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チリチリリン

風にゆれる風鈴のように
こころ休まる音を届けたい

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅

2016年12月02日 | 映画の話

最初にハリーポッターを観た時、その世界観に圧倒され、声も出ないほど感動しました。同じ時代の同じ場所に住む魔法使いのパラレルワールドや、特にクウィディッチというスポーツに、よくこんなことを思いつくと心底感心しました。

でもその感動をずっと提供し続けるのはやはり難しかったようです。一度魔法の世界を見てしまうと、もうどんなことが起きても当たり前のようになって驚かないし、杖一振りで全て元どおり、どんな事件もなかったことになってしまうのはいささか都合よすぎるというか、散々ドタバタした挙句あれは夢でしたという古いストーリーのようでした。

映画自体はCGも綺麗で面白いし、登場人物も魅力ありますので、そこそこ楽しんで見ることができます。


「インフェルノ」

2016年10月29日 | 映画の話

 

前2作は原作を読んでから映画を観ましたが、この作品は読んでいません。それで、最初のとっかかりが「何だ!何だ!」という感じで惹きつけられましたが、そのあとは何が謎なのか、ダンテとどんな関わりがあるのか、どうも飲み込めない。謎を解く段になると追い回されて逃げるだけで、見ている方はなんか消化不良です。フィレンツェ、ベネチア、イスタンブールと名所巡りは楽しいけれど、それだけじゃあねぇ〜。

 前回めちゃめちゃカッコいい機長役のトム・ハンクスを見て感激したばかりなので、これは別にトムでなくてもいいんじゃないの?と思いました。


イスタンブールの地下宮殿のコンサート場面では、あの地下宮殿はこんな風にも利用されているのだと興味深かったです。


 


 


「ハドソン川の奇跡」

2016年09月28日 | 映画の話

 

娘が感動で震えたというので観てきました。誰もが知っている奇跡の救出劇ですが、実際は、機長は乗客を危険にさらしたのではないかと査問委員会にかけられたというのです。コンピューターの計算やシミュレーターを使っての飛行実験によれば酷寒のハドソン川に着水しなくても近隣の飛行場に無傷で着陸できたはずというのです。

映画の原題は「SULLY」機長の名前です。映画では極度の緊張の中着水を成功させた後でも、その緊張を一瞬たりとも解くことなく乗客を脱出させ、最後に自らもフェリーに乗り移ってもなお休むことなく、救出された乗客の人数を確認しようとする機長の緊迫感が丁寧に描かれています。また機長の頭には、最悪の場合の映像がなんどもフラッシュバックされ、片時も神経を休めさせない上に調査委員からは情け容赦ない言葉が浴びせられます。

観客にも彼の神経のいらだちや緊迫感が伝わり、結末はわかっているにもかかわらず、最後の最後まで手に汗を握る緊張感が続き、クライマックスの感動に浸れるのです。

クリント・イーストウッド監督の作品は、先が読めるストーリーであっても、ハッピーエンドでなくても、何か心にじんわり沁みるものがあります。名監督と名俳優トム・ハンクスがタッグを組んだ痺れる感動映画でした。

 

 


言の葉の庭

2016年09月11日 | 映画の話

 「君の名は。」の新海監督の前作の映画が、ヤフーの無料動画にアップされていたので見てみました。

 45分くらいの短編で、男子高校生と、生き方に不器用な年上の女性の淡い恋物語です。日常の一場面を切り取ったような、物語的には凡庸な作品ですが、その映像の綺麗さは素晴らしいです。雨の日に待ち合わせて逢うという設定なので、雨の描写が多く、シトシト雨、ポツポツ雨、ザーザー雨、濡れた木々や地面や池の水面など、本当にうっとりするくらい美しいです。

場所は新宿御苑です。私もなんども歩いたところなので、ああこんなだったなあと懐かしくなり、また行ってみようかという気持ちになります。

 

 

「聖地巡礼」というのが流行っているそうです。最近のアニメは実際の景色をイラスト化して使うので、映画を見るとその場所が特定できるのです。ご当地アニメとしてそれを活用して町おこしをやっているところも多いです。

「言の葉の庭」は新宿御苑でした。「君の名は。」の田舎の村は飛騨の架空の村ということになっていますが、モデル地区はあるのかもしれません。男子高校生の住む町は四谷で、私も通勤に使った四谷駅がなんども出てきて、物語を身近に感じます。

この「聖地巡礼」は問題にもなっているようで、「君の名は。」のあの階段には昼に夜に大勢押しかけ、近隣とのトラブルも起きているみたいで、公式ページに巡礼の際はご配慮をと注意が載ったそうです。

日常風景を描いているのだから、見に行く方もその場所に馴染んで、サラッと通り過ぎて欲しいですね。

 


君の名は。

2016年09月09日 | 映画の話

 

評判の良い映画です。まず感じたのは「絵」が綺麗なことです。ジブリのアニメの綺麗さは周知のことですが、全然変わりないくらい綺麗です。「バケモノの子」の細田監督の絵も綺麗だし、日本のアニメはどれも綺麗なんですね。

二人の体が入れ替わるといった話は何度も作られているし、これもその一つの単純な青春ラブストーリーかと、どうしてそんなに人気があるのかと思っていましたが、途中からSFサスペンスタッチになってきてハラハラドキドキさせられ、二人の関係が距離的ばかりでなく時間的にも捻れた複雑なものとわかり、運命は変えられないのかと切ない気分にさせられ、どうかハッピーエンドになって欲しいと心から祈ってしまいました。「君の名は。」はこの映画にピッタリの題名だと思いました。

新海誠監督のアニメは全国ロードショーになったのは初めてで、今までの映画も人気があったのに見る機会がありませんでした。他の作品も見てみたいと思いました。

この映画の中でとても気に入ったセリフ、主人公の男子高校生が憧れの先輩との初デートで別れ際に言われた言葉;「君は前は私のこと少し好きだったでしょう? でも今は他に好きな人がいる...」 本人も気がつかない感情を言い当てるのは女の第六感でしょうか?