ばぬあ通信 ―バヌアツ共和国 青年海外協力隊活動記―

青年海外協力隊としてバヌアツ共和国タンナ島で小学校教諭として2007年から2年間活動しました。未知の世界をあなたへ☆

no.19 11.27 何もできない贅沢とチーフシステム

2007-11-27 12:32:08 | Weblog
みなさんこんにちは。
この週末どうようにお過ごしになりましたか?と言うのも、タンナではここ三日間豪雨に見舞われ、この週末はずっと家にいました。その上、約三日間停電が続き、私は豪雨&停電でとーっても暇な週末を過ごしました(^^ゞ

この停電の原因は島にある電気供給会社の発電設備の一部が壊れたからのようで、島の人いわく、こんなに長く停電が続いたのは久しぶりのことだそうです。昨日首都からエンジニアがタンナ入りし、これから修理をするとのこと。今電気は不安定ながらも来ています。しかし、完全復旧まではしばらく時間がかかるのかもしれません。停電と豪雨は約3日間続いたのですが、1日目に職場の先生が家の中も水浸しになっているのでは!と様子を見に来てくれて、そのときにこの停電はいつ復旧するか分からないと言っていたので、パソコンもバッテリーを温存するために使いませんでした。私はパソコンしか電化製品を持ってきていないので、パソコンを使わないと音楽を聴くこともできず、あまりにもやることがない!そこでいいアイディアが☆今洗濯したらすすぎは雨がしてくれるじゃん!!\(^o^)/土砂降りの雨の中朝5時から洗濯して干し、すすぎは雨に任せました♪結果は・・・今回は3日間も雨が続いたのでまだよかったのですが、土砂降りの雨も思ったよりはすすいでくれないことが分かったので、次から雨に任せるのはやめます(-_-;)そしてswim(ビスラマ語では泳ぐことも水を浴びることも「スイム」といいます)もこの雨を生かして屋根からの雨水でしました。水の量を気にせずシャンプーできるのでこちらは快適♪分かったことは、気温がそんなに高くなくても今の時期のタンナの雨はそんなに冷たくない(^^)vそんなことをしながら、夜はランプ、昼は普段することなどない読書をしてこの週末を過ごしました。

もし日本にいたらこんな雨でも何かやることを見つけて出かけていたと思います。豪雨と停電のおかげで、近くの小さなストアーへ行って同じようにやることのない村の人とおしゃべりしたときと、トイレとお湯を沸かしたとき以外、外に出ることのなかった土曜日だったのですが、「何もできない贅沢」っていうのもあるんだなと気づかされた週末でした(^^)日曜の夜には私に畑を貸してくれているディクソンの家族が私を心配して家に招いてくれ、そこでご馳走にありつくこともできました(^^♪冷蔵庫を持たない私は大した食料も持っていなかったし、あの雨では薪で火を起こすのも大変なのでとても助かりました♪

今日はバヌアツの村社会の仕組みについて今分かる限りで少しだけお伝えしたいと思います。バヌアツの農村部では今もチーフシステムといって、村のチーフとその他数名の代表者によって自治を行っています。チーフは世襲制で、何か揉め事が起きたときは彼らが警察や裁判官、弁護士、検察官etcの役目をこなします。タンナにも警察署はありますが、警察官は公務員で定期異動があることもあり、その島の出身者でもない限り、トラブルの解決を主導的に解決することはないようです。ディクソンはチーフではないと思うのですが、その自治を行う一人で、先週起きたトラブルについて話してくれました。どうやらロカタイ村の若い男性が彼の恋人の村出身の若い男性とケンカしたようで、その仲裁と仲直りのため村のディクソンを含めたビッグマン(自治を行う人たち。交渉人とでもいうのでしょうか。)が山間の村に集まり丸一日会議をしたそうです。当事者とその家族、それぞれの村のチーフとビッグマンたちが一箇所に集まり話し合いをし、詳細は分かりませんが、ブタ一頭とカバ一つ(大きさはわかりません)で片がついたそうです。原因や経過などは分かりませんが、、最後は握手をして仲直りしたとのことです。バヌアツの都市部以外ではそのようなシステムが今も強く残っており、警察がトラブルに関与することはあまりないようです。

