米労働統計局は2017年5月12日(金)、4月のCPI(消費者物価指数)が先月より0.18%低下し2.2%(年率)になったと公表した。
変動の激しいエネルギーと食料を除いたコアCPIも、0.12%低下し1.88%となり、2015年10月以来はじめて2%を下回った。
とくに目立つのが中古車価格の低下である。
今年に入って中古車価格は低下が続いていたが、4月はとくに-4.6%(年率)と大きく落ち込んだ。
前にも書いたがこの背景にあるのが、販売台数をかせぐためこの数年間におこなわれたリース販売(数年後に一定価格で買い戻す特約つきの販売)とフリート販売(レンタカー会社への安値での大量販売)である。
こうして売られた車が大量に中古車市場に出回り、中古車価格を引き下げている。
中古車ほどではないが、新車販売価格も今年に入って低下基調が続いている。
今後数か月、ガソリン価格も上昇縮小がみこまれており、CPIは軟調に推移する可能性がでてきた。
ただ、先週に発表された生産者価格(PPI)と輸入価格はドル安の影響などで上昇基調をたもっており、どちらの影響が強くでるかはっきりとはわからない。
ひきつづきアメリカの物価動向を注視していきたい。