エチオピアは占領地をAMISOMに引き渡す意向

　先にエチオピアは（ソマリア地元勢力と共同で）Hiran州都ベレトウェインを奪取しましたが，彼らはこのアルシャバブからの占領地をAUにゆだねる意向である：

BBC　Somalia: Ethiopian troops 'to hand over to AU force' 6 January 2012

　そしてAMISOM兵と入れ替わりになる用意があるというのである。これはAUの安全保障委員会によっても支持される方針。なお国連がこの方針―Kenya軍をAMISOMに組み入れることも含め―を認めるよう求める。

　―アルシャバブは現在，ケニア軍，エチオピア軍，地元民兵団，ソマリア暫定政府軍・AMISOMと，複数の戦端をもっているので―ええ，取りあえず，装備に優れているであろうエチオピア軍が引き上げるのは，アルシャバブにとっては多少プラスであろうか。

　エチオピアは1970年代にソマリアと国境戦争を戦っていて大変ソマリアでの受けが悪い。2006年の介入も不人気に終わり，2009年に撤退している。

　ベレトウェインは12月にエチオピア・（親）ソマリア政府側の手に落ちたが，この金曜，ソマリア首相Abdiweli Mohamed Aliはベレトウェインを訪問した。彼が首都を出るのは珍しい。これは，アルシャバブとの戦いに多少自信を持ったことを示唆する。

　AUはAMISOMを拡大する方針で，エチオピアが撤退した後を引き受けるとも声明する。さらにジブチが（最初は1500と約束し，先ごろ200をモガディシュに送ったのだが）総計5700の兵をAMISOMに提供するつもりだという。

　なおシエラレオネの1500の予定については言及なし。

　暫定政府は，2012年8月までに政治的ロードマップを作らないことには資金援助を引き揚げられたりする恐れがある。そうなったら，なんだその，大変困る。その他のプレイヤーとしてもたいへんこまるだろう。恐らく8月まで，大わらわで話が展開することでしょうねえ。