魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(50)】

2018-01-11 19:35:41 | マクロ経済の基礎の基礎

(2)固定相場で、国際的に金を移動できるとき

金融政策の効果

 金融政策によって、マネーサプライを増やす⇨金が増える⇨金の価格である利子率は下がる。

 「国際的に金の移動が出来る状態」であれば、米国に良い投資先が在れば、投資先を其方に変更出来る。

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 日本の金利が米国よりも下がったら、投資先として米国のが有利⇨投資先を日本から米国に変える。

 「円売り、$買い」の交換が起こる⇨「円安」と成る。☜日銀は「円安」を阻止する為に、売られた円を懸命に買い戻す。

 円相場は安定するが、日銀が市場から円を買って吸収して居るので、マネーサプライは減る。

 折角、金融政策でマネーサプライを増やしても、其の分叉吸収し無ければ成らないから⇨結局、市場の金の量は変わら無い☜結局、「金融政策は無効」と成る。


財政政策の効果

財政政策の実施⇨国内の需要が増える⇨景気が良く成る。

金を借りて商売を始め、或いは拡大する為金を借りる人が増える。


金利が高く成る。

今回は「資金の移動が出来る」のだから、

日本の金利が上がれば、外国から多くのお金が入って来る☜「$売り→円買い」の交換が頻繁に起き⇨円の需要が増す。

 円高に成ると、「固定相場」故に、円の需要が増えたのだから、日銀が手持ちの円を市場に供給☜需給のバランスをとる。

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 今迄、市場に無かった金が日銀によって供給されたものでマネーサプライズを増やす⇨全体的に金が増えて、金を貸したい人も増える⇨利子率が下がる(一度上がった利子率が下がるのだ)。

 財政政策⇨景気浮揚⇨金利上昇⇨金利上昇分やヽ景気後退

今回は利子率が上がら無いので、

財政政策⇨其の儘好況

財政政策有効


(3)変動相場で、国際的にお金を移動出来無い時

金融政策の効果

 「変動相場で、資金移動出来無い状態

 金融政策実施⇨利子率が下がる⇨投資重要が増加⇨景気浮揚

 今度は、「日銀が円奴に成ら無い様に円を『吸収』する」必要が無い☜「変動相場制」だから円安に成っても構わない。

 金融政策の実施の影響⇨輸入が増加⇨円が売られる⇨円安に成る⇨輸出が有利に成る⇨国内生産された商品が外国で売れる⇨日本の景気が好況と成る⇨「金融政策は有効


財政政策の効果

 今度も、「財政政策を実施すると、景気が良く成り、輸入も増える」という流れは「固定相場」のときと、一緒である。

 輸入が増える⇨円安に成る⇨輸出がし易く成る⇨其の分、需要が増える⇨景気が良く成る。


固定相場のとき、

 「輸入が増えても円安には成ら無い」⇨「輸出がし易い状態」には成ら無い。更に、円安を防御する為に、日銀がマネーサプライズを減らす⇨利子率が上昇⇨国内需要が減少⇨景気の不況は解消され無い。


(4) 変動相場制で、国際的に金の移転が出来るとき

金融政策

 固定相場の時と同じで、金融政策によってマネーサプライを増やす⇨金が増えるので金利が下がる⇨財界は尤良い投資先を海外に求める⇨海外に金を移動(☜此の時、円を$に換える⇨円を売って$を買う)⇨円安に成る⇨輸出がし易く成る⇨日本の商品は売れ易く成る⇨輸出がし易く成る⇨日本の商品はもっと売れる様に成る⇨日本経済は好況に成る。

 結果として、「金融政策は有効」と成るのだが、

 グローバリズムは、日本の企業が海外に現地法人を造って、日本国内の内需に貢献し無いばかりか、日本のGDPを大きく低下させて居る。

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現在、日本経済が好況と言われて居ることが解せ無い。


財政政策の効果

 基本的考え方 : 「財政政策をすると景気が良く成る」

 財政政策は金融政策と違って、「マネーサプライズは増え無い」⇨財政政策をすると「金利が上がる」(☜「金利移動が自由な時」は、海外から魅力的な金利を求めて)⇨ドン々金が入って来る⇨「$売り→円買い」の交換が進む⇨円高に成る。

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此れは雅に「日本売り

 円高に成ると日本国内からの輸出が抑制される☜此れが日本の無国籍業が「現地法人」を増やす最大理由の一つである。

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 財政再作をしても、其の後の円高で折角の財政政策の実施に依る景気浮揚も相殺されて仕舞う。


財政政策は無効」☜日本売りもし易く成る。


纏 め

・国際収支表には、「経常収支」、「資本収支」、「外貨準備増減」、「誤差脱漏」が計上される。

 経常収支には、「貿易・サービス収支」、「資本収支」、「経常移転収支」が含まれる。

・為替レートの決定理論には「購買力平価説」や「金利裁定」がある。
 「購買力平価説」とは、二つの国で同じものが買える様に為替レートが決まるという理論である。此の理論に基づくと、日本の物価が上昇すると円安に繋がる。
 又金利は資本は高金利を求めて移動する為、金利が高い通貨が買われ、値が高く成る。此れが「金利裁定」である。

・開放経済に於いては、自国の経済の成果が海外に漏れて仕舞う為、政策効果が弱く成る。又、固定相場制を採用していると、自国のマネーサプライをコントロール出来無く成り、金融政策が困難に成る。

・固定相場制か変動相場制か、又国際的に資本を移動させられるか如何かによって、財政政策・金融政策が無効に成ることがある。閉鎖経済として一国の経済だけを考えるケースとは大きく事情が変わる。


 「マクロ経済」を学ぶことは、日本国民の地位の向上に役立つ。政府の「日本売り」政策にも気付き、大いに役立つのだ。従って、このシリーズを一応終えても、もっと分かり易く「マクロ経済」を理解出来る投稿は随時書き進めて行く。

 

※ 本投稿文中の綴りや語句の使い方や理論分析の誤りは、適当に解釈して貰うか、コメント欄で指摘して頂きたい。


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