今のところ村で生活していて、チーフの存在を感じるような出来事は何も起きていません。私が赴任したときも「まず、チーフにあいさつを!」とか言われるかと思いきや、そんなことは全くなく、私のほうからあいさつに行きたいと話したくらいでした(^^ゞ私は茨城県から国際親善大使という栄誉ある仕事をいただいているので、赴任した日に村のチーフのところに茨城県のTシャツと、私の実家のある茨城県龍ヶ崎市のペナントを持ってあいさつに行きました。チーフはあまりしゃべる人ではなかったし、そのときは私もビスラマ語をあまり話せなかったのでほとんど会話はなかったのですが、私が国際親善大使だということと小学校で2年間働くことは伝えられました(^_^;)バヌアツではみんな同じものをずっと着る傾向があるので、チーフはよくそのときに贈ったTシャツを着ています♪きっとペナントも彼の家に飾られていることでしょう。ロカタイ村には過去数名の青年海外協力隊員が活動しているので、日本に対して友好的だし、日本を身近に感じているようです。そしてその国のチーフからの贈り物が来たので、シャイなバヌアツ人なりに喜んだのではないかと思います(^^♪

日本は大寒波が来て、スキー場が軒並みオープンしたとか。日本にいる方も、外国にいる方も年末はいろいろと忙しくなると思います。いい新年が迎えられるようにくれぐれもご自愛ください(^o^)丿

今日レナケルというタンナ唯一の町でホームステイをしていたアニワ島の小学校の先生に会いました。少しだけですがビスラマ語ではなくアニワ語で話したり、アニワのみんなのことを聞きました。故郷の知り合いに会ったようなうれしい気持ちになりました♪年度末は行けそうにないのですが、年が明けたらアニワの家族に会いに行きたいと思っています(^^)v余談ですが、実家のパグの奈々子が6匹の赤ちゃんのお母さんになりました♪かわいいんだろうなぁ。ここタンナにも今子犬がたくさんいます(^^)Imam!ではまた!

写真はロカタイ村のチーフと私。この写真は10月末のものです・・・県および市の関係者のみなさま、掲載が遅れてごめんなさい!_(._.)_

no.18 11.25 村の結婚式の表と裏

2007-11-25 12:28:23 | Weblog
みなさんこんにちは!
今日のバヌアツ、タンナ島は朝から雨が降り続いています。そして朝は停電でした。今は電気が来ています♪でも不思議なことに電気が来なくてもあんまり心配じゃない。料理は薪でできるし、ガソリンランプもあるし・・・徐々にここでの暮らしに染まってきているのでしょうか(^^ゞ

