89歳の日々

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魯山人のお皿は流石ですね。

2006-12-20 21:40:45 | 九谷焼
 この魯山人写しのお皿には煮物を盛っています。
お集まりの食卓では、真ん中に来る、晴れやかなお皿です。
フルタイムで働き三食作っている私には、何時でも煮返して頂ける煮物は、年中お馴染みの料理です。今年は良い大根もお安く、知人からも沢山頂き美味しい煮物になっています。

 この「間道文」のお皿の柄は、京都の国立博物館で「魯山人展」があった時に、展覧会の本の表紙しなっていました。
「間道文」と言うのは「鎌倉間道」など言うように「道」の意味から「縞」を現していると思います。
沢山の間道文の中でも、「有馬間道」は良く使われますし「日野間道」はとても素敵で、九谷焼でも試していますが未だ成功していません。

 煮物の中に手前に見えるのが「ちぎりこんにゃく」です。少し濃いお出汁に唐辛子を入れて汁の無くなるまで煮上げます。夫は今頃になって「こんにゃくも美味しいね」と開眼したようですが、私は結構好きです。

 煮物は簡単な物から、デラックスなものまでありますが、魯山人のこの間道文のお皿はどちらに使っても、お料理を引き立たせ、流石と思っています。煮物に入る物では「日光の巻き湯葉」のしっかり巻いた湯葉の食感と染み出て来るお味は何ともいえず美味しいですね。

 皆様はどんなお煮物を思い出されますか。
タイトルの処にホームページアドレスがあります。
この「魯山人写し間道門皿」33cmの直径で¥18000 のものです。


 

吉田屋手のお皿には、オードブルです。

2006-12-18 21:25:52 | 九谷焼
 パルマの生ハム、ゆで卵の器にいくら、黒く見えるのはおたふく豆、3種のオードブルは吉田屋風のお皿に盛りました。簡単で美味しいオードブルなので、よく作ります。

 吉田屋というのは、1824年~1831年まで、ほんの7年間稼動した窯元です。72歳の町年寄りであった吉田屋傳右衛門が、全財産を費やして、100年程途絶えていた九谷焼の再興に人生最後の情熱をかけました。かっての九谷焼の素晴らしさを彼なりの感性で造ったのが、吉田屋の九谷焼です。

 このお皿は、有名な「吉田屋の万年青(おもと)」の柄に私共では、唐草のふち模様をつけたものです。おもとは万年青と書きまして縁起の良いものです。
九谷焼のお皿を使うとお料理は、輝いて見えますね。

 1年中飾れる万年青の柄ですし、新築祝いには特に贈り物としてお求め下さる方が多いお皿です。外国人が選ばれるのも、この柄が多いのです。
興味のある方は、タイトルのところのホームページでご覧下さい。

吉田屋手のお皿に冬瓜のスープ

2006-12-13 21:33:22 | 九谷焼
 冬瓜をくりぬいて種を取り除き入れ物にしました。、その中にくり抜いた冬瓜と、干し海老や貝柱をスープで煮て入れると冬瓜スープが出来ました。
 実際は、スープが入っていた時には、写真を撮れなかったので、これはからっぽの入れ物だけで、流石に全く変な写真で、失礼しています。

 20年ほど前に広州の「北園」という中華料理店で初めて頂いたものでした。ここは「懐石風な中華料理」というような美味しいお店でした。その時の冬瓜には、細かい彫刻が施されていて、この写真とは格が違ったものでした。
 華僑の方たちが私共夫婦を招いてくださって、にぎやかで愉快な夕食でした。

 雑誌「ミセス」に30年ほど前に出ていた「冬瓜をくり抜いたのスープ」を珍しく思い、切り取ってあり、その後「北園」で頂きましたので何時かこのお料理を試してみたいと思っていました。
 「北園」は、芥川龍之介の中国旅行記に行ったことが書かれていました。随分前に読んだものですが・・・執念の料理のようですが、長く生きているとこんなに年月がすばやく過ぎます。作ると割合簡単です。 
 
 下に置いた18センチ角のお皿は、全面を塗り埋め手にした吉田屋スタイルで素敵なものです。

 この器も私共の九谷美陶園では、販売しており、ホームページでご覧になれます。

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古九谷焼のお皿にローストビーフ

2006-12-08 15:34:42 | 九谷焼
 古九谷のお皿は、当時食器として使われたものと言われています。
お皿を部屋に飾るのは西洋の風習が伝わっってからと聞きましたが、本当でしょうか?このお皿は、中央に紫色の牡丹の花とやさしい蝶が付いている有名なものです。九谷焼は縁模様が豪華なので,お料理を素晴らしく引き立てます。

 何はともあれ、古九谷写しのお皿にローストビーフを盛りました。
1kgのサーロインを250度で30分焼きました。丁度良い焼き具合になりました。器もローストビーフも、お客様に好評でした。
 
