なんでもぐもぐもぐ= (なんでも-も)+(も+ぐ)+もぐもぐ

専門のマシン知能に限らず、身辺で感じたこと、なんでも、なぜ、という観点から
もぐもぐもぐ(深堀り)を試みるブログです.

ハザマは知能化の始まり

2009-05-23 21:35:40 | 日記
こんにちは!


前々回と前回の記事で、’ハザマ’という言葉をタイトルに使いました.

実は、これには理由があって、ハザマは、マシンの知能化に深い意味を

もっています.


「パターン認識」という話しはご存知でしょうか?

たとえば、文字Aと文字Zの違いをそれぞれの形の違いから見分ける

ものです.


もう少しわかりやすい例だと、最近、指紋認証などもありますが、

これもパターン認識の類だと考えられます.

指紋の全体をいくつかの細部に分けます.そのあと、CさんとDさんの

指紋特徴を細部の形状の違いから識別して、データーベースを基に

比較したときに、云々の特徴は、CさんよりもDさんに近い、という

ことで認証しています.同じ指紋を持つ人というのはありませんから、

人物を見分けるには、とても有効となるのです.


私は以前、顔の識別もやったことがあります.これも基本的に指紋

認証と同じで、人の顔を細かく分解して、EさんとFさんのどちらに

その特徴が近いのか、という形で、見分けます.


このときにマシンの知能と関係するのは、マシンがそれぞれの人

の何がしかの特徴を識別や認証のための知識としてもつ、ということ

と、逆に識別や認証に必要となる特徴を求めるための計算処理が

実行可能である、という部分です.


要約すれば、

①識別や認証のための知識をもつ

②知識をもつための特徴を計算できる

ということがマシンの知能である、ということになります.

①は、データーベース処理に関連し、②は、マシン学習の世界

へと誘われていきます.


一方、人の知能とマシンの知能の違い、ということもよく研究

の対象となっています.

実は、人の知能をもったマシンというものと、マシンならでは

の知能、というのは、似ているようでこれも違うと私は考え

ていて、これについては何年も追及し本も書いています.


似ているようでこれも違う、というのはまさに冒頭にでてきた

ハザマ、なのですが、このハザマというものを作るうえで、

人による作り方と、マシンによる作り方は、似ているところも

あり、まったく違うところもある、というところがおもしろい

のです.


ちなみに、このハザマというは、マシンの知能で、’境界’を

作る、という表現に対応します. マシンの知能では、上記の

顔の細部の特徴はすべて、0や1で構成された定量的な空間

の中で記述されます. 映画「マトリックス」のような話しに

なりましたが、0と1の数字で構成された世界で特徴を区別

するためのもの(関数)が_境界_となる、というわけです.

ですから、上記②の特徴を計算するとは、境界を計算する

ということです.


今回は少し、抽象的なはなしになってしまいました、が、

実は、人の脳ミソ(ニューロン)においても、境界を計算して

いるのでは、という仮説もあります、が、まだわかりません.

また、専門マニアの世界では、どのような変数から、境界を

計算するべきのか、なども議論の対象となっています.


たとえば、静的な顔の特徴から、動的な顔の特徴へ、と

した場合に、単なる顔の個人識別ではなく、感情のような

パターン識別となる、ということもありえるのです.

(=動くものをどう捉えるのか)


次回では、この感情識別というものについて書いてみたい

と思います.


では.













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