昨日は村で行われていた結婚式へ行ってきました!!結婚したのは二組で、新郎の二人がロカタイ村に住んでいて、それぞれの新婦は島の違う場所からロカタイ村に嫁いできたようです。昼間は教会で結婚式が行われ、そのあと飾り付けられたトラックの荷台に乗り小さなパレード、そして昼から翌日の朝にかけては二人の住む集落で音楽をガンガンに流してのダンスパーティーが行われました。ただ、一つおかしなことが。教会で式が行われているときから二組とも新郎も新婦も全く笑わないのです。笑わないだけならともかく、見るからに不機嫌です。幸せのかけらも見えません。その表情は犯罪者の指名手配写真のよう。教会での結婚式の後で参列者全員が新郎新婦と握手をしたのですが、握手のとき祝福の言葉をかけても目線を合わせることもありません。あまりの無愛想さにこちらまで気分が悪くなるような感じでした(-_-;)パレードが終わり、集落へ戻って延々と祝福の宴が続きます。・・・そこで、分かりました。新郎新婦が超不機嫌な理由が!この一週間、この集落ではずっと爆音で音楽が流れ続けていました。察するに、この2組の夫婦はこの一週間あれやこれやでずっと祝われっぱなしだったのでしょう。そして今日はクライマックスの日。たぶん意識が飛んでしまうくらい疲れているのです(^^ゞ私も昼間の教会から休憩を挟みながら、夜の10時くらいまでダンスをしていました♪みんな陽気に見えるバヌアツ人なのですが、実は結構シャイで、人前で踊るのがとても恥ずかしい様子。私は早い時期から陽気なおじいさんとおばあさんに気に入られてしまい、手をつかまれて輪の中へ(^_^;)周りはホワイトマン(バヌアツでは白人もアジア人もホワイトマンと呼ばれます)がノリノリで踊っているのが面白いらしく、大盛り上がり♪大した娯楽のないこの島ではダンスは一番の娯楽なのです。次々に歌や踊りが続けられ、たくさんの人が二人を祝福していました\(^o^)/その後ダンスマンが増え続け、日が暮れることには新郎新婦はどこかへ消え、夜からはただのダンスパーティーに。ダンスはもちろん屋外で行われる上に、土の上なのでとにかくホコリがすごい(+_+)しかもしょっちゅう機材の不具合で音楽が飛んだり途切れたりします。でも、大人も子どももそんなことは気にせず朝まで踊っていたようです(^^)

マン タンナのみならず、バヌアツの人々はみな温和でやさしい人が多いのですが、一つ大きな弱点があります。それは・・・みんな酒癖が非常に悪いのです。お酒が入ると絡んでくる若者は増えるし、力自慢をしたくてケンカをふっかけてくるやつが出てきます。もっとお酒を飲みたくてカツアゲまがいなことも起きます。男女関係ももつれます。そしてそれがケンカにつながるのはいうまでもありません。
バヌアツでは月に二回ペイデイ(給料日)があるのですが、それはいつも金曜日なので、ペイデイの金曜日は普段飲めないお酒(ビール、ウイスキーetcアルコールなら何でもOK)を飲む人が急増し、そしてトラブルになります。どうやらタンナではお酒を飲むことはよいこととされていないようで、一部の人は堂々と飲んでいますが、多くの人は飲むときに茂みに隠れたり、人ごみから離れて飲みます。その姿は悪いことをしている中学生のようです(^^ゞとにかくアルコールを口にすることが流行っており、みんなお酒に弱いのですぐに狂ってしまう。また一部の若者はお金がないので酔うまでのめなくても、酔った振りをして気違いな振る舞いをしています。しかも今お酒を自分達で作るのが流行っているのです。あるバヌアツ人の友人が秘密だよと言って私に見せてくれたのは自家製のお酒でした。パンを作るときに使うイースト菌とパイナップルを合わせて発送させた飲み物で、飲んでみると強くはありませんが確かにアルコール分が含まれています。彼はそれを道端の草むらに隠していました。タンナではこれを作って飲み、べろべろになってしまう若い男女や中年男性がかなりいるようです(-_-;)結婚式の会場にアルコールは全く出されませんが、どこからかもちこまれ昨夜も多くの人たちがアルコールを口にしていました。昨日は会場の雰囲気が変わりだした10時くらいに近くに住んでいるピースコー(アメリカの国際ボランティア)の友達と一緒にそっと会場を後にしました。彼もバヌアツ人の酒癖の悪さにはとても困っているようでした。首都の高校では飲酒やケンカによる補導で退学や謹慎になる生徒が後を絶たないそうです。昨日は村のみんなで協力して作り上げていく結婚式のすばらしさと、バヌアツの抱える問題を一遍に見てしまいました。

