購入したもので、私が勝手に引き継いで使っている。4年ほど前、何となく昔のレコードが聴きたくなって、どうせベルトがダメになってうまく回らないだろうと動かしてみたところ、全く問題なく動作したので実家から移してきたのだ。


とはいえ、レコードを動かすにあたり針は交換せねばと思い、純正の3D-37Mと互換のナガオカ製99-37をyodobashiの通販で入手した。40年も前の機器の消耗部品を量販店で難なく入手できたのはすごい。残念ながら2年ほど前に販売終了となったが、今のところ新品で予備1本はあるので、しばらくは何とかなりそう。

久々にレコードを聴いて思ったのは「ちゃんと音が出ているな~」ということ。何を失礼なと言われそうだが、小学生の頃我が家にCDがやってきたときの「クッキリハッキリ、すげー!」という感動と同じように、今、古い機材で古いみんなのうたのレコードを聴きながら「クッキリハッキリ、すげー!」と思うのだ。

もっとも、レコードによって状態にだいぶ差があるのは事実で、昔よく聴いた覚えのある別のレコードではノイズがひどいものも多い。レコードの扱いが悪かったのに加え、痛んだ針で再生していたからかもしれないが、こうしたノイズの印象が「CDすげー!」につながったのだろう。当時でも、条件が適切なら良い音で聴けていたはずで、もったいないような申し訳ないような、そんな気持ち。

ところで、一緒にレコードを聴いていた次男坊は「この曲もう一度聴きたい」「こっちの面が終わったら、自動的に反対面が流れるのか?」的なことを言ってくる。都度、父ちゃんが面倒だなあ~と操作してあげるのだが、かといって彼自身にプレーヤーを触らせてあげる勇気はしばらく起きそうにない。

MDのこと

2020-06-20 | よもやま
MiniDisc、懲りずに昔の思い出を掘り起こすシリーズ。このままカセットテープやレコードまで手を伸ばすか…現時点では不明。

昔買った本を整理していたら、「DCC・MDガイドブック(村田欽哉著、電波新聞社、1993)」なるものを発掘した。中身を理解して読んでいたかは微妙なところだが、とにかく興味は持っていたのだろうな。

さて、高校時代は手が出なかったMDだが、1997年頃にはいよいよ購入の気運が高まってきた。というのも、当時はコンビニでハードなアルバイトに励んでおり、おかげさまで小金持ちになっていたのだ。いろいろ検討した結果、据置型のDENON DMD-800と車載用のSONY MDX-C5100を購入。どちらも確か40,000円ぐらいで、学生としては大奮発であった。DMD-800は今もって現役だから、十分に元は取れたかな。

当時の私にとって、MDは車の中で聴くことが多かったように思う。アパート暮らしでは室内であまり大きな音は出せないし、選曲の便利さ、カートリッジ入りで少々雑に扱っても大丈夫なところ、カセットテープのように伸びない(!!)ところなど、車の中では大変ありがたかった。

2000年代に入ると、MDに新しい規格(Hi-MDとか)が出てきた。しかし、あまり興味が無かったのか新機種の購入は考えていなかった。むしろ、徐々に普及しつつあったデジタルオーディオプレーヤーの方に興味が移っていた。

そんな私が、2008年4月、突如SONYのMDウォークマンMZ-RH1を購入する。


MZ-RH1は音楽向けMD規格は全部入り、何でもござれの機種であった。私の購入動機はMDLPで録音されたディスクの再生だけだった(DMD-800ではできなかった)ので少々もったいない気もしたが、PCと接続してデータの吸い出しもできるし、実際に演奏会の録音などMDでしか所有していないデータもあったので、まあ便利で良いかなと思ったのだ。そして、私が購入する最後のMD機器になるんだろうな、とも思った。

結局、MZ-RH1はSONYにとっても最後の携帯型MD機器となった…。

ところで、MD~PC間で音楽データを転送するソフトウェアとしてSonicStageが付属していたが、このソフトはWindow 7以降をサポートしていない。そこで、PCのO/SをWindow 7に更新してからは、ソフトウェアをx-アプリに切り替えてデータの転送を行った。

2020年、今度はWindow 7のサポートが終了した。x-アプリ自体はWindow 10でも動作するが、肝心のMZ-RH1がWindow 8以降のO/Sで認識されない(ドライバが無い)ので、結局今のPCではデータの転送ができない(※)。
※非公式の方法で、Window 10でも使えるようだが、ここでは触れないことにする。

