ばぬあ通信 ―バヌアツ共和国 青年海外協力隊活動記―

青年海外協力隊としてバヌアツ共和国タンナ島で小学校教諭として2007年から2年間活動しました。未知の世界をあなたへ☆

no.25 1.28 算数広域ワークショップ in Samoa

2008-01-28 13:55:41 | Weblog
みなさんこんにちは!
東京では雪が降ったそうですね。首都ポートビラは昨日今日と暑い日が続きいい天気です。24日に算数のワークイショップのために行っていたサモアから無事戻りました。今回はサモアで感じたことをお伝えしていきます!

サモアはバヌアツから見て東、日付変更線の向こう側の国です。熱心なキリスト教国で、街には立派な教会がたくさんありました。バヌアツと同じ南太平洋に浮かぶ島国ですが、人種・文化とも異なります。(バヌアツはメラネシア人、サモアはポリネシア人)ポリネシアンは体が大きく、顔は目が大きくてアジア人のような顔も見られます。肌も浅黒いくらいで、見るからにバヌアツ人とは違います。

ワークショップはサモアの首都アピアにある大学で行われました。その大学の校舎は日本からの援助で建てられた建物で、大変立派なキャンパス。そこで4日間、サモア・トンガ・ソロモン・バヌアツのJOCVと現地教員、40名程度で算数科教育について教養と技術を高めるため、指導力アップのための研修行われました。感想としては・・・サモア・トンガ(ポリネシア)とソロモン・バヌアツ(メラネシア)で教育水準に開きがあることを感じました。具体的には、サモアでは学校の授業は英語で行われるのに生徒たちの英語力が低いことが一番の問題とされ、バヌアツでは学校施設が整っていない(壁がない、屋根がない、教室が足りないなど)ことや、教員が学校に来ないことなどが一番の問題だという話になりました。正直、バヌアツはハード面(校舎などの教育設備等)もソフト面(教員の指導力等)も厳しいなぁというのが率直な感想ですが、この研修からバヌアツ人の考え方などが少しわかり、これからの授業や現地教員との活動をどのように進めていこうかというヴィジョンを具体的にすることができ、私にとっては有意義な研修になりました。

そしてこの研修では英語が使われていたのですが、何より一番痛感したのは自分の英語力の低さ。さすがに後半、研修の終わりのころは少しずつ慣れてきてはいましたが、前半は何を言われても頭の中は「???」。悲しかった・・・(T_T)これはまずいので、少しずつでも英語を勉強しなくてはいけないと痛感しました。バヌアツにいる限りは観光客と話すときくらいしか英語を使いません。それも、一月に一回あるかないか。島の人と英語を話すことなど皆無です。共通語のビスラマ語さえ通じないときがあるくらいなので、それも当然のこと(^^ゞ昔見たCMで「英語は地球語」というのがありましたが、・・・うーん、納得(-_-;)この悲しい思いを忘れずに、これからは英語の勉強にも取り組んでいこうと思います。

サモアの首都アピアではバヌアツと同じようにたくさんの日本車が走っていました。日本車は本当にどこへ行っても大活躍ですね!バヌアツと違うのは、道が広いこと、信号があること、車がきれいなこと(ぼろぼろの車はあまり見ませんでした)、アメリカ製の車(フォード車がかなり走っていました。バヌアツでは見かけません)が走っていたこと、食事がおいしかったこと、魚をよく食べること、マクドナルドがあったこと!そして、国民の多くがニュージーランドへ出稼ぎに行っているということです。みんな着ている物もきれいだし、臭くない(^^ゞ(タクシーの運転手にバヌアツ人はみんな臭いから乗せたくないんだ!と言われました・・・確かに)サモアも外国からの援助で成り立っている国だということですが、何かが違う。豊かな国。うまく説明できませんが「都市的」な感じがしました。同じ被援助国でも差がある。また人種の違いもありますが、バヌアツよりも華やかな文化をもつような印象を受けました。

国際協力はとても難しいことです。「こうすればいい」ということは一概には言えず、現地の文化・暮らしを大切にしながら、現地人の幸せを考えながら活動しなくてはなりません。今回、「外の世界」を見ることができたことで、より「バヌアツらしさ」を大切にしていきたいと思うようになりました。2月からは新年度が始まります。頑張るぞー\(^o^)/

最後に、このワークショップを主催してくれたスタッフ、サモアのJOCVのみなさんに心からお礼を申し上げます。どうもありがとうー!!(^^)v

今日はこの辺で。ではまた!!Lukim yu!(またね!)

