"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

“どのくらい我慢すればいいですか?”

2011-10-01 22:38:38 | 日記

致知出版社の「人間力メルマガ」よりです。

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     致知出版社の「人間力メルマガ」

                【2011/10/1】 致知出版社編集部 発行
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   このメールマガジンでは、
   人間学を学ぶ月刊誌『致知』より
   そのエッセンスの一部をご紹介しています。

       * *

    本日は、イエローハット創業者であり、
    「掃除の神様」としても知られる鍵山秀三郎氏の
    印象に残るお話をご紹介いたします。 

 ●『致知』11月号 特集テーマ「人物を創る」
     ⇒ 
http://www.chichi.co.jp/monthly/201111_pickup.html
     
         
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       「どのくらい我慢すればいいですか?」
       
       
            鍵山秀三郎(イエローハット相談役)
        
            『致知』1999年8月号
             特集「節から芽が出る」より
            

                      ※肩書きは掲載当時です。


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叩かれ、踏みつけられた思いは私にもありますが、
私の場合はどんなことでも
割合簡単に譲るようにしてきました。

人が一歩踏み込んできたら「いいですよ」と引く。
すると相手は甘く見てどんどん踏み込んできますが、
私はどんどん引く。

しかしそれがある一線に達して、
私が「ほい、待った」と言ったときは
もう一歩も譲りません。

一歩も譲らないのは私個人の利害からではありません。
これを譲ったら社員が幸せにならないとか、
社会が良くならない、あるいは相手にもよくないと思ったら
絶対に譲りません。


量販店との取り引きをやめたのもそうですが、
相手が暴力団でも譲らずにやってきました。

大勢のやくざに一昼夜以上監禁されて
「金額が記入していない白地小切手を会社から届けさせろ」
と脅されたこともありました。

小切手にどれほどの金額を書き込まれるかわかりませんから、
断じて譲りませんでした。

そのときは着ている洋服をカミソリでずたずたに切られて
家に戻ったものです。



中国の言葉に



「睡面自乾(すいめんじかん)」



というのがあります。
喧嘩がめっぽう強い青年に、村の長老が


「世の中には強い人間がたくさんいるから、
 これからは我慢して喧嘩はするな」


と諭しました。


「どのくらい我慢すればいいですか」


と尋ねた青年に、


「たとえ顔につばきを引っかけられても我慢する。
 それも拭ったりせず、自然と乾くまでほっておけ」


と長老は答えました。それがこの四文字の意味です。

私は喧嘩が強いというわけではないですが、
人生において何度も、この言葉を思い出して我慢をしてきました。


仕事も人生も大切なことは、
「いかに将来良いことを、いまやるか」
ということに尽きます。

歴史を見ましても、人間、企業、国家が
いま良くて将来も良かったということはありません。
いまが悪くて将来良くなる、あるいは、
いまが良くて将来悪くなるというのが
歴史を見てわかる方程式です。

ところが、日本ではいま、
良いことばっかりを狙っていますから、
これでは将来は悪くなるばかりです。

そうではなく、いまは苦しくても
将来良くなるであろうことを願ってやっていく。

これが人生にも仕事にも共通する
大事な心構えだと思います。

(転載以上)




イエローハット創業者、鍵山秀三郎さんは、会社の経営に悩んだとき、思い立って会社のトイレの掃除を始めることにしたそうです。

最初は、会社の経営もしないでトイレ掃除なんて、と冷たくみられていたそうですが、

その後、一人二人と社員の中から手伝う人が現れて、次第に大きなうねりとなり、今では、トイレの掃除を通じた経営ということで講演や研修の依頼があとを絶たないそうです。

ここで出てくるエピソードも、鍵山さんの思いの強さ、その途方もない迫力を感じます。

それまで、どんどん譲って来たのに、

“しかしそれがある一線に達して、
私が「ほい、待った」と言ったときは
もう一歩も譲りません。”

“これを譲ったら社員が幸せにならないとか、
社会が良くならない、あるいは相手にもよくないと思ったら絶対に譲りません。”

最初からご自分のことは二の次なのですね。

「睡面自乾(すいめんじかん)」

“私は喧嘩が強いというわけではないですが、
人生において何度も、この言葉を思い出して我慢をしてきました。”

“仕事も人生も大切なことは、
「いかに将来良いことを、いまやるか」
ということに尽きます。”

“ところが、日本ではいま、
良いことばっかりを狙っていま絶たないそうです。

そうではなく、いまは苦しくても
将来良くなるであろうことを願ってやっていく。”

「睡面自乾(すいめんじかん)」

それは、敗者になっても我慢しなさいという意味では決してない、確固たる将来を見通した上での我慢、なのですね。


2 コメント

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無題 (ミラクル)
2011-10-02 19:04:34
韓国からの圧力には我慢の限界きてそうだが..
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ミラクルさん (テラ)
2011-10-02 20:43:45
そうですか。その場合、「いまは苦しくても将来良くなるであろうことを願ってやっていく。」という鍵山さんの言葉を踏まえて、今、私たちに出来ることはなんでしょうか。
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