そこで、2019年11月、駆け込みでMDのデータ転送を済ませたのであった。

そんな私自身に苦言を呈したいのだが・・・、写真フィルムのデジタル化は、使用するカメラや画像処理ソフトウェアの進歩により、もしかしたら将来に今より良い結果を得ることができるかもしれない。つまり、フィルムの劣化と機材の進化のせめぎ合いはあり得るのだろう。しかーし、DATやMDのバックアップは単純なデジタル→デジタルのデータ移動でしかないのだから、後回しにせずすぐやっておきなさいよ、というオハナシ。

この辺が、我が子に対する指導力不足に繋がっているのかもしれぬ。

DATとDDSのこと

2020-06-13 | よもやま
Digital Audio Tape、Digital Data Storage、やってることは結局PENTAX FILM DUPLICATORと同じ。ネタが音楽になっただけであります。

中学卒業を控えた1992年、アナログコンパクトカセット(カセットテープ)に代わる個人向けの録音機材として、MiniDisc(MD)とデジタルコンパクトカセット(DCC)が発売された。一応レコードからCDへの移行を経験した者としては、MDの特徴であるランダムアクセスは大変魅力的で、高校に入ったら小遣いを貯めて買おうと思うも、これがなかなか高価で手が出ない。クラスで1~2人、MDウォークマンを持っているかどうかぐらいだったかな。

1994年初冬、高校2年生も半ばになり、吹奏楽部に所属していた私は演奏の生録やFM、BSのエアチェック用にいよいよ機材が欲しくなってきた。しかし、相変わらずMDは高いし、DCCは既に先行き不安な状況に・・・。一方、DATはMDやDCCより5年ほど早く発売されたからか、この時点で本体、テープともに両者と比較してやや安かった(当時のSONYカタログを見直すと、定価は本体、メディアともMDよりDATが安い)。

迷いに迷った私は、結局DATを選択することにした。DATはMDほどの手軽さはないものの、非圧縮でのデジタル録音、BS放送(Bモード)のサンプリング周波数48kHzへの対応、標準モードでも連続120分の長時間録音(180分テープもあった)など、私の使い方には合っているのだ、と言い聞かせて。



購入したのはSONYのポータブルDATウォークマン TCD-D7(右)、左の黒い箱はデジタル入出力/リモコン/タイマー機能を持つRM-D3K(RMR-D3:オプション)。がんばって貯めた小遣いは吹き飛んでしまった。

もちろん、DAT本体だけでは当然ながら生録はできないので、お年玉で集音用のマイク、SONYのECM-959Aを購入。TCD-D7+ECM-959Aのコンビは、残りの高校生活はもちろん、卒業後も大いに活躍した。(マイクは今も現役である!!)



ところで、DATで録音するのは良いとして、再生には別の一般的なメディアを使った方が便利なため、当初はカセットテープにコピーしていた。2000年頃にはCD-Rが普及したので、私もPCにデジタル入出力端子を備えたサウンドカード(確かSound Blaster Live! Digital Audio 2)を取り付け、いくつかのデータをCD-Rに焼いた。しかし、この時点で私には「バックアップ」という発想が無かったのだ・・・。というのも、「DATは無くならないだろう」と勝手に思い込んでいて、TCD-D7が壊れたらTCD-D100を買おう、いずれ据え置き型もいいなあ、などとのんきに構えていたのだった。

2005年、ついにTCD-D7のテープローディングが不調となり、いよいよ更新かと商品情報を調べ始めると・・・据え置き型が無い! TCD-D100も生産終了とか言ってる! ・・・世間は変わっていたのであった。このまま70本近くあるテープをお蔵入りにしてしまうのはあまりに悲しいので、救済策を検討することにした。

その中で知ったのがDDS。DATと同じテープ(※規格により異なるものもある)を使用してPC等のデータを記録するものである。120分テープの記録容量が1.3GBなので、30年前なら確かに大容量といえるだろう。そんなDDS、機種限定ではあるものの、WaveDATなるソフト(シェアウェア)を使用すると音楽用テープの再生やデータ転送ができるらしい。そんなわけで、2005年12月の寒い冬の日、オークションでほぼ新品と思われるDDSドライブを入手。


機種はSONY製のSDT-9000で、PCとの接続はSCSIである。ハードウェアの導入に若干の癖はあったが、WaveDATサイトの説明を読みながら無事インストール完了。久々にDATを再生し感動!!

感動が冷めやらぬうちにバックアップに精を出せば良いのだが、なんだかんだで70本完了したのが2017年の暮れ。そして、中身の整理はステイホームの今になってようやく進めているところ。しかも、音飛びなどで再読込したいテープがあるのに今のPCにはSCSIカードを挿すPCIバススロットが無く、中古PCを買おうかな~などと考える始末。

とにかく、反省の無い私。