"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“白鵬横綱と、昭和の大横綱大鵬氏との対談(後半)”

2011-10-11 04:20:20 | 日記

致知出版社「偉人たちの一日一言」より、昨日、転載させて頂いた両横綱対談の後半です。



(転載開始)

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    「偉人たちの一日一言」
 
     〜致知出版社が贈る人生を養う言葉〜
               発行 (株)致知出版社

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 今日の言葉【特別編】 2011年10月10日(月)
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本日は、体育の日。

昨日に引き続き、
先の秋場所で20回目の優勝を飾った横綱・白鵬関と
昭和の大横綱・大鵬氏との特別対談をお届けします。

国技・相撲の世界で頂点を極めたお二人のお言葉から、
仕事や人生を極めるヒントをつかんでください。


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【大鵬】
 相撲は真剣の勝負と一緒です。
 土俵の俵(たわら)が剣(けん)が峰(みね)、刃なんです。
 そこから出たら死ぬということですよ。
 
 特に横綱にある間は、土俵から出たら死ぬんだ
 というくらいの気持ちで取り組んできました。

 しかし、勝とうという気持ちがなかったら勝てないけれど、
 逆に勝とうという気持ちが強すぎると、
 固くなって負けてしまう。
 本当にその心の置きどころが難しい。


【白鵬】
 相手もみんな厳しい稽古を積んできた関取ですから、
 横綱とはいえ、ちょっとでも気持ちが弱くなって
 相手に自分の型に持っていかれたら負けます。


【大鵬】
 結局、その心を調節できなければ負けるわけです。

 調節できるようになるためには、
 やっぱり自分の体で稽古をするしかないと思います。

 稽古でつらい思いをして、本場所で勝った負けたで悔しい思いをして、
 それが全部自分の身になるわけだから。


【白鵬】
 双葉山関が名言を残しています。

「稽古は本場所のごとく、本場所は稽古のごとく」

 こういう境地を目指して稽古と本場所に
 取り組んでいくということですよね。

 心の置きどころという意味では、
 私は「流れ」というものを大事にしています。
 土俵では無心になり、流れに従って体が動くに任せるのが理想です。

 ただ、その「流れ」は土俵の上だけでなく、
 普段から規則正しい生活をすることやルーティンを
 守ることも一つの「流れ」だし、
 細かいことを気にせず、無の境地に達する準備をしておくことも流れ。

 つまり、場所前の流れ、場所中の流れ、場所後の流れというのが、
 すべてあの何秒かで繋がっている。そのように考えています。

 だからおっしゃるとおり、稽古だからどうとか、
 本場所だからどうということなく、
 一瞬一瞬の心の置きどころが相撲の勝敗を決めるし、
 それが積み重なって相撲人生が決まるわけです。


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11ページにわたる対談が反響を呼んでいます!

●『致知』2011年11月号より
 対談/吾、相撲の道を極めん」
   納谷幸喜(大鵬/第48代横綱)&
白鵬翔(第69代横綱)
⇒ 
http://www.chichi.co.jp/monthly/201111_pickup.html#pick1


(転載終了)



“勝とうという気持ちがなかったら勝てないけれど、
 逆に勝とうという気持ちが強すぎると、
 固くなって負けてしまう。
 本当にその心の置きどころが難しい。”(大鵬氏)

大横綱もやはりそうだったのですね。

やはりあらゆる人に共通することなのですね。


“心の置きどころという意味では、
 私は「流れ」というものを大事にしています。
 土俵では無心になり、流れに従って体が動くに任せるのが理想です。

 ただ、その「流れ」は土俵の上だけでなく、
 普段から規則正しい生活をすることやルーティンを
 守ることも一つの「流れ」だし、
 細かいことを気にせず、無の境地に達する準備をしておくことも流れ。

 つまり、場所前の流れ、場所中の流れ、場所後の流れというのが、
 すべてあの何秒かで繋がっている。そのように考えています。” (横綱・白鵬関)


“規則正しい生活をすることやルーティンを守ることも一つの「流れ」”

とする一方で、

“細かいことを気にせず、無の境地に達する準備をしておくことも流れ”


と、一見相反して見えることに、共通した「流れ」を感知されているところに、白鵬関のとてつもなく奥深い感受性を感じます。