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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

2009年3月中旬 ソマリア内部軍事情勢;誘拐情報

2009-03-16 17:16:19 | ソマリア関連
Garowe Online 12 killed as Islamists battle in central Somalia Mar 15, 2009
 ソマリア中部,ドゥサマレブ発。
 先日バイドア方面から北上し,ガルガドゥド奪取を目指したアルシャバブですが,現地部族勢力Ahlu Sunnah Wal Jamee'a(スーフィ教団の名を採る)と戦闘に入り,死者は計12名ほどに上った模様。何れが優勢かは不明。少なくとも民間人女性1名が死亡,民間人8名が負傷した模様。

 スーフィ=部族勢力はエチオピアから軍事的援助を受けているといわれ,実力をもってアルシャバブを自県から駆逐した人々。アルシャバブは苦戦を余儀なくされるものかと思われる。
 アルシャバブは宗教弾圧を行い,スーフィ勢力としては不倶戴天の敵である。その事情は,ソマリア国内勢力同士の戦闘にしては異例に多い死者数に表れているものと思われる。

Garowe Online Somalia: AU peacekeepers attacked, 1 insurgent killed Mar 13, 2009
 モガディシュ発,3月13日。
 ブルンジ兵に攻撃があり,アルシャバブに1名の損失。AMISOMが反撃,迫撃砲弾はMedina districtに着弾。
 AMISOMの任期は6月まで。UNに任務を引き継ぎたいところだが,UN側は誰も指導的位置を取ろうとしない。

 では金だけでいいからくれ,兵隊はこっちがだすから,とウガンダ(やブルンジ)は言いたいところだろう。実際に言っているようですが。

Garowe Online Somalia: 'Weapons ban' declared in Mogadishu Mar 16, 2009
 モガディシュ市内に武器携帯禁止命令。
 ならず者の兵士たちが勝手に通行料などを巻き上げていたりする中,こうしたものたちを排除する目的も含む。尤も,過去,武器携帯禁止命令は悉く実質上の敗北を見てきたわけではある。
 また,シェマルケ首相は政府の収入体系を健全化せんとする。港湾使用料,空港から上がる税収でもって治安関係者に給与を支払う意向。

Garowe Online Somalia: 12 dead bodies 'discovered' in Baidoa, Ethiopia accused Mar 14, 2009
 バイドア発。アルシャバブは,エチオピア軍基地のあったところから12名の男性遺体を回収したとし,彼らはその信仰のために殺されたのだ,これがユースフ(前大統領)の政府やエチオピアやアメリカのやり口だ!と非難の声をあげる。

 12名とは,「虐殺」というには小さい数字とはいえるか―2年間の駐留ですし。
 また,遺体はimama―敬虔なムスリム男性のヘッドドレス―をつけていたとか。アルシャバブも常につけるものである。ということは,エチオピア軍の殺戮したのはアルシャバブ兵捕虜ないしアルシャバブと誤認されて逮捕された民間人,といったところになる(可能性が大いにある)わけで―うん,ちょっとプロパガンダには弱いかな。

 いや勿論,捕虜虐殺も十二分に戦争犯罪ですが。

BBC UN aid workers seized in Somalia  16 Mar 209
 
 プントランドからモガディシュ北方340kmの位置にあるWajidの空港目指して移動していた国連エイドワーカー4名が誘拐された由。3名は外国人という。国籍情報は未公開。

 一応ソマリアでは,援助団体関係外国人はあまり殺されない傾向にありますし,ソマリ人協力者もそれほど頻繁には殺されません―改宗してたら,割とさっくり殺されますが。金になる限り,概ね生かして置かれるというところかと。無事の帰還を祈ることとしましょう。

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