「安全な反権力」の続き。
で、野党のみなさんは今日も、独善的で独裁的で暴虐にあふれ、国法をないがしろにして恣意的に国富を収奪し国権を壟断する猛悪なるどぐされ与党を国会に放置したまま、そこらで末端の役人を集団イビリしてお楽しみですか。
この点を突かれているのだと思いますがね。
野党ないし与党に熱心に反対する人々によれば、現与党・現政権は独善的で以下中略猛悪なるどぐされ連中ですが、そこまでの悪にして愚劣陋劣醜悪劣悪、そのうち八つの星が地上に降りて八犬伝が始まりそうな与党が国会やってて、どうもそこまで悪鬼の絢爛豪華な悪業が転回しているふうでもないのではないかな、と疑問に思われているのとちがいますか。
なにしろ、人数比でいえば不当に多いはずの質問時間を野党に割り振り、そのうえでその野党が消え去っている間、その質問時間を奪うこともなく、帰って来ることを期待する体を取り繕ってでもいるのか、その時間をあかせたままでいるそうじゃないですか。
してみると、さしあたりこうした現状を説明する解釈は幾つかありそうだが、
1) 実は与党は、野党がいうほどの極悪猛悪陋劣下劣…の我利我利亡者の反国家的集団ではない
2) 実は与党は、野党がいうようなアレであって、野党は英雄的な抵抗運動をしているが、狡猾な与党は野党がただサボりを決め込んでいるかのようにプロパガンダを打っている
2') そして野党は、そんな狡猾な与党のプロパガンダ作戦の存在・効力に気付かぬ無能である
3) 野党は、実は戦うための手段を構築してゆく能力のない無能であって、新聞やメディアが与党議員のスキャンダルを見つけてくれることを期待しつつ国会外での活動で時間を稼いでいる
…五十五年体制の社会党は、なんというか、もっと機能していたように思うんだがなあ。『今年の社会党提案の法案は、数年後に改定されて自民党提案法案になる』みたいなふうに。そういう野党の存在は、あの時・あの制度ならでは、とも、教えられれば納得はするが。しかし今の野党のスタイルは、もっと有効に機能するまで、どれだけの熟成期間を要するのか…と苦々しく私はおもう。
「そんなに難しい話じゃなくて、誰かをいじめない」
実際そのとおりと思われ、
読売新聞 野党ヒアリングが物議、「邪道だ」身内も批判 2018年04月30日 06時35分
「国会で審議拒否を続ける立憲民主、希望、民進など野党6党が、各省庁の担当者を呼び出して説明を求める合同ヒアリングを展開している」
「メディアに全面公開して世論に訴える戦略の一環で、2月から7テーマで計83回開いた。正確な議事録もなく、議場外で官僚に答弁を迫る手法には、与党だけでなく、身内の野党からも「単なるパフォーマンスで邪道だ」と突き放す声が出ている」
つまり、2/1から4/30まで89日あるが、ほぼ1日1回(※土日関係なし)、土日を除いても一日あたり1.4回。
「人のものを奪わない、他人の尊厳を守る」
他者の時間を不合理に奪うようなことも好ましくない。なにしろ、官僚の仕事は、まずは庁舎内での事務職だろう。特段の制度的保障のないだろう野党ヒアリングに、しかも「メディアに全面公開」の公開人民裁判に延々付きあう義理があろうか。
だいたい、「国会議員」の主たる職務は「国会」で「議」するところにあるだろう。もし名詞が、その実を表すように出来ているのだとしたら。にもかかわらず土日を除く勤務日に、総員揃って?一日あたり1.4回ペースで公開つるし上げ大会を議場外で議員以外の人を対象に議員以外に公開でやる―
―どうかしているんじゃないのか、と思う向きが出てきてもおかしくない、というか身内から出ているんじゃねえか。
思うに、問題のセクハラ発言は、財務省庁舎ではなく、呑み屋かどっかで、しかも専門のジャーナリストではなく、エロ親父属性の次官に若いねーちゃんを侍らせて口を滑らせようという、えらく「筋」から離れたものであった。
筋をずらしてはならぬ、というのは、我々の市民社会の正義の基盤だ。「単位がほしければ講義に出席して勉強し、期末試験に通れ」というのは正当な筋だが、「単位が欲しければ僕のアパートに来てベッドの上で服を脱いで股を開け」というのは間違いだろう。
同様に、国会議員は国会で議し、国会で証人を呼び出し、国会で質疑応答するのがまず第一の筋であるはずで―
「自分が属する社会の公平公正や正義は自分たちが守るもの」
―国民の代表たる人々が率先して場外乱闘を延々しでかし、かつ恥じる気配もろくろくないとくれば、末端から正義の回復を求める声もでてこようというものだ。
