"ちょっと外から見た日本"

今、スペインに住んでいます。
大好きな日本のこと、
外からの視点で触れて見たいと思います。

米韓合同軍事演習について

2010-11-27 03:40:00 | 日記
28日から米韓合同軍事演習が予定されています。
私は、この演習計画に懸念を感じます。
オバマ大統領にあせりはないでしょうか?

今月12日に、北朝鮮のウラン濃縮施設の件が出てから、事態が大きく展開しています。
ウランの濃縮については、ある程度米国も認識していたと言われます。

しかし、かなり高度な技術力を背景とした2000基の遠心分離機を稼働させているところまでは認識がなかったと言われます。
イランのものとも類似点があり、北朝鮮を支援する他国の存在も推測されます。

今までオバマ大統領は、「戦略的忍耐」という言葉で、北朝鮮外交を表現して来ました。
その面前で、北朝鮮はウラン濃縮施設の開発を進め、今回、韓国への砲撃を行いました。

オバマ外交は失敗であったとの批判も出ています。
これまでの対北朝鮮政策を変更せざるを得ないとも言われます。
そんな状況下での今回の大規模な米韓合同軍事演習。

しかし、今回の米韓合同軍事演習に対して、北朝鮮が更なるアクションを起こす可能性はないのでしょうか?

もし、北朝鮮からの砲撃があれば、米韓軍は、反撃を余儀なくされることになるでしょうし、本当の戦争状態になってしまう危険があります。

砲撃がなく、演習も無事に終わり、今後収束に向かっていく、ということになればいいと思います。
それは、中国が北朝鮮に自重を促した、ということのアピールになるのかも知れません。

その場合、中国の評価は高まることになり、その影響力がまた増強されるということになるのかも知れません。
中国にとっては、表面では国際世論を意識しながら動きつつ、バックで北朝鮮のサポートをするという行動が一番メリットがあると感じているかもしれません。

米国は実はやる気満々で、中国もそれを受けて立つということになったら、それは最悪の事態です。
絶対に避けなくてはならないと思います。


私には、将来こうあって欲しいと思う、日本の理想像があります。
それは、自立した平和国家。
世界に平和を発信し、平和をリードする国です。

しかし、平和を、ただ心で願うだけでは、それは達成出来ません。
その道のりにはやるべきことがたくさんあって、その一つ一つを実行して行かなければなりません。

前回の戦争含めて、真実に基づく歴史観を構築することも必要だと思います。
それは、日本だけでなく、中国、韓国等も、そして米国も同様です。
誤った情報を国民に植え付け、それを外交に利用することは、本当の国益ではないと思います。

巨大化する中国に気を配る必要があります。
そのためには、やはり米国との関係は大切だと思います。

しかし、それはあくまでも暫定的な対応であって、その状態が続く限り、真に自立した国家を造っていくことは出来ません。
前回のイラク戦争スタート時のように、米国の意向を何でもかんでも容認せざるを得ない関係ではいけません。
良好な関係は保ったまま、しかし、きちんと正論で説得する関係を構築して行かなければならないと思うのです。

自立して国を守るためには、自衛力を高めて行く必要もあるでしょう。
やるべきことはたくさんあり、しかもその過程で、現実の様々な出来事に対処して行かなくてはなりません。

国家間の闘争の場合、引くに引けなくなって、当事者間で解決することが難しい局面が出て来ます。

ほとんどの戦争は、そのようにして起き、広がったのではないでしょうか。

今回の様な事態が起きた時に、韓国にも米国にも、そして北朝鮮にも中国にも、正論を堂々とぶつけ、最悪の事態を避ける、その仲介者が、これからの日本なのだと思います。

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