真夜中のつぶやき <murmur to oneself at midnight>

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好きなモノの為に『花は桜よりも華のごとく』

2010-08-10 | 読了本review
本日はビーンズの新刊で

河合ゆうみさん『花は桜よりも華のごとく』
 時は戦国の世の狭間。京の都に美しい能の舞い人が現れる。その噂を知った
 名門一座の次期太夫、蒼馬は白火を自分の座に引き抜こうとするが断られる。
 実は白火は性別を偽り、女人禁制の舞台に立っていたのだ!!

第8回ビーンズ小説大賞読者賞受賞で
河合さんのデビュー作になります

京の四条河原にあらわれた能楽一座・日輪座。
今まで日輪座は地方回りを主としてきたが
今回初めて京に登っての興業を仕掛けたのです。

一座の花形役者で一座の太夫の息子・白火は
女舞を得意としているのだが、
京でも不動の人気を誇る柚木座でも
次期太夫である蒼馬に柚木座へと誘われます。

京一の舞人と名高い蒼馬に誘われた白火ですが
日輪座は自身が将来を担う大切な一座でしたし、
なにより白火にはここでしか舞えない
ある重大な秘密があったのです

それは白火が女の子であると言う事
能舞は女人禁制、
時により裏方でさえも立ち入れない世界なのです。

母も舞の才に恵まれていましたが
白火を産んで儚くなり
白火は父と義母、幼馴染の二人以外には
性別を偽って生きてきたのです。

そしてもう一つ…
白火は生れつき刺青をさしたような痣
まるで蛇の鱗を思わせる痣があったのです。

そしてこの痣こそが
白火と蒼馬の運命を大きく変える事になり

舞人には才能と努力と実力以上に
人を惹きつけてやまない華がいる

果たして当代一の舞手に見こまれた
男装の舞人・白火の運命はいかに

薪能にハマって思いついたお話との事ですが
王道な男装の舞手が恋を知って
役者として女としてどうするのかという設定に

彼女の母の思いを絡めたことによって
白火と蒼馬だけでは解けない糸も絡まって
最後までどうなるのかドキドキと
たいへん楽しく読めました

今回のお話は続きと言うより
新作で別のお話を読みたいなと思いました

最近、ビーンズの新人さんは
一作目がとっても良くてもなかなか続かないので
次回作に自作に期待です。

本作は初回特典としてマメ本が付いています。
本編直後の二人の様子を描いた番外編です

さらに、アニメイトで購入すると
オリジナル特典としてSS付のペーパーが貰えます。
本編のちょっとした幕間の出来事です

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