今は土曜の昼過ぎなのですが、まだ通りでは奇声を上げる人がいたり、テンションの高い人もいるようです。結婚式の会場になった集落からはまだ爆音の音楽が聞こえます(^^ゞせっかくの結婚式。今夜大きなトラブルが起きないことを願ってやみません。
ちなみに昨日の新郎は兄弟で二人とも20才前後のようです。バヌアツでは私が同い年くらいかな~と思って年を聞くと、だいたい18・9才が多いです(^_^;)そしてそれくらいの年ですでに結婚していたり、子どもがいるのも珍しいことではありません。私が27才というとみな目をまん丸にして驚きます(^^ゞただ27才だということはこの国ではラッキーなことなんです。というのは、バヌアツの独立は1980年で私とバヌアツは同い年☆みんなそれを喜んでくれるし、年が上の人たちはそれをきっかけにバヌアツの歴史や政治の話を聞かせてくれます。近いうちに、バヌアツの歴史や文化についてもお伝えしたいと思っています。でも、それらは結構過激です・・・(*_*;

では今日はこの辺で♪みなさんもお酒に飲まれないように気をつけてくださいね(^_^;)ではまた!Imam!(村の言葉でGood by!)

写真は披露宴!?の集落の様子。見てくださいこの人の数!!盛大な披露宴でした(^o^)

no.17 11.23 職場を紹介します♪

2007-11-23 12:23:10 | Weblog
みなさんこんにちは!
日本は寒くなってきたと聞きました。すでに学級閉鎖になった学校もあるとか!?みなさんはお元気ですか?私は元気に生きてます♪こちらは今乾季と雨季の変わり目でときどき強い雨が降ります。北にある島は今暑くてどうしようもないとのことです(^_^;)タンナは南に位置するせいか、これからが夏なので暑くなるはずなんですが天気も曇りがちであまり暑くありません。そのせいか軽い頭痛が出ている人もいます。私も先週はずっと頭痛が出ていたのですが今はすっかり元気です(^^)v教員も村のおっちゃんも天気のせいで頭痛がすると言っています。今日は比較的いい天気で安定していますが、先週はずっと不安定な天気だったので確かに頭痛の原因は天気なのではないかと思います。

今回は私の勤めているロカタイ小学校について少し紹介します。
ロカタイ小学校は1年生から8年生までが各学年1クラスの8学級の学校です。教員は私を除いて10名。各学年の担任とフランス語の先生とアシスタントの先生一人。校長は8年生の担任も兼任しています。児童数は約140名です。1授業時間はなんと90分~120分!!すべて時間通りに動いているわけではないですが、さすがに長いです(=_=)子ども達はとても元気!そしてみんな裸足です!私も彼らのような強靭な足の裏を手に入れるべく裸足生活で特訓中です!といってもまだ一週間ですが(^^ゞ

今バヌアツの小学校は進級試験中です。しかし!試験aといっても日本のようにしっかりと決められたスケジュールをこなすという感じは全くなく、やってるんだかなんなんだかわからないのが実状です。ただ試験をするときにはぶっ続けで120分行います!!見ているこっちが参ってしまいそうです(+_+)バヌアツでは1月が学年の始まりなので今が年度末で、各学年進級試験をしています。この結果が悪いともう一度その学年をすることになるそうです。でもテスト前の各学年の授業と実施されるテストの内容を見る限り、多くの子が進級できないのではないかと心配しています。先週の月曜日には突然校長に「6年生のテストを作ってくれ」と言われ、いつやるテストなんだと聞いたら来年の8月と言われたのですが、とりあえず一日で仕上げて翌朝彼に渡しました。そしたらなんとそのテストがほとんどそのまま今回の進級試験の算数の問題に!!私の勤めるロカタイ小学校にはパソコンが一台あります。(近隣校ではロカタイのみのようです)それはどうやらオーストラリアからの援助で来たものらしいのですが、校長はテスト当日にその問題をWORDで打っています。打つのも一本指打法なのでかなり時間もかかるし、考えながら打っているようで急ぐ気配もありません。もちろん仕上がるわけもなく、そのテストをやるはずのクラスは一日自習(^^ゞそれが最近の日常です(・・?

