ティフォシモデルカー美術館

1/43フェラーリモデルカーに特化した個人コレクター美術館です
千台以上所蔵の一部、300台程を常設展示しています

フェラーリ 312F1-68

2021-12-22 | F-1

Ferrari 312F1-68

(1968年)

2位ジャッキーイクス(白)

10位クリストファーエイモン(新)

4位コンストラクター

代表フランコゴッツィ

Tec.engマウロフォルギエ―リ

312F1/68第5戦オランダGPにてセンターウィング装備の312F1/68をドライブするイクス。

1968年シーズンの第3戦モナコGPでロータス49Bがリアスポイラーを装着すると、

第4戦ベルギーGPでは、フェラーリとブラバムがエンジン上部にセンターウィングをマウントした。

スポーツカーレースのシャパラルという先駆者がいたが、

F1では初めてウィングを装着したマシンのひとつとなった。

のちにウィングは油圧可変式へと改良され、ドライバーがコクピットから調節可能になった。

レギュラードライバーはエイモンと新加入のジャッキーイクス。

エイモンは3度ポールポジション(PP)を獲得するなど速さをみせたが、

首位走行中のマシントラブルなどにより1勝もできなかった。

イクスは1勝1PPを記録してチャンピオン争いに絡んだが、

第10戦カナダGP予選中に脚を骨折してしまった。

ドライバーズタイトルは、

1位グラハムヒル (48P)

4位ジャッキーイクス1勝(27P)

10位クリストファーエイモン0勝(10P)

3,000㏄60°V12、NA

DOHC4V ,EN,MT縦置

410PS、512㎏、5速+1速

L4,050㎜

前4.75-10.3-15,後6.-12.3-15


フェラーリ 312F1

2021-12-21 | F-1

Ferrari 312F1

(1969年)

12位クリスエイモン(新)

15位ペドロロドリゲス(墨)

-位エルネストブランビラ(伊)

6位コンストラクター

代表フランコゴッツィ

Tec.engマウロフォルギエ―リ

1969年はエンジンのポート配置が再び通常のバンク外排気に戻された。

シリンダーヘッドの改良でパワーアップを図ったが、信頼性不足を露呈し、

エンジントラブルが頻発した。

最高出力は公称436PS。

前年先鞭を付けたウィングは、開発競争によって前後ハイマウント式にまで進化したが、

モナコGP中に大幅規制を受け、高さの低い固定式に変更された。

チームの資金難により、前半戦はエイモンの1台体制での参戦にとどまった。

エイモンは地元伊GPで予選落ちしたあとチームを離脱し、

終盤戦はペドロロドリゲスの1台体制になった。

シーズン獲得ポイントはわずか7点、ランキング6位という散々な結果に終わり、

フェラーリは新開発の12気筒ボクサーエンジンを搭載する312Bに期待をつなぐしかなかった。

クリスエイモン第6戦まで参戦。

ペドロロドリゲス第3戦までBRMから出走。6戦以降フェラーリから参戦。

エルネストブランビラ第8戦に参戦。

ドライバーズタイトルは、

1位ジャッキースチュアート(63P)

12位クリスエイモン0勝(4P)

15位ペドロロドリゲス0勝(3P)

-位エルネストブランビラ0勝(0)

3,000㏄60°V12、NA

DOHC4V ,EN,MT縦置

436PS、530㎏、5速+1速

L4,060㎜

前5-10-13,後6-13.50-15


フェラーリ 312B

2021-12-20 | F-1

Ferrari 312B~312B3

(1970~1975年)

フェラーリ312Bシリーズは、スクーデリアフェラーリが1970年から1975年にかけて、

F1世界選手権参戦用に開発したF1カーである。

1970年は312B、1971年と1972年は312B2、1973年から1975年までは312B3を使用した。

車名の312は3,000ccの12気筒エンジン、Bはボクサー(水平対向エンジン、をあらわす。

このキャプションでは便宜上、車両312T~312T5に大まかに分類し表示する。

 

Ferrari 312B

(1970年)

2位ジャッキーイクス(白)

3位クレイレガッオーニ (瑞)

17位イグナツィオギュンティ(伊)

