日経ビジネスオンラインの記事です。
「彼氏はいますか?」
「将来、子供は欲しいですか?」”
「オヤジギャグは、女性の心をつかむため?」
「全国の女性部下を持つ上司たちが、監督のノウハウを知りたがってるでしょ」”
河合薫さんの連載コラム、“新・リーダー術 上司と部下の力学” よりです。
「男性社会の自覚なき“刃”が女性を働きにくくする」という副題がついています。
大変興味深い内容です。
是非、ご一読下さい。
河合さんが、このコラムで書かれていることは、海外滞在をしている私が、一時帰国するときに痛感することでもあります。
『自覚なき刃』という表現、そのものずばりだと思います。
W杯で大活躍した、なでしこジャパンに対する質問、
選手に対しては、
“「結婚したいですか?」
監督に対しては、
“「女性だけのチームをまとめるのって、大変でしょ?」
こうした質問は、海外ではもちろん、今や日本の職場でもさすがに少なくなって来ているのではないでしょうか。
しかし、日本のTVでは、こうした質問が、極めて普通に、そして頻繁に出て来ます。
これが、どんなにヘンテコなものなのかということは、男性に置き換えてみるとよくわかりますね。
“もし、私が男だったら、「忙しくて恋愛とか、結婚とかできませんよね」とか、「敬遠しちゃって、結婚なんてできませんよね。ガッハッハ」などと、言われることはないはずだ。”
その通りだと思います。
日本のメディアのクオリティ、河合さんがご覧になった米国の番組からもよくわかります。
米国チーム、アビー・ワンバック選手とホープ・ソロ選手が出演した番組でのソロ選手の言葉、
“「試合後、彼女(宮間あや選手)はすぐに私のところにやって来てくれて、互いに労をねぎらったの。でも、彼女は喜びをあらわにしていなかった。なぜなら、彼女は私たちが負けてどれほど傷ついたか分かっていたから。だから、私は言ったわ。『もっと喜んで! あなたたちは素晴らしかったのよ!』ってね」”
感動します。
“「日本の選手たちは、最後まであきらめなかった」、「日本の選手たちは、彼女たちのサッカーのスタイルを信じて、最後まで戦っていた。新しい女子サッカーの息吹を感じた」といった、日本を称賛するものも多く報じられていた。 ”
“アメリカ代表の選手も、彼女たちのコメントを伝えるメディアも、なでしこジャパンのメンバーをねぎらい、感謝していた。海の向こうのメディアの方が、よほど「なでしこジャパン」に一流のアスリートとして敬意を払っていたのである。”
“一流のアスリートとして敬意を払っている”、この言葉、大切ですね。
米国と日本のTVでこれだけ違いがあるということは、実は、『自覚なき刃』が、日本人男性の中に紛れもなく存在しているということなのだと思います。
“「結婚は?」、「子供は?」、「彼氏は?」と、なでしこジャパンのメンバーに、容赦なく質問を浴びせたように、「仕事と家庭の両立は難しいでしょ」「子供が小さい時は、母親は一緒にいた方がいいよね」などと、あたかもそれが“常識”のごとく浴びせられる言葉。「やっぱり辞めた方がいいのかなぁ」と本人の気持ちを萎えさせるような、何気ない一言や態度。”
“親の考え、子供の時によく見たテレビや雑誌に描かれていたこと、周りの人がよく言っていたこと。そういったものが、自分でも気がつかないうちに、あたかも自分の考えのように刻まれていく。”
“恐らく日本社会の「女性」に対する価値観は、過渡期にあるのだとは思っている。でも、くだらない質問が公然と繰り広げられる事態を目の当たりにして、「本当に変わるのか?」と不安になってしまったのも、また事実。”
“いかなる価値観であっても、自覚さえされていれば、むやみに人を傷つけることはない。無自覚の価値観だから、ためらいのない無責任な言動となり、刃となるのだ。
その覚悟を、私たちは持つことができるのだろうか。”
河合さんの、“「本当に変わるのか?」と不安になってしまったのも、また事実。”という言葉、胸に響きます。
しかし、変わらなくては、日本の未来はないでしょう。
逆に変わることが出来れば、日本はこれから黄金時代を迎えると思います。
最後に書かれたエピソード、さもありなんのお話ですね。
“以前、取材させていただいた会社のトップの方は、さんざんダイバーシティーだの何だのと語り、そこにいた部下に、「何でうちの会社には女性の役員がいないのかね。私は、女性を積極的に登用しなさいって、散々言ってきたつもりだけどね~」と語った。ところが、その後に一緒に乗ったエレベーターで信じられない一言を言い放った。
一緒に乗り合わせた女性社員が先に降りた時にこう言ったのだ。「あれはうちの社員か? 女は3歩下がってついてくる、って言葉を知らんのかね」と。
さて、女性役員が一向に増えない理由が分かりましたね。ウソのようなホントの話。これが今の日本の現実。自覚なき価値観、恐るべし。 ”
自分の言葉や考えの中に 『自覚なき刃』を見つけること、それを自覚に変えていくこと、とても大切な一歩だと思います。
「無意識の縛り」・・しみこんでいるのでしょうね。
私も「理系が得意だから男子だったらよかったね」「左利きは男の子はかっこいいけど女の子は包丁は右利きにできているから・・」なんて言われましたけど。
日本は書道があるからでしょうか、今でも左利きの子は学校の書道では右に筆をもっています。先生の指導?私は左に筆もっていいと思いますが・・。
茶道では左でお茶立てたら怒られましたけど!
「女性は負けて勝つ!」と言っている尊敬する女性がおり、なんやかんや言われても自分の軸はぶれずにしていればええ!って素晴らしいと最近思いました。
無意識の・・自覚なき刃は、私も若いころはとても頭にきましたけど、最近はその方々もそういう時代背景・・その親も家制度が身に染みている・・など「あ、そうだよね」と気づく機会がなかったんだなよなあ、と思うと俯瞰した視点となり自分が楽です。
女性の中にも、社会に出て働く女性が専業主婦を下に観る方もいます。家のことと両立している女性が素晴らしいという固定観念ですね。
自分で決定した生き方はどちらでも素晴らしいですね!
私の場合、あまり努力した覚えはありませんが、左利きだったのを、書く時だけ右に直しました。
右で書いて、左で消しゴムで消すことが出来るのは便利です。
自覚なき刃、若い世代ではだいぶ変わって来ているように思います。
それだけに、マスコミは気をつけた方がいいですね。
同性間の自覚なき刃を含めて、違いを認め合うことが出来るといいですね。
私もテラさんと同じく努力せずに書くとき右にしましたが、描くときは左。消しゴムもテラさんと同じ。私たちのバランス感覚は小さいころから研ぎ澄まされているといえるでしょう!(笑)
マスコミ、中学生が読む少女マンガ・雑誌・・本当に古いと思います。でもどんなへんてこな質問でも自分軸でさらっと答えるなでしこは上手でしたね。プライベートの目標「結婚」と観た番組でみなさん書いていましたが、お互い認め合う結婚ということであり、マスコミの意図するのと違うのかもしれません。「どんな質問をされても自分の心は平和を選択できるという堂々とした姿」、こういうところから変わっていくと感じます。
キャプテンの澤さんが、自分の仕事はグランドで成果を出すこと、とおっしゃっていましたが、色々感じるところがあったのかも知れません。