 私共の九谷美陶園では、このお皿を販売しております。ホームページでご覧になれます。

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古九谷を語る-;荒川正明氏のお話

2006-11-26 21:31:53 | 九谷焼
 加賀市にある九谷焼美術館で、出光美術館の学芸員・荒川正明さんの話は、とても良かった。
 どうして古九谷の産地が有田であると言う説が、広く信じられるようになったかを、九谷の産地に居る私も納得出来ました。

 有田では窯の遺跡も100以上発掘され、研究会も活発で度々行なわれ、彼も(多分他の研究者も)、毎年通って、その研究結果から古九谷の有田説を信じるに至ったとの事です。

 3~4年前に再興九谷の「吉田屋研究会」が発足してから彼も毎年加賀へ来るようになり、古九谷の独特な画風などから、結局「古九谷は、前田家が有田で作らせたのではないか」と言う推論に達したようです。この話も、彼が順序立てて話すと、すんなり聞けました。

 ですから、九谷の方でも、もっと発掘等々をして(来年から発掘が始まるとの事です)新しい研究成果を沢山の人に発表し続け新説を確立して欲しいと言っていました。もし古九谷の九谷説が確定したならば、彼は土下座して謝るそうです(笑い・・・)

 しかし九谷は江戸の大聖寺藩邸跡(この大聖寺藩が九谷村で34mの窯を築き、九谷焼を始めたと言い伝えられている)に沢山の九谷陶片が出たように、前田家と特別な関係があったという事は確かですが、「古九谷は有田で作っていた」ことを認めなければ、話は始まらないとも言っていました。
 
 なを、大成可乃氏と堀内秀樹氏による”東大構内出土「古九谷」と生産地”を下記のように付記いたします。

「古九谷」と考えられた陶片は、本郷キャンパス内の医学部附属病院地点より出土した。特に天和二(一六八二)年の八百屋お七の火事によって廃棄された地下室からは、多くの「古九谷」と考えられる陶片が出土している。(付記:この時期は古九谷の最盛期と考えられていのです。)

 分析に対する報告は、蛍光X線による分析の結果、少なくとも五彩手古九谷は肥前産であろうと見解を示された。 放射化による分析方法も加えて行われたがここでの成果も、青手古九谷についても肥前産であることが確認される・・と述べられている。以上。

 ここでなを、しかしと言いますが、上記のように分析結果は古九谷の産地は肥前、有田となりますが、不思議なことに文献的には加賀にはいろいろの九谷焼に関する文献があります。それは改めて書きましょう。

古九谷の代表作「叭叭鳥図皿」について

2006-11-24 17:51:14 | 九谷焼
 古九谷の叭叭鳥(ははどり)図皿は、口径41センチの大皿は五彩色絵で彩られ、竹の枝に止まった雌雄叭叭鳥に花々を描いています。

 「これは類を見ない豪華雄腱な作であり、豪放な美しさでは桃山障壁画の風趣があり万暦赤絵の絢爛にも勝るもので、色絵古九谷を表微する記念的な作品」と斉藤菊太郎氏は賞賛しています。

 東京の国立博物館に所蔵され、昭和27年に重要文化財の指定を受けました。この大皿の原画は、現在も旧加賀藩の能登・穴水町の室木家に収蔵されている明末崇禎期(1628~1644)の漆絵盆である事が知られております。

 叭叭鳥に就いても鳥の画家・上村松篁氏が、中国の寒山寺で沢山見た事を書いておられます。


 また「古九谷叭叭鳥図」は記念切手「伝統工芸シリーズ」(1984年~1986年)の第一号「古九谷」に採用されていますので、九谷の皿と切手の写真を併せて 載せます。

 なをPRになりますが、私共の九谷美陶園では、30年以上前からこの素晴らしい古九谷を 伝統工芸、及び日展入選作家の山岸雄三氏が丁寧に描き写しました作品を、お求め頂いております。

五つの家を造る。

2006-11-10 20:31:37 | 九谷焼
 一軒のの家を造るのも生涯の大事業ですのに、五つとは!
私が創ったのは、実は磁器のミニアチュアで、カード立て、ペーパーウエイトになる予定です。

こういうものを作るのは始めてのことですので、とても楽しみですが、良く出来るかどうかは
予測がつきません。下記のような5個です。

(1)前回書いた様に、軽井沢の美術館で見たウンデル・ワッサーのイメーじ   の 家。屋根には丸いドームも付けました。

(2)日本の昔の藁葺きの家。白川郷でご覧になるような農家です。

(3)ストラスフォード・アポン・エイボンでシエクスピア夫人の家と言われる藁   葺きの家。伝説のこの家を訪れた人は多 いのではないでしょうか。

(4)フランスのシャロンの教会。憧れのこの建物の近くを偶然車で通り、訪れる  事が出来た感激!
   しかしこのイメージで作るのは至難の業で、お手上げでした。このコルビジ  ェ設計の素晴らしい教会をモデルにしていると言うのは流石に恥ずかしい。