写真はワークショップの一コマ、集合写真です。さて、私はどこでしょう?ヒントは左耳に花をつけています(^^ゞ(サモアでは未婚者は左、既婚者は右の耳に花をつけるだそうです。バヌアツも同じなのかな??)



no.24 1.12 今年はどんな年にしようかな?

2008-01-12 13:51:35 | Weblog
Ravit laplepen! Yu go wea?ラヴィット ラプルペン!ユーゴーウエア?(おはよう!どこ行くの?)朝、道を歩いていると必ず言われる言葉です。みんなよくどこへ行くのかを聞きますが、どこへ行くと答えても、だいたいの返事は“i stret!イ ストレット!”(いーねー!)です(^^ゞ内容よりも声を掛け合うことを大切にしているように私は感じています。

改めましてこんにちは!早いもので2008年ももう2週間が過ぎようとしています。新年早々の体調不良も6日間の絶食と虫下しを飲んだおかげか、今はすっかり元気を取り戻しました(^^)v

さて、みなさんは今年はどんな年にしたいですか??私はここバヌアツでの活動が本格的に始まります。現地教員と協力しながら子どもたちが算数を好きになれるようなそんな指導をしていきたいと思っています。バヌアツ、特にタンナでは算数を実生活で使うような場面はほとんどありません。赴任前は、いかに生活に則した方法で教えていくか、いかに学習を生活に戻すかということに重きを置いて指導しようと思っていたいのですが、実際に現場を見たり現地教員の話を聞くと、教科書がフランス語を英語に訳したものである上に複雑なため、子どもはもちろん教員でさえも理解できていないという現状。またそのために子どもたちは算数を好きではない。教員も指導ができていない。という実態が見えてきました。なので、今はいかに算数を楽しく学ぶか、またそこから集中力や忍耐力、チャレンジ精神を育むような指導をしていきたいと考えています。私は東京都の公立学校で4年間働いていましたが、新学年の始まりはいつも緊張するものです。それはもちろんバヌアツでも同じ。そして地域の子どもたちへ授業をするということも同じです。教員がお互いに切磋琢磨するのも同じ。シンプルに考えると、赴任先がただバヌアツなだけで今までと変わらない。地球規模で勤務地が移動になったくらいのことでしょうか(^^ゞロカタイ小学校のために、タンナ島のために、バヌアツのために、と考えるよりも私は地球の一教員、と考えると遠く南太平洋の島で暮らすことも活動することも特別なものではないような気がして、気分が軽くなります(^^)日本人の私がバヌアツで授業をさせてもらえる。今はそう考えています。私自身、指導法に言葉の問題、授業への取り組み方の違いなど、たくさんの課題がありますがフレキシブルに、そして楽しく活動をしていきたいと思っています(^^)v

生活面では、裸足生活も無事1ヶ月を超え、今までのすべすべだった私の足の裏はしっかり現地人に近づきつつあります(^^)vそんな楽しい裸足生活の今年の目標は、約4Km離れているマーケットのあるレナケルまで裸足で歩いて行くことです☆この前チャレンジしたのですが、歩き出したらすぐに親切なトラックが声をかけてくれ乗せてもらってしまいました(^^ゞこちらは引き続き継続していきたいと思います(^^)vそして、今年からは早起きして家の周りを走りたいとも思っています。訓練所ではほぼ毎日3km~6km程度を走っていたのですが、バヌアツ入りしてからは全く走っていませんでした。このままでは体がたるんでしまいそうで怖いので、またトレーニングをしたいと思っています。

1月15日から20日まで算数のワークショップに参加するためサモアへ行ってきます!日付変更線の向こう側にある国がサモアです。任期中に違う国で研修ができるなんて私は今年も相変わらずラッキーマンです(^^)vこれからの活動に生かせるようにしっかり学んでこようと思います。ばぬあ通信 マンタンナ in Samoa もお楽しみに♪

日本では昨年一年間を表す漢字に「偽」が選ばれたと聞きました。本当に「どんだけー!」ですね。地球環境はもう偽ってはいられないところにまできていると感じます。今年が日本にとって、バヌアツにとって、そして世界・地球にとってよき一年になることを願ってやみません。

ではまた!!Imam(^o^)/

写真は、レナケルにあるマーケット。ここでは月・水・金と持ち寄りでの市が開かれます。特に月曜日と金曜日は島中から人が集まります。ここへ裸足で歩いていくのが目標です♪

no.23 1.5 A Happy New Year in Tanna☆

2008-01-05 13:27:29 | Weblog
あけましておめでとうございます! または 寒中お見舞い申し上げます。
本年も南太平洋よりホットなニュースをお伝えしていきたいと思います(^^)vどうぞよろしくお願いいたします☆

