【「移動権」は、人間らしく生きる権利⁉】

　移動権（交通権）とは、「人が自由に移動する権利」のこと。 日本国憲法の第22条の「居住・移転および職業選択の自由」、第25条の「生存権」、第13条の「幸福追求権」などと関連した人権を集合した権利として定義されることがある。

　公共交通の利用を巡って関連訴訟が起こされて来た経緯もあり、交通権と呼ばれることも多い。 超高齢社会の到来で、公共交通手段のニーズが高まる中、経済の低成長もあり、地方を中心に交通網の機能が低下する状況も顕著になっている。然し、地方の大都市と近郊？田舎の地域との副幹線公共交通網の連携の悪さは、現役世代にも課題を生じ、特に、通学可能性の障害ともなって居る。 公共交通機関の不足は、自由な移動が叶わない人も現れるばかりか一家複数台自家用車の移動手段があるだけでは解決されない生活権にも影響を及ぼし、移動権が脅かされる懸念は生じ易い状況にある。 さらに、直近では、新型コロナウイルス感染症の影響により、多くの人が移動を制限され、公共交通の利用も低下する状況に薄謝を駆けている。