ふうりんというハンドルネームを使っているのは、風鈴を収集していたからです。貝製や竹製など海外旅行で見つけたものを、部屋に幾つも下げていました。
ところがここ数年、度々起きる地震で、一斉にチリチリチリチリ鳴り出す風鈴に恐れをなし、錘が重くてめったに鳴らない風鈴だけにして、残りは仕舞っています。
先日、上田の家から新しい風鈴を持ち帰りました。南部鉄器の風鈴です。このところの暑さで思い立って窓辺に下げてみました。と言っても下げるのは窓の内側です。
何故外に下げないかというと、風鈴を下げているのに、私はこの「絶え間なくなる音」に弱いのです。たま~にチリンと鳴る音には涼しさを感じられますが、チリチリチリチリチリチリチリチリでは頭が痛くなってしまいます。
リュツクにベルを下げて1日歩ける人は全く理解できないし、首に鈴につけられた猫には心底同情します。
集中するときは音を絶ちたいので、音楽を聞きながら縫い物とかすることもないし、調理中は換気扇も止めます。聞こえればどんな音も聞いてしまい、無視することができないのです。
大嫌いなのはポータブルラジオです。備え付けの大きなラジオなら平気ですが、あの小さなラジオの音はシヤーシヤー耳障りで耐えられません。きっと耳は聞こうとするのに、聞き分けられる澄んだ音でなくて神経がイラつくのだとおもいます。
四六時中ポータブルラジオをぶら下げて、音の暴力を流し続ける亭主は、それだけで離婚の理由になりうると、私は本当は思っているのですよ...
窓を開けておくと時折チリ~ンチリチリリンと控えめに鳴る、これが風鈴ですよ。
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