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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

反乱組織は一時地方自治体を制圧した:ソマリア

2008-03-02 14:23:37 | ソマリア関連
Garowe Online Somali insurgents claim control of a southern district Feb 24, 2008 - 5:08:12 PM

 バイドアからの報道,2月24日。暫定議会所在地バイドアのあるBay県の一地域,軍が配備されていた地区の一つがアル・シャバブ系組織に一時制圧された。

 アルシャバブ派生組織のスポークスマンMuktar Robow "Abu Mansur"が言うには,彼の組織はDinsor地区を一時支配した。10名の政府軍兵士を殺害,自派は2名の負傷を数えるのみ。さらに2台の武装車両を奪取したという。

 政府側Bay県知事Shine Moallim NurもこのDinsorのコントロールを失った件を認める。

 反政府派は町周辺の丘陵地帯に潜んでおり,そこから出撃,一時町の支配権を握ったものの,撤退したということのようですね。


 まあなんです。
 一口に纏めて,つまり,「暫定政府とエチオピア軍とに全土(ないし南部地域だけでも)に完全な支配を及ぼす実力はない」というのはまず事実で,そう世界に思わせることがアル・シャバブ(系組織)の狙いでしょう。

 でもアルシャバブにも,治安維持,拠点維持能力はないようだけど(そこがアフガンのタリバンあたりと異なる点だろうねぇ)。
 政府側は,あらゆる地点に十分な戦力を配置することはできない。
 反抗側は,いつでもどこでも(現実にはある程度しぼられますが),望むだけの準備と戦力で攻勢をかけることができる。

 そんなわけで,新聞見出しを見る限り”一進一退の攻防”をしているようですけど,大して意味のあることとも思えないというか:

Garowe Online al-Shabaab reenter Dinsor, threaten to attack Baidoa Feb 26, 2008 - 9:20:56 AM

 2月26日。エチオピア軍が撤退して数時間後にアル・シャバブは再び町に進入したという。
 アルシャバブがDinsorに侵攻したが夜が来る前に撤退。これに応じてエチオピア軍が派遣されたが,一応の安全を確認後でしょう,撤退。でまたアルシャバブが入り込んできたと。

 地元民が言うには,アルシャバブが再び入ってきたことに驚いたと。なお警官たちは民間人の服装に着替えたそうです。まあ見つかれば,所謂便衣兵扱いでしょうね。

 アルシャバブのスポークスマンAbu Mansurは,バイドア攻撃を示唆するのだとか。そもそもDinsor攻撃は,暫定政府高官がモガディシュで和解会議についてあれこれ動いているさなかのよう。

 でアルシャバブが「一進」した記事でしたが,はい直後に「一退」ですよ:

Garowe Online Somali troops in ‘full control’ of southern district Feb 27, 2008 - 11:42:49 AM

 …ちょっとねぇ。これらの,政府側に対する嫌がらせ攻撃はどんな戦略のもと行われているものやら…。

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