この一週間試験期間らしいのですが、私の頭は「???」といった感じです。今日は金曜日。ロカタイ小学校では月曜と金曜の朝に全校朝会があるのですが、今日は教員も半分くらい来てないし、子どもも少ない(*_*;試験も終わっていないらしい。今午前9時なのですが、道路には遊んでいる子ども達が・・・?・・・バヌアツスタイルを完全に理解するまではもう少し時間がかかりそうです(^^ゞ

今夜は村で結婚式があるそうです。私の家から少し山のほうへ入った集落で行われるようです。そのせいか今週は四六時中こちらで流行っている音楽が爆音で流れています♪今夜は私もそちらへ行く予定です。どんな結婚式なのでしょうか??

みなさんも健康に気をつけてお過ごしください。ではまたお会いしましょう!Imam!(^o^)丿(私の村の方言でSee you!)

写真は私の家から見える今日のロカタイ小学校。人がいないのは試験中だから??それとも・・・(^^ゞ

追伸 私からのメールが表示の日付よりも遅く届くのは、表示されている日付はメールソフトでの作成時の日付で、
送信時の時間ではないためです。家で書いて公衆電話から送っているために起こります。時差ではないのでご安心を(^^)v

no.16 11.14 タンナでの食生活

2007-11-14 12:04:40 | Weblog
こんにちは!ご無沙汰しております(^^ゞ
タンナへ来て2週間強、ここでの暮らしにもずいぶん慣れてきました。道を歩くと「Tetsuya!」と声をかけられるようにもなったし、顔見知りの人も徐々に増えてきました。(首都とは違いなぜかマン タンナには”Ketsuya”と呼ばれることはあまりありません。うれしいことですが、なぜでしょうか??うーんわからない(^^ゞ))先に申しておきますが、no.16はとんでもなく長くなってしまいました!時間のあるときに、どうぞ最後までお付き合いください。

前回、我が家についてお伝えしたので今日はタンナの食料事情と私の食生活についてお伝えしようと思います。タンナでもアニワと同じようにぶっかけにしたお米が普通に食べられていますが、やはり主に食べるのは芋で、茹でてそのまま食べたり、すって蒸し焼きにしたラップラップなどの郷土料理(こちらではアイランド カカエと言います。)のようです。ちなみにビスラマ語では食べ物も食べることも”Kakae(カカエ)”と言います。

タンナにもレストラン(というよりは大衆食堂といった感じです)が数件あり、昼時はそこで食べることもできます。ただ、昼のみの営業なのと私の住むロカタイ村からはレストランのあるレナケルという村までは歩いて40分くらいかかるので朝、夕の食事は自分で作らなくてはなりません。我が家にはキッチンはないので、最初の2,3日はどうしようかな~とのんびり考えていたらロカタイ小学校の先生が次々に食事を持ってきてくれました!!それだけでもありがたいのに、ガスボンベとコンロを買ってきてくれるとのこと!!アニワにはガスはなかったので、ガスがあること自体に少し驚きました。んが!ガスは売り切れていて、次の船が来るまでは手に入らないということでした。タンナのみの話ではありませんが、バヌアツでは欲しいと思ったものはすぐ買わないと次それにいつお目にかかれるか分からないのです。特にタンナは離島なので、船が来た後が買い物のチャンス!店の商品がぐっと増えます。「欲しいと思ったらすぐ買う!」これがバヌアツ流の買い物法です(^^)v