(5)中国古代の農家。細見美術館で「中国古代の暮しと夢」で見たお墓の副葬品  としての陶器の家形からのものです。
   家が好きなので、この春、加賀から京都まで行って見た展覧会でした。
   2000年ほど前の家が、細部まで正確に陶器で作られていて、このコレクショ  ンは建築家茂木敬一郎氏が集めたものが中心になっていると言う事でした。
   




出光美術館の加賀市に於ける「古九谷展」

2006-11-10 20:10:34 | 九谷焼
  盆栽のエキスパートの知人が、加賀市の「九谷焼美術館」で、私共の九谷美陶園でのレプリカが出光美術館所蔵の作品と共に、出展されているのを見て、久しぶりに来れられた。彼は盆栽のことをたくさんmixiにも紹介されてい、私にもmixiに紹介して下さる。

 九谷焼美術館に出ていますのが、掲載写真のの古九谷写しです。以前、出光美術館の出光佐造様が来られ、記念品を私共にご依頼下さったものです。
現在「出光美術館のコレクションの古九谷展」が開催中です。

 昨日はその、「九谷焼美術館」の私共解説ボランテイア14人は、隣町での「徳田八十八展」の鑑賞に参りました。八十八氏は古九谷を「欽慕」と書くほど愛しいてい、生涯見事な作品を作られました。説明して下さる方のお話も分かりやすくとても好評でした。しかし初代八十八氏といえども、古九谷を写されたものと較べると、古九谷の比類ない素晴らしさが際立つのは、どうしてかと不思議だった。加賀の九谷焼美術館に帰り、珈琲とおしゃべりの後解散した。




九谷の器にエコクッキング

2006-09-20 21:41:03 | 九谷焼
 
 九谷美陶園の器に盛り付けたには、スタッフから教わったエコクッキングです。
ピンク色に見えるのがスイカの皮のお漬物ですが、蕪ときうりを足して3種漬けにしました。
 手描きの九谷焼の楽しい器は、エコクッキングも素的に見えませんでしょうか?

 作り方は、スイカの皮の硬い処はそぎとって、他の野菜と一緒に乱切りし、塩を振って、重しの付いているガラスの漬物器に入れて、1日くらいで出来ました。さっぱりして美味しいのもです。

 私共の町では生ごみを蓋付きのバケツ(マジックボックス)に入れて、裏口の所に置くと毎週集めに来てくれます。
 この生ごみから肥料を作って売っている会社が集めていて、バケツの費用(300円位?)の半分は市が払っています。1軒当たり、6ヶ月で平均10kほどを集めるようですが、それが肥料になって役に立つのが良いと思います。

 この生ごみ回収は、私のような怠け者でも続けられますので、日本で沢山の人が参加して肥料にしたら、矢張り凄い事になるのでしょう。

 ところで、九谷美陶園では、不要の紙を出来るだけ回収していますが、先日の新聞記事で「ホッチキス等入っていても良い」とのことを始めて知りました。 いつも面倒でも、ホッチキスを外していましたのに。それではセロフアンやビニールなどの付いている紙は如何なのでしょうか?
 新聞以外の、紙の回収に就いても、余り説明がないせいか、ご近所の人に「そんな紙など集めても唯、燃やされるだけでしょう」云われました。

 加賀市は約9万人の人口に、年間10億円近くのお金がごみの処理費用に掛かっているそうです(室谷市会議員の報告から)。 どこの町でも沢山の税金が費やされていると思いますので、お役所がもっと詳しく親切に説明をして、廃品の回収率を高める様にしてはどうでしょう。
(私も市には何度か新聞や紙の回収について、「何処に出して云いか分かりませんよ」等と電話した事がありましたが、市役所の返事は、はかばかしくはありませんでした。)

九谷焼の器も上等なお寿司屋さん

2006-08-14 12:13:53 | 九谷焼
  写真は九谷美陶園の「大小セットになる皿」お寿司のも如何でしょう。

 お盆に家族が帰って来て「皆で美味しいお寿司を食べに行こう!」も大有りでしょう。私共もそうです!
 九谷美陶園の辺りでは、結構美味しくって器が素的な所がありますよ。

 山代温泉では人気の店「亀寿司」。夕方からの営業ですが、色々な九谷の作家のを使っていてとても、楽しめますます。

 8号線から少し入った処の「一貫」。此処は現代作家物と中国明代の大皿や初期伊万里等も使ったりしていますよ。お昼と夜共に、お料理の付いた3800の寿司セットもあります。

 片山津温泉では「中沢」。ここは九谷作家の溜まり場でないでしょうか?彼らの
素的な器を勿論使っていますし、お料理の付いたセットメニュウもあったと思います。
 私はこの3軒くらいしか知らないのですが、まず美味しくて、主人が九谷の器が好きで、お店の雰囲気も良く、お値段も適当なお勧めのお寿司屋さんです。

 さて、皆様は何を召し上がりますか?