大学生活3年目となるこの年、前半はアルバイトに明け暮れ、後半は改心して勉強をがんばった(当社比)ため、鉄系の写真は「ムダ走り」の5枚のみ。
なぜにムダ走りかというと、目的地での用事も無いのに新幹線に乗ったから。当時発売されていた「ウィークエンドフリーきっぷ」を使い、本来の用事が済んだ後に「まだ半日使えるのに、乗らないのはもったいない」と仙台→福島→盛岡→仙台を往復したのだ。
「ウィークエンドフリーきっぷ」は、JR東日本全線で新幹線を含む特急、急行、普通列車の自由席に土日・祝祭日のうち連続する2日間乗り放題で16,000円也。感覚的には、2010年春をもって発売終了となった土・日きっぷや三連休パスのような大変ありがたいきっぷであった(指定席や他会社線は利用できないが)。最近は、特急乗り放題系のきっぷがめっきり減ってしまったなあ・・・。
時は1998年5月。写真と当時の時刻表を眺めながら、この日の動きを振り返ってみる。
福島駅12番線に停車するE4系
E4系は1997年末の運用開始で、1998年春のダイヤ改正時点では東北新幹線の上下2往復(那須塩原→東京、東京~盛岡、東京→仙台)に2編成併結の16両で運用されていた。私が乗車したのは「Maxやまびこ48号」の仙台(15:32)→福島(15:56)となる。後方には、オリジナル塗装で現役バリバリの200系も見える。
福島駅14番線に停車する200系+400系
Maxやまびこ48号の到着・発車前後のダイヤより、「やまびこ・つばさ137号(15:57着、15:59/16:01発)」と思われる。もっと近くで撮っておけば良かったが、時間的にちょっと厳しかったのかな。
福島駅西口にて
盛岡駅14番線に停車するE3系
福島からは「こまち」に乗って盛岡へ移動。この頃の「こまち」の運行形態は今とだいぶ異なっていた。
・「こまち」はE3系5両編成であった(1998年秋よりE3系6両に増車)
・「こまち」に自由席が存在した(2002年12月より全車指定席に)
・「こまち」に併結する「やまびこ」はE2系8両編成又は200系10両編成であった(1999年12月より全列車E2系と併結)
・200系併結列車の一部で、仙台で分割・併合するものがあった
→「こまち」編成:仙台~盛岡は無停車で、秋田方面に直通
→「やまびこ」編成:仙台~盛岡は各駅停車で、盛岡発着
(1998年12月以降「やまびこ・こまち」は全列車盛岡で分割・併合)
・仙台で分割・併合する列車は郡山、福島にも停車した
(2002年12月以降、「こまち」の郡山、福島停車は無し)
私が乗車したのは、「こまち49号」の福島(16:30)→盛岡(17:40)であろう。覚えているのは、福島駅で「こまち」の自由席車両に乗り込むも混み合っていて席に着けず、仙台到着時に空いた席に座って盛岡に向かったこと。秋田方面へ向かう方々には少々申し訳ない利用方法ではあったが、仙台→盛岡が45分足らずという速さに素直に感動した。
ツツジが咲く盛岡駅にて
盛岡→仙台の帰りに乗った列車は、残念ながら記録、記憶ともに無い。時間的に、盛岡18:19発の「やまびこ6号」か18:23発の「やまびこ56号」か。おそらく、E2系初乗りとして前者を利用したのではと思うが、この辺が私の詰めの甘さか・・・、残念。
以上、わずか数枚の写真ではあるが、様々な情報が出てきて興味深い。何かと過渡期だったからかな。特に、1日に数本とはいえ福島~秋田を直通できるのは今となってはうらやましい。最近は福島~盛岡ですら乗り換え必須になる時間帯が多く(いわゆる「盛岡やまびこ」の減便)、盛岡・秋田出張が不便になった気がするなあ。
いずれにせよ、当時を振り返るうえで、ちょっとした記録と時刻表の重要性に改めて気づかされたのだった。そういう意味では、貴重なムダ走りであった。