もちろん新年最初のばぬあ通信は「A Happy New Year in Tanna☆」タンナでの年明け&正月!?についてお伝えします。私は年明けをタンナで私をかわいがってくれているディクソンの家で迎える・・・はずでしたが、実際に12時を迎えたのは家の前の道の上。というのも、ディクソンの家に行ったまではよかったのですが、誰もいない!!そこで、どうしようかな~路頭に迷っているうちにあけちゃいました(^^ゞタンナでは時計は合ってないようなものなので、みんな適当にカウントダウンして適当に新年を迎えていました♪向こうではもう新年でも、こっちはまだよ。といった感じです(^^ゞ

年明けから2日までは教会で歌う歌を、子どもや女の人を中心にしたグループで歌いながら各家々を回っていました。今ディクソンの家には国連の兵士として東ティモールで働いているピーターという弟が帰ってきているのですが、そのピーターの二人の子どもはタンナへ来たのが初めてで、この正月にその子どもにカスタムネームをつける儀式がありました。なんと、そこで私も村のカスタムネームをもらっちゃいました\(^o^)/まずは教会の牧師さんが私たちのためにお祈りをしてくれて、そのあとナカマルという村の広場へ移動し、村の長老のような人が一通り何かを話し、子ども二人と私にカスタムネームをくれました!!きっとありがたい話をしてくれていたのだと思うのですが、しかしそれはすべて村の言葉なので、私にはどれが名前なのか、いつ話が終わったのかさえもわかりませんでした(^^ゞ
私の村でのカスタムネームは「コーハ」。
村の言葉は文字をもたないのですが、書くとすれば”Kouha か Kooha”となるそうです。これはタンナの父ディクソンと同じ名前で、代々継がれていく名前だそうです。チーフとも同じ名前だとか!これで村の男の仲間入りをすることができました\(^o^)/「コーハ」これって日本語で言ったら「硬派」じゃん!おーかっこいい♪とても気に入りました(^^)v私も日本語にも”kouha”という言葉があることと、その意味を村の人に説明したら、同じ発音の言葉があることを村の人は喜んでいました。その後はみんなでカバを噛んで飲み、ふらふらしながらディクソンの家で夕ご飯をご馳走になりました。正月3日間、牛一頭を絞め食べ、伊勢海老を食べ、ラップラップという郷土料理を食べ、と、ひたすら食べさせられ続け夕方からは噛みカバを飲みドロン(ビスラマ語で酔うこと)・・・。贅沢な毎日でした♪

しかし!そんな暴カバ暴食漬けの日々のせいか、タンナへ来て初の体調不良に!4日の朝から下痢と腹痛、頭痛に襲われ、この2日間はおとなしくずっと寝ていました(-_-;)(結果的には6日間の絶食&下痢でした・・・)とはいっても、寝られないほど暑い!!いつもなら時々雨が降って涼しくなるのですが、こんなときに限って雨が降らない(*_*;ふー暑い!!今朝村の人と話をしたら、村の人の中でも腹痛を訴えている人がたくさんいるとのこと!!・・・なーんだ、てことは私の体調不良は集団食中毒かカバあたりかな。なんて、原因がわかっただけでもなんだか安心です(^^ゞ

そんな中うれしいのは村の人は私の姿が見えないと必ず様子を見に来てくれることです。昨晩はディクソンの奥さん(私はママと呼んでます)が様子を見に来てくれたし、今日はディクソンのほか3人の人が様子を見に来てくれました。今島にいる日本人は私一人だし、ピースコーの友達も首都にいます。そんな中で体調が悪くなっても、大して不安にもならず生きていられるのは村のみんなのおかげだなとうれしく思います。明日は日曜日。明日こそは元気になって洗濯やウォーターポンプの水のくみ上げをするぞ(^^)v

私が言うのもなんですが、みなさんも体調管理には気をつけてくださいね(^^ゞみなさまにとって本年もも実り多き一年になりますことを心よりお祈り申し上げます。改めまして、本年もどうぞよろしくお願いいたします☆

追伸 今年の抱負等は体調が全快してから、気分さわやかにお伝えしたいと思っています♪神秘の!?飲みのもカバについても・・・(^^)v

写真はカスタムネームをもらうために正装した私とタンナの父ディクソン(普段は笑顔のやさしい父です(^^ゞ)、朝からバラされている牛(メス)。セレモニーでカバを飲んでいるところです。