米国債務問題、いよいよ荒れ模様になって来ました。
この日記でも何度か触れさせて頂いています。
(http://blog.goo.ne.jp/tera-3/e/3667666fbe7354496477d3bd2d7e980e)
5月に上限に達してしまった米国政府債務、上限引上げを行わなければ、8月2日には、資金ショートでデフォルトということになります。
手続き面を踏まえて逆算をすると、ウルトラCでもない限り(オバマさんが勝手に上限を上げてしまうという話も一時出ていました)、今週末がその期限となっています。
その土壇場になって、なんと交渉相手である共和党のベイナー下院議長が、この協議から離脱してしまったのです。
米下院議長が債務引き上げ協議離脱、交渉は継続へ
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22337620110722
大統領は自身が提示した案を「非常に公平」だったとして、ベイナー議長が交渉の場を離れる理由は理解し難いと述べた。
その上で、23日にホワイトハウスに議会指導部らを召集し、交渉を続ける方針を示した。大統領はベイナー議長のほか、民主党のリード上院院内総務、共和党のマコネル上院院内総務、民主党のペロシ下院院内総務を召集し、米東部時間23日午前11時(日本時間24日午前零時)からホワイトハウスで会合を開く予定。
大統領はこれら議会指導者は「どうやってデフォルト(債務不履行)を回避するのか、私に説明しなければならない」とした。
また、大統領は、米国がデフォルト(債務不履行)に陥ることはないと確信しているとも述べた。
上記記事で触れている23日のホワイトハウスでの会合も、進展なく50分で終わってしまいました。
http://www.reuters.com/article/2011/07/23/usa-debt-wallstreet-idUSN1E76L1Y220110723
ここにも書いているように、アジアのマーケットが開く前、米国の日曜日夕方までに何らかの合意がなければ、月曜日以降のマーケットは大荒れということになるでしょう。
先週、欧州では、ギリシャのデフォルトを防ぐための合意がなされたため、週末にかけてマーケットは大きく上昇しました。
私自身は、ただ先延ばしにしただけで、実態は全然変わっていないのに、なんでこんなに上がるんだろう、と思って見ていましたが、
米国のデフォルトの話になれば、その分余計に欧州での影響も大きくなるでしょう。
ギリシャの件では、格付業者が、いったんギリシャを“制限的なデフォルト”扱いにし、新しい債権が出た後それを解くと言っていますが、出来レースのようなこのやり方も、米国がデフォルトになった場合には、裏目になるのではないかと思います。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-22337920110722
共和党は、最終的にオバマさんが増税の件で妥協すると思って勝負しているのかも知れませんが、
先日も書きましたように、自分の国のデフォルトを人質に取ってチキンレースをするのは間違っていると思います。
当然、日本にも大きな影響をもたらすでしょう。
常識的に考えれば、目先は円の急騰(ドルの急落)、株価の大幅な値下がりですね。
ゆくゆくは、これも何度か触れていますように預金封鎖含めた選択肢が取られる可能性もあると思います。
http://blog.goo.ne.jp/tera-3/e/6e69d624a823105a8d2e6a62909992fb
今回は、土壇場で、間に合うのかも知れません。
しかし、私自身は、もういいのかな、と思っています。
というのは、財政危機は、今や、欧米日本含めたグローバルな構造問題となっているからです。
小手先でなんとかその場をしのいでも、次には更に問題が大きくなってまた現れて来ます。
どう転んでも資本主義は、どこかで一度(?)崩壊するのだと思っています。
データ上の数字に振り回されてしまった今までの歴史の、何か転換点に来ているような感じがしますね。
エゴ、我欲はキリがないし、一種の数字のマジックみたいなモンですし…これに人間さまが振り回されてしまっています。
貨幣経済から、もっと人間らしいシステムの構築が世界中に必要な時期に来ているかも…
そんな気がしてます。