火は使えないけどまあ次の船を待つかな、なんて考えていたら、先生達が何やら私に話しかけてきました。「キッチンが欲しいか?」「???Yes,Yes!」よく分からないまま返事をしたら、最上級生の8年生数名とヤブットという若い先生が手際よくあっという間にうちの隣にキッチンを作ってくれました!!とても驚いたし、とてもうれしかった!!そして他の子ども達は薪を集めてきてくれて、その日のうちに立派なキッチンが出来上がったのです!翌日にはキッチンの中に敷くサンゴを子ども達が海から持ってきてくれました。おかげでキッチンは離れのようなとても居心地のいい空間になりました♪今では料理も一日の楽しみの一つです(^^♪
だいたいいつもお米を炊いて、鍋に野菜や缶詰を入れて煮て、スープを作っています。日本では缶詰は非常食としてだったり、補助的に食べるのが普通ですが、ここでは主食の一つとしてよく食べられています。その理由の一つは冷蔵庫が普及していないということがあげられるのではないかと思います。最初は食材の特徴が分からず、実験的に料理をしていましたが、食材がいいのかいつもおいしい!!毎日キャンプをしているようで楽しいです(^^)v

私が今まで食べたもので一番驚いたのは「小鳥」。
いつものように私が料理をしていると4年生のフレッドと言う男の子が遊びに来ました。前の日に職場の同僚にバナナ(甘くない料理用のバナナ)をもらったので、その調理法を教えてもらっていたら、フレッドがポケットからおもむろに何か小さいものを取り出しました。(*_*)!?それは小鳥です!!すでに毛はむしられていたので何の鳥かは分かりませんがパチンコで撃ち取ったとのこと。貝でお腹を開き内臓を出して、そしてそれを焚き火の上に直接置き焼きます。見事な姿焼き。そして私に食べろと言うのです。最初は小さな足から・・・だんだん上に上がってきて、お腹にはレバーがぎっしり。「頭は?」と聞くと食べられると言うので全部いってみました。味は・・・おいしい(^^ゞ骨ごとバリバリ食べられるし、なかなかコクのある味です。結論。小鳥はうまい!朝になるとうちの屋根にたくさんの鳥が来てうるさいので、そのうち食べてやろうと思っています(^^ゞ

タンナでは月曜と金曜に牛を絞めて肉の販売を行います。今週の月曜日についにその牛肉を買うことができました!!ちなみにビスラマ語では牛のことを”Buluk(ブルック)”といい、タンナでは牛肉のことを”fresh meat(フレッシュミート)”と呼びます。牛肉はいつも絞めたてのものを食べるのでこう言うのではないかと思います。肉は部位に関係なく袋に詰められて売られています。ビニール袋に入った牛肉を選ぶのですがよく分からないので一番手前のものを買いました。そして肉は絞めたばかりなのでまだ温かい!!!この国では牛肉が一番安く、その次が鶏肉、ブタは神聖な食べ物で特別なときにしか食べません。もちろん我が家には冷蔵庫などないので、その日のうちに料理することにしました。牛肉とにんじんとキュウカンバーとマニョックというサツマイモに似た芋を鍋に入れ大量のスープを作りました。なぜかこちらの肉は煮ると大量のあくが出ます。その原因について先輩隊員と話したのですが、「新鮮すぎるんじゃないの?」「そうですね♪」という結論になりました(^^ゞ味は・・・うんまい\(^o^)/!!肉の部位はフィレだったようで、長い時間薪をくべながら煮たかいがあってやわらかくておいしい♪また金曜日に牛肉が買えたらいいなと思っています。

今週は8年生にバヌアツ初の試みであるらしいナショナルエグザムという国の統一テストがある関係で、火曜水曜木曜は仕事がありません。そこで昨日、いっちょ家の裏に畑でも作ろうかい♪と思って学校のスコップを借り、穴を掘っていました。そしたら茂みの中から大男が出てきて「何してんだ?」って聞くので「畑作って野菜をつくるつもり」と答えたら、やめろと言います。 「???」と思っていたら、「近くのうちの畑をお前にやる。」と!!畑は道を挟んで反対側にあり、たくさん野菜があり、好きなのをここからとって食べていいと言います!!彼は私の勤める学校のマラという先生のお父さんでディクソンといい、うちの裏に畑を作るのは大変な作業だし、彼の畑はちゃんと囲いがあってブタとかニワトリに食べられる心配もないからここを使っていいと言ってくれました\(^o^)/ラッキー!!そしてその日はニラをたくさんもらったので、例のスープに足してまた煮てみました♪ビンゴ!これまたおいしい(^^)v