2位コンストラクター

代表フランコゴッツィ

Tec.engマウロフォルギエ―リ

ボクサーエンジン。

1966年に3lエンジン規定が導入されてからフェラーリは60度V型12気筒エンジンを使用していたが、

4シーズンに渡りタイトルから見放されていた。

この間に登場したフォードコスワースDFVエンジンに対抗すべく、

フォルギエリら技術者は新たに180度V型12気筒エンジンを開発した。

ボクサーエンジンと通称されているが、

このエンジンの向かい合う2つの気筒が1つのクランクピンを共有し,

ピストンが同時に同じ方向に動くという構造はV型エンジンのバンク角を180度にしたものと

見ることができ、このエンジンの表現としてボクサーエンジン,水平対向12気筒はあまり正確ではなく、

正確に表現しようとするなら180度V型12気筒ということになる。

12気筒エンジンではクランクピンの間に1個ずつ軸受(ベアリング)を置く7ベアリングが一般的だが、

摩擦抵抗を減らすためベアリングをクランクピン2個毎に減らし、

中間のベアリングを廃止した4ベアリング(中央2つがプレーン、両端がローラー)とした。

テストでは振動の問題が発生したため、

クランクシャフトとフライホイールの間にラバーダンパーを追加した。

312に搭載されていた60度V12エンジンよりもバンク角を広げたことで重心が低下し、

車両の運動性能が向上した。

また横幅をコンパクトに抑え、若干の重量減も果たした。

ボクサーユニットは横置きトランスミッションを採用した312Tシリーズにも搭載され、

1970年代後半に4度のコンストラクターズタイトルと3度のドライバーズタイトルを獲得する

名基となった。

F1以外ではスポーツプロトタイプの312PB (1971年-1973年)にも、

耐久レース用に回転数と出力を落としたバージョンが搭載された。

量販スポーツカーでも365GT4BB(1973年)からF512M(1994年)までボクサー路線が継承された。

シャシー,ボディは平たくなったものの、フロントにラジエーターを置く葉巻型である。

シャシーは鋼管フレームにアルミパネルをリベット留めする、フェラーリ伝統のセミモノコック方式。

モノコック後端上部から水平に2本の支持アームを伸ばし、

ボクサーエンジンを吊り下げる格好にしているのが特徴だった。

ロールバー上部からエンジンに向けて斜めにステーを伸ばし、

そのステーにリアウィングを装備していた。

1970年シーズン開幕戦から投入された。

当初はジャッキー・イクスの1台エントリーで、第4戦以降はF1ルーキーのレガツォーニと

イグナツィオギュンティがセカンドシートをシェアしたが、レガツォーニがレギュラーに定着した。

前半戦は予選で速さを見せるものの、信頼性を欠き成績は振るわなかった。

しかし、第9戦オーストリアグランプリでイクスとレガツォーニがワンツーフィニッシュを達成。

第10戦の地元伊GPでは、レガツォーニがF1デビュー5戦目で初優勝を果たした。

第11戦カナダGPでは再びイクス、レガツォーニがワンツーフィニッシュを果たす。

ポイント28点のイクスが残る2戦も連勝すれば46点となり、リントを1点差で逆転することになる。

しかし、第12戦米GPではリントに代わってロータスを駆るフィッティパルディが優勝し、

リントのドライバーズタイトルが決定した。

フェラーリは最終戦メキシコGPもシーズン3度目のワンツーフィニッシュで締めくくり、

13戦中4勝5PP7ファステストラップという好成績で、

ロータスに次ぐコンストラクターズランキング2位となった。

ドライバーズタイトルは、

1位ヨッヘンリント(45P)

2位ジャッキーイクス3勝(40P)

3位クレイレガッオーニ1勝(33P)

3,000㏄180°V12、NA

DOHC4V ,EN,MT縦置

450PS、534㎏、5速+1速

L4,020㎜

前9-22-13,後12.5-26-15


フェラーリ 312B2

2021-12-17 | F-1

Ferrari 312B2

(1971年)

4位ジャッキーイクス(白)

7位クレイレガッオーニ (瑞)

8位マリオアンドレッティ (米)

3位コンストラクター

代表ペーターシェッティ

Tec.engマウロフォルギエ―リ

1971年シーズンの第3戦モナコグランプリより、改良型の312B2が登場する。

エンジンはボアストローク比をショートストローク化して出力が向上し、

サスペンションにも手が加えられた。

ドライバーはイクスとレガツォーニに加え、

マリオ・アンドレッティもサードカーで参戦した。

前年後半戦の成績からフェラーリの優位が予想され、

実際、開幕戦南アフリカGPではアンドレッティがF1初優勝を達成した。

イクスは第4戦オランダGPで優勝し、

ティレルのジャッキースチュワートとチャンピオンを争うかと思われたが、

ファイアストンタイヤとのマッチングが悪くシーズンを通じて異常振動に悩まされ、

残り7戦はリタイア続きでノーポイントに終わった。

ドライバーズタイトルは、

1位ジャッキースチュワート(62P)

4位ジャッキーイクス1勝(19P)

7位クレイレガッオーニ0勝(13P)

8位マリオアンドレッティ1勝(12P)

3,000㏄180°V12、NA

DOHC4V ,EN,MT縦置

470PS、558㎏、5速+1速

L4,020㎜

前8.6-20-13,後13.5-24-15


フェラーリ 312B2

2021-12-14 | F-1

Ferrari 312B2

(1972年)

4位ジャッキーイクス(白)

7位クレイレガッオーニ (瑞)

12位マリオアンドレッティ (米)

20位アルトッーロメルツァリオ(伊)

-位ナンニギャリ(伊)

4位コンストラクター

代表ペーターシェッティ

Tec.engマウロフォルギエ―リ

1972年は312B2をモディファイして臨んだ。

問題のサスペンションを改修したほか、空力面を変更し、

ボディカウルは全体的に角張ったデザインとなった。

イクスは4度のポールポジションを獲得し、

第9戦独GPではレガツォーニとともにワンツーフィニッシュを達成したが、

シーズンを通してロータスとティレルの戦闘力には及ばず、チームの調子は下降線をたどる。

ドライバーズタイトルは、

1位エバーソンフィッティバルディ (61P)

4位ジャッキーイクス1勝(27P)

7位クレイレガッオーニ0勝(15P)

8位マリオアンドレッティ0勝(4P)

20位アルトッーロメルツァリオ0勝(1P)

-位ナンニギャリ0勝(0P)

3,000㏄180°V12、NA

DOHC4V ,EN,MT縦置

470PS、558㎏、5速+1速

L4,020㎜

前8.6-20-13,後13.5-24-15