goo blog サービス終了のお知らせ 

チリチリリン

風にゆれる風鈴のように
こころ休まる音を届けたい

99才まで生きたあかんぼう

2018年02月24日 | 観劇だより

 

『作家辻仁成氏(58)が作・演出する舞台「99才まで生きたあかんぼう」ある男の0歳から99歳までの人生を描いた辻氏の小説を自ら脚本に書き直し、演出する舞台。出演は村井良大(29)をはじめ、男だけ6人。辻氏は「生まれて初めて書いたコメディ。人生を笑い飛ばす、立ち直る力をもらえる舞台になったと思う。』

 

娘が辻仁成が好きなので、一緒に観に行きました。『これはコメディです。シリアスに考える話ではありません。大いに笑って、泣いてください。』と自身がコメントしていました。

主人公も、両親も妻も子供も、同僚も使用人も、孫もひ孫も、全部6人が演じます。話はわかりやすいし面白くないことはないのですが、『70歳台で妻を亡くし認知症も出て、80歳台では生きる気力もなくし、90歳台で介護士に虐待を受け...』

両親の介護を経験し見送ったばかりだし、老年に一歩踏み込む身には笑い飛ばせる話でないし、第一、現在のシニアの状況からして10歳以上早すぎる設定ではないかと思いました。みんな70過ぎても働いてるよ!

58歳の作者には70歳過ぎたらヨボヨボの老人になるように思えるのでしょうね。

 


熱海殺人事件

2018年02月18日 | 観劇だより

 

「熱海殺人事件」は45年も前のつかこうへいの作品だそうです。キャストを変え何度も上演され初期から紀伊国屋ホールが使われているらしいです。

つかこうへい作品は映画の「蒲田行進曲」しか知らないので、興味を持って観に行ってきました。劇場は今回も紀伊国屋ホールです。

大音響のチャイコフスキー、機関銃のように早口でがなりたてるセリフまわし、乱暴な言葉遣いに下劣な話題、放送禁止用語続発、時々全員で合唱する昭和のポップス、そんな舞台をポカンと口を開けてみている状態でした。つかこうへい作品は昔からこんななのでしょうか?

ストーリーも何かヘンテコリンな話でよく分かりません。ウィキペディアで『部長刑事が、捕まえた三流の殺人犯を、三流では自分に箔がつかないので、一流の犯人に仕立て上げる話』という解説を読んでやっと分かった感じです。いやー疲れました。

 

 

 


近松心中物語

2018年01月24日 | 観劇だより

 

近松門左衛門の冥途の飛脚を故蜷川幸雄の演出、平幹二朗・太地喜和子の伝説のコンビで評判を呼んだものですが、今回の演出はいのうえひでのり、堤真一・宮沢りえ主演です。

文楽や歌舞伎よりストーリーが直接的でわかりやすく、テンポ良く進むので、すぐに物語に入り込んで面白く感じました。宮沢りえさんはひたすら美しくとても良かったです。

忠兵衛と梅川のシリアスなラブストーリーとは対照的な、ダメ男の与兵衛とそんな旦那に首ったけで離れられない女房のお亀のコミカルなコンビを池田成志・小池栄子が演じます。

こちらも、ダメ男を愛して心中を図るお亀と、死ぬ勇気もなく生き残ってしまう与兵衛のダメっぷりが面白く描かれていました。

 

 

 

それにしても家の近くは一面の銀世界で、ダウンコートにリュックサック、靴には簡易滑り止めをつけて劇場に向かうのに、街中は何事もないように人は行き交い、劇場も大入り満員で、毎度のことながら新座は田舎だなぁと実感させられます。昼間はバス利用でも帰りの夜はタクシーを使います。

  バス停横のテニスコート 


 

 


フジコ・ヘミング&ブタペスト・フィルハーモニー

2017年11月21日 | 観劇だより

              

 

ブタペストフィルハーモニーはシュトラウス2世の「こうもり」序曲、ベートーヴェン「英雄」アンコールで「ハンガリアン舞曲」を演奏しました。指揮者のマリオコシックさんはグレーヘアーで(外国人の年齢はようわからないので)年配かと思ったら、動きはシャープでテンポも良く、超精力的な指揮なので、実際は若い人なのかと改めてプロフィールを見てしまいました。年齢までは書いてありませんでしたが『チェコの音楽会で最も注目を集めている新鋭指揮者』とあるので、やっぱり若い人のようです。

フジコヘミングさんはリストのピアノ協奏曲、ラフマニノフ、彼女の代名詞になっているラ・カンパネラを弾きました。彼女のラ・カンパネラが好きで、いつもCDを聞いているという娘は「超ミスタッチ!!!」とびっくりしたそうですが、70歳前から朝起きると膝がギコシャコして階段を下りるのもままならない私に比べ、現在84歳になる彼女は朝起きたら指がこわばって動かないなんてことはないのかと、その演奏に感心、感激しておりました。外見からパワフルな演奏を想像していましたが、繊細で綺麗な音を奏でるピアニストでした。

「今日はいっぱい間違ってごめんなさい」とフジコ自身も挨拶をして帰って行きました。

 


タクフェス「ひみつ」

2017年11月09日 | 観劇だより

 

宅間孝行作・演出のタクフェスは開演前にステージ上でサインしたり写真を撮ったりするふれあいタイムを設けたり、終演後は観客も一緒にダンスをしたりとライブならではの楽しさも演出するエンターテイメントプロジェクトです。

役者の面白い言葉や軽妙な動きなどは喜劇なのですが、今回のストーリーは切ない話だったので、久方ぶりにハンカチを使ってしまいました。

漫才師になったり、子を思う母の強い思いを演じたり、戸田恵子さんはすごい俳優さんですね。とても楽しめる舞台でした。

 

 

 

池袋のサンシャイン劇場だったので、昼食は先日見つけたランチが安くて美味しい寿司屋さんで寿司ランチを食べ、帰りには寿司ランチより高いフルーツあんみつを食べて帰ってきました。この甘味どころは元同僚にご馳走になった感激的に美味しい甘味どころで、ちょっと高くても行きたいと思わせます。

コレステロールを下げる薬をもらいに行くたびにデザートは控えめにと言われるのですけどね...