その後も彼のうちで夕ご飯をご馳走になったりととてもよくしてもらっています。学校の先生をはじめ、みんなとてもよくしてくれていますが、ディクソンはなぜか一緒にいてとても居心地のいい人です。近所の人たちに私を"San blong mi(私の息子)"と紹介してくれ、いつでも遊びに来いと言ってくれます。お母さんも洗濯物を持ってくれば洗濯してくれると言ってくれました。もちろん自分のことはできる限り自分でするつもりですが、何か分からないことがあったときに助けてくれる人がいるということはとてもありがたいことです。同僚の先生達や、隣に住んでいるのマーガレットという先生もとてもよくしてくれますが、彼女は休日は自分の村へ戻っていていないので週末は学校の敷地内は私一人になります。いつでも頼れる人が近くにいるというだけで安心感があります(^o^)つくづく人に恵まれているな、と感謝せずにはいられません。この恩返しがしっかりできるだろうか。まだ本格的に活動はしていませんが、2年という時間は短い。準備を怠らず、2年後しっかり成果を上げたいと思います。明日も学校がないので畑へ行ってキュウカンバー(日本のよりも大きいきゅうり)とチンゲンサイの種をまいてこようと思っています(^^)v収穫が楽しみです♪

タンナへ来て2週間が過ぎ、言葉もずいぶんできるようになってきました。ただ、やはりローカルラングレッジは未だによく分かりません。
ローカルラングレッジも大切ですが、活動を円滑に進めるためにもまずはビスラマ語をしっかりと身につけたいと思います。

ではまたお会いしましょう。Imam!(タンナ島西部の方言でSee you!)

写真はとある日の夕食。ご飯、野菜とツナのスープ ケチャップ仕立て、もらったサザエ(これはこの日だけの特別メニューです(^^ゞ)。そして我が家とキッチン、キッチンの内部です。なかなかいいでしょ♪

no.16 11.14 画像1

2007-11-14 12:02:06 | Weblog
我が家の玄関とキッチン。キッチンの前にある黒いバケツはスイム(水浴び)ようのバケツです。日光で効率よく水を温めるためにラッカーで黒く塗りました(^^)v

no.16 11.14 画像2

2007-11-14 12:00:55 | Weblog
キッチン内部です。もちろんランニングウォーター(水道)などないのでバケツの水を使います。ちなみに、スイム用の黒いバケツはもともとこの料理用の赤いバケツと同じ色でした。

no.15 11.3 わが城へいらっしゃーい♪

2007-11-03 00:30:42 | Weblog
今回は私の家を紹介します!
私の家は勤務先のロカタイ小学校の中にあります。ロカタイ村はタンナ島の西側中央部に位置し、まだはっきりわかりませんがロカタイ小学校の先生の話だとロカタイ村はかなり広く大きい村のようです。

私の家は学校の入り口の近く、道路に面しているところに立っています。部屋は3部屋あり、一応1リビング、2ベッドルームです。一部屋は6畳くらいでしょうか。そしてなんと我が家には電気がきていて、リビングとベッドルームの一つには明かりが点きます!!水道やガスなどは一切ありませんが、狭くもなく広くもなくちょうど良い感じです。

