【日本は明治維新の時よりマイノリティ支配に塗り替えられた。】➀

　今の日本を知るには、明治維新から辿ら無いと本当のことは分から無いでしょう。ただ、言えることは史実は後の時代に権力を持った者に都合良く書き換えるということです。ただ、明治維新が革命で無く、クーデターであったことは枉げられ無い史実でしょう。

　佐久間象山（1811～1864） 幕末の兵学者・思想家。信州松代藩士。名は啓。象山は号。佐藤一斎に朱子学を学び江戸神田に象山書院を興す。蘭学・砲術に通じ，開国論を唱えたが，攘夷派のために暗殺された。門人に勝海舟・吉田松陰らがいる。佐久間象山こそ明治維新の真の元勲だったと言える。後に維新派によって暗殺されたのも、明治維新が下賤の革命だったからである。

　

　高杉晋作の家柄は、毛利藩の馬上を許された広義の上級家臣で中士上等、大組士であった。禄高２００石とされていたので、然程、上級の氏族とは言え無い。 明治維新が革命であった所以は如何やら、高杉晋作に鍵ある。

　山縣有朋は、長州藩領内の蔵元仲間三郎有稔の子として生まれた。 伊藤博文は、百姓・林重蔵の長男として生まれる。 大久保利通は、家格が御小姓与と呼ばれる身分で下級藩士の家柄であった。 黒田清隆は、家禄僅か4石の下級武士黒田家に生まれた。

　松方正義は、薩摩藩の郷士の身分の松方正恭の四男として出生した。 桂小五郎は、長州藩士馬廻役・１２５石桂與一右衛門の嫡男として生まれる。 大隈重信は、知行300石を食み砲術長石火矢頭人を務める上士の家柄であった。

　西園寺公望は、清華家の一つ徳大寺家当主徳大寺公純と妻の末弘斐子の次男として誕生した。明治の最後の総理大臣。 明治の総理大臣の家柄は桂小五郎以降少し高いものと成ったが、江戸時代としては孰も然程の家柄だったとは言えまい。

　　此の様に明治維新後は結局、武士とも言え無かった下層階級が先ず明治政府の実権を握り、今迄、彼等を虐げて来た中上級武士階層の特権を総て奪い意趣返しの様相を呈した。 　明治維新,虐げられた下層階級が成り上がる是れ即ち「革命」だったのである。

　続 く