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チリチリリン

風にゆれる風鈴のように
こころ休まる音を届けたい

柚木沙弥郎「鳥獣戯画」

2019年09月01日 | 展覧会

 

旅行の間の猫シッターを頼まれたので昨夜は武蔵小杉の娘の家に泊まった。今日は我が家からは遠くて二の足を踏む葉山の神奈川県立近代美術館に行ってきた。前に藤田嗣治の企画展をやった時も行きたいと思いながら行きそびれてしまったので、今回は場所を知るためとも言える。

夏の海を見るのも久しぶりだし、美術館併設のレストランも素敵だというし、早くから勇んで出かけた。武蔵小杉から逗子まで40分足らずでえらく早く着いてしまった。仕方なく逗子の海水浴場で時間を潰し、バスで葉山まで移動。

柚木沙弥郎という人のことは何も知らなかった。染色家だという。絵本も手がけている。色合いが繊細な絵本は手にとって読んできてしまいました。染色布は色は伝統的な色でも組み合わせやデザインが斬新で素敵なものが多かったです。

    

 

そして期待のレストランは...とても狭い、混んでいる。海岸に対して直角に位置しているので、前の方はオーシャンビューでも手前は...

外のテラスの方が海がよく見えそうなので、入るのはやめました。

 

 

 

 

 

 

 


クリスチャンボルタンスキー展

2019年08月12日 | 展覧会

 

暑すぎて家にいても何もできないからと出かけ、友人と渋谷でランチをした。そのあとどこに行くのも暑いし、美術館にしようと一番近い国立新美術館に向かった。二人とも何か見たいのがあったと思ったのに、行ってみたら何が見たかったのか思い出せないし、とりあえずと企画展に入場した。

薄暗い会場の一番最初の展示が「咳をする男」男がゲーゲーと吐き続けている映像だ。次が人形の女を舐め回している「なめる男」。こりゃ、入るところを間違えたかと思ったが仕方ない、奥へと進む。

暗い壁一面に無数のモノクロの写真が貼られている。暗くて”人物写真”ということしか分からない。明かりのある展示物に、展示物を見るためではなく、入り口でもらった作品説明書を読むために近寄る。「D家のアルバム」だそうだ。

その後も同じような作品が続き、とうとう会場の片隅で、スマホを使って”クリスチャンボルタンスキー”をググった。『フランスの彫刻家、写真家、画家映画監督、現代アーティスト。』フーーー、私には現代アートは理解できない!!



カナダの極寒の大地に立てられた風鈴がチリチリと澄んだ音をたてる「アニミタス」というこの映像(だけ)は心休まる作品でソファに座って写真を写しながら(写真OK)音を聞いている人が大勢いました。涼しいしね!

友人がボソッと「香取慎吾はこの人の影響を受けていると思わない?」「そうね...」会話の少ない美術展でした。


BOUM!BOUM!BOUM! SHINGO KATORI

2019年06月06日 | 展覧会

      

 

ルーブル美術館の個展の大成功はニュースで見たというのに、日本での個展を知らなかったとはなんということだろう!

香取慎吾の個展に行ってきました。その発想、色使いの才能に圧倒されてきました。作品の多くが撮影可能で、制作過程を録画したビデオも流されていました。こんな大きな絵は助手も使っているだろうと思っていたのに、慎吾ちゃんは一人で全身を使って描いていました。

右下の”令和”の絵は、会場に設置された白パネルに、度々慎吾ちゃんが来て描いて、会期中に完成させる予定だそうです。私が行った当日はここまでできていました。制作中のビデオもありました。

 

 

左はルーブルで発表した絵、右はそれをプリントして作られた風呂敷、関係者に配られたものを慎吾ちゃんが一枚もらってきたそうです。BMWの塗装のデザインもありました。

絵にアプリをダウンロードしたスマホをかざすと絵の上にPOPが現れるという新しい試みもあって、面白かったです。

豊洲のIHI AROUNDシアターの円形ステージが展示場になっていて、入場料は3500円、ちょっと高いなぁと思っていたのですが、見終えた後は少しも高いとは思えないほど満足しました。

素晴らしい才能だなぁ!


立木義浩写真展「時代」

2019年05月31日 | 展覧会

 

緑濃くなった上野の森を歩いて、写真展を見てきました。

立木義浩はアイドルやスターの写真で知っていましたが、当然のことながら、被写体は千差万別で、世界中を歩いて写真を撮っていました。古びた建物やぬかるみを走る車や、岩合さんのような動物も撮っていました。

米国のKKK団のような写真とか、どうやって撮ったのだろうと思われる写真もありました。

スターの写真は、山口百恵や夏目雅子や、他の人もとても美しかったです。

私的には柴田錬三郎の写真がとても印象深かったです。黒澤明とか伊丹十三とか開高健とか、自然のままの雰囲気を撮っているのに、柴田錬三郎は、モデルか俳優のように、その佇まいがいちいち決まっているのです。かっこいい人だったんだなぁと思わせました。


ねこといぬ

2017年12月26日 | 展覧会

 

 

岩合光昭さんの写真展を見に行きました。ねこといぬが一緒に写っている写真です。

背中を高く上げ毛を逆立ててシャーと威嚇している写真なんて一枚もありません。どの写真も猫と犬は寄り添って一緒に写っています。暖かくほほえましい写真です。が、見ているうちに不思議な気持ちになってきました。

そもそも自然界において猫と犬はこんな風に一緒に暮らすことはあるのだろうか? 雪の降る寒い夜に猫と犬が暖をとりながら一緒に寝ることはあるのだろうか?

そんなことはないような気がします。「あらしのよるに」のような、狼とヤギが一緒に寝るという話は童話の中だけで、現実にはありえない、猫と犬が一緒に暮らすこともありえないのではないか。

だとしたら、このほほえましい写真は自然の中の猫と犬ではなく、人間に飼いならされたペットの猫と犬なのではないか。

そうだとしても、写真は本当に暖かく気持ちの良い写真ばかりで、私も猫と犬を飼い、みんなで寄り添って、こんな風に暮らしていけたらどんなに幸せかと思ってしまいました。

 

 

「先に犬と親しくなると、猫も緊張を解いて寄ってきてくれる」と岩合さんは言っていますよ。