このままでも住めないわけではありませんが、2年住む我が家。快適にすごすために大規模リペアーが必要でした。まず取り組んだのが、閉まらない窓をどうするか。ガラスは一部抜けているし、金属部分は茶色く錆びていて見るからに手の施しようがない感じです。赴任した日に、タンナで活動する先輩隊員の家に行ったときにそのことを話したら「とりあえずこれ持っていきなよ。」と機械用潤滑油の556を貸してくれました。そして家に戻り、その晩4つある窓を眺めながら、ダメもとで一番ましに見えるベッドルームの窓に556を付けてグリグリ動かしてみました。すると、なんと少しずつ動き始めたのです。もしかして!!と思いそれを繰り返すとなんとしっかり閉まるではありませんか!!もう大興奮です!これができるなら他のやつも直るかも!!と次の窓へ。・・・しかし、他の窓はかなり深く錆び付いていて動きが良くありません。しかもあまり強く無理に動かすとガラスが割れてしまいそうです。そこで作戦変更♪ガラスを全てはずし、窓のパーツ一つ一つに556→グリグリを根気よく繰り返してみました。すると!!この作戦も大成功!!!次々に絶対に修復は無理だと思っていた窓が復活していきます(^^)vすごいぞ、おれ!!すごいぞ、556!!しかし、一つの窓は鉄の部分のほとんどが朽ちてしまっていて修復はできませんでした。そこで修復不可能な窓についていたガラスを、修理できた窓へ移動してリビングとベッドルームの窓は修復完了!ガラスがほとんどなくなった動かない窓には外観と風通しを考えて内側に取り外し可能な板をつけました。そしてその部屋は物置として使うことにしました。これで一番心配だった問題は万事解決!思ったよりもずっと早く解決することができました。556を貸してくれた先輩隊員のおかげです。ありがとうございました!本当に良かった\(^o^)/

そして翌日は壁と天井の修復です。タンナではお店も商品も限られていて、いつでも欲しいものが手に入るわけではありません。板は買えたのですが、のこぎりは売り切れていて手に入りませんでした。しかし、学校の先生に話したら快く貸してくれました。その後は穴の大きさを測る→板を切る→釘で打つ、の繰り返しです。作業自体は楽しいのですが、ずっと続けていると手の皮膚が痛い!でもこれも直す醍醐味の一つ。目に見えて家が直っていくのはうれしいものです(^^)順調に壁の修理が終わり、天井へ。この天井が大変でした。天井は穴が開いている場所と、たわんで落ちそうな場所の2ヶ所を修理したのですが、両方ともとても大変でした。まず穴の修復は、壁と同じように板を打ち付けたのですが、天井裏に鳥の巣か何かがあったのか金づちで打つたびに大量の乾いた土が降ってくるのです。ただでさえ力の入りにくい場所に釘を打っているのに、目がこの土にやられるのでなかなかはかどりません。全身土まみれになりつつもなんとか穴をふさぎ、次は天井のたわみの修理です。ここにも大きな穴が開いているので、この穴をふさぎつつ、天井が落ちてこないように補強をしました。この家には梁(はり)が少ないので釘を打てる場所が少なくこれが一番大変な作業でした。試行錯誤を繰り返し、大掛かりなリペアは完了!やったー(ToT)ここまで来るとリペア(修理)というよりはリノベーション(リフォーム)です!!
その後、首都で買っておいた布で天井や壁の修理跡を隠して、自分の好みに合うようにカーテンとテーブルクロスを付け直しました。それらはロカタイ小の先生が付けておいてくれたのですが、そのままだと部屋全体がオレンジ色でなんだか落ち着かなかったので取り替えてしまいました(^^ゞそしてはずした布は、壊れていて使えそうもない食品を入れる棚(網戸で覆われている棚)の内側と外側に貼り付けて、洋服を入れる棚に作り変えました。そして最後にドアノブがなかったので木を切って天然木で取っ手をつけ、これでとりあえず終了!ここまでの作業が3日で終わったのは我ながらよくやったと思います♪今のところ強い雨に降られてはいませんが、これなら大丈夫そうです(^^)v

我が家、ロカタイ城完成!!結構快適ですよヽ(^。^)ノ人間、やればできるもんだ!!バヌアツへお越しの際はぜひお立ち寄りください。できる限りのおもてなしを約束します♪ではまた!!

写真は、窓とベッドルームの修復前と修復後、リビングルームです♪