Automotive Newsなどによれば、Nexteer社のサギノー工場(ミシガン州)の労働者約3,000人(UAW Local699)は、先に労使間で合意された労働協約案を不十分だとして否決。2015年12月7日(月)からストライキに突入した。しかし20時間のストライキの後、12月8日(火)に労使間で新しい労働協約について暫定合意が成立。同日の夜シフトから生産が再開された模様。
前回否決された労働協約の内容は、1)4年かけて初任給を現在の時給13ドル(1560円:1ドル=120円)から15.35ドル(1840円)に引き上げる、2)(入った当初の労働者を除く)労働者の賃金を15.85-17.25ドル(1900円-2070円)の間に引き上げる、というもの。しかし多くの労働者は、この賃上げ額を不満として、あるいは医療保険の一部で負担増が生じることに反発して、当初の労働協約を否決。今回のストライキに至った。
来週、新たに合意された労働協約について再び組合員投票がおこなわれる予定。いまのところ、新たに合意された労働協約の内容は明らかにされていない。新しい労働協約が多数の賛成を得ることができない場合、ストライキが再開される可能性が残っている。
リーマンショック後、米製造業では賃金の停滞が続いていたが、ここにきて上記のような大幅な賃上げ事例が出始めておりマクロ指標への好影響が期待される。
Nexteer社のサギノー工場(UAW Local 699)、新労働協約案を圧倒的多数で否決 (以前のブログ)
2015/12/24追記
サギノー工場の組合員は、12月18日、新しい労働協約(5年間)を過半数の賛成で承認した。