毎日新聞 膠着状態の与野党対立 国会の機能回復を求める 毎日新聞2018年4月26日 東京朝刊
「だからといって、麻生氏が辞任しないのを審議拒否の理由にする野党の対応も疑問だ。野党だけの合同ヒアリングという非公式な場に官僚を呼んでただすのもいいが、その前に国会で政権の責任を追及すべきだ」
「野党も早急に審議に復帰し、国会の機能を回復させるよう求める」
とまあ、新聞もええかげん、野党の弁護にこまる状態に入りつつある、とでもいおうか。
「自民党の森山裕国対委員長がきのう「内閣不信任決議案が出されれば、衆院解散も一つの選択肢」と発言した。態勢の固まらない野党側の足もとを見透かしての脅しだろう」
やればいいんじゃないですかね。
野党支持者によれば、安倍政権・自民党政権の国家破壊の程度と様態はおそるべき水準であるわけで、当然、そのような悪を目にすれば、心あるひとは気付くことでしょう。
議員選挙では実際のところ、「よりマシなバカ」を選ぶに過ぎない―という斜めに見た見解もある。
試してみればいいんじゃないでしょうか。どっちがより深刻なバカと見做されているか、という客観的な指標を得てみるのも、時には重要な機縁ではないかと思わないこともない。
追加:
すげえや…。
深く深く理解が進むではないか…。他人の人権を尊重する様式を知らぬ、当然の如く、自分の人権の尊重をも、実は知ってはいないわけなのだ、「レイシズム全開のクソリプを垂れ流すリベラリスト」の如き一党は…。
有名声優さんが、安倍政権が抱える諸問題の追及より国会議論を、みたいなことを書いてたけど、これってわりと日本人の成人の平均的な感覚かも。自分が属する社会の公平公正や正義は自分たちが守るものという自覚がないまま「大人の発言」をしようとすると、「仕事しろ」みたいなことしか言えない。
— mipoko (@mipoko611) 2018年5月1日
で、野党のみなさんは今日も、独善的で独裁的で暴虐にあふれ、国法をないがしろにして恣意的に国富を収奪し国権を壟断する猛悪なるどぐされ与党を国会に放置したまま、そこらで末端の役人を集団イビリしてお楽しみですか。
この点を突かれているのだと思いますがね。
野党ないし与党に熱心に反対する人々によれば、現与党・現政権は独善的で以下中略猛悪なるどぐされ連中ですが、そこまでの悪にして愚劣陋劣醜悪劣悪、そのうち八つの星が地上に降りて八犬伝が始まりそうな与党が国会やってて、どうもそこまで悪鬼の絢爛豪華な悪業が転回しているふうでもないのではないかな、と疑問に思われているのとちがいますか。
なにしろ、人数比でいえば不当に多いはずの質問時間を野党に割り振り、そのうえでその野党が消え去っている間、その質問時間を奪うこともなく、帰って来ることを期待する体を取り繕ってでもいるのか、その時間をあかせたままでいるそうじゃないですか。
してみると、さしあたりこうした現状を説明する解釈は幾つかありそうだが、
1) 実は与党は、野党がいうほどの極悪猛悪陋劣下劣…の我利我利亡者の反国家的集団ではない
2) 実は与党は、野党がいうようなアレであって、野党は英雄的な抵抗運動をしているが、狡猾な与党は野党がただサボりを決め込んでいるかのようにプロパガンダを打っている
2') そして野党は、そんな狡猾な与党のプロパガンダ作戦の存在・効力に気付かぬ無能である
3) 野党は、実は戦うための手段を構築してゆく能力のない無能であって、新聞やメディアが与党議員のスキャンダルを見つけてくれることを期待しつつ国会外での活動で時間を稼いでいる
…五十五年体制の社会党は、なんというか、もっと機能していたように思うんだがなあ。『今年の社会党提案の法案は、数年後に改定されて自民党提案法案になる』みたいなふうに。そういう野党の存在は、あの時・あの制度ならでは、とも、教えられれば納得はするが。しかし今の野党のスタイルは、もっと有効に機能するまで、どれだけの熟成期間を要するのか…と苦々しく私はおもう。
社会の公平公正や正義や人権や人道は、政治家やエライ人が作るんじゃなくて、普通の市民が生活の中で守っていくんだよ。そんなに難しい話じゃなくて、誰かをいじめない、差別しない、人のものを奪わない、他人の尊厳を守る、嘘をつかないなど、子供に言うことを自分たちが守るよう努力するって話で。
— mipoko (@mipoko611) 2018年5月1日
「そんなに難しい話じゃなくて、誰かをいじめない」
実際そのとおりと思われ、
読売新聞 野党ヒアリングが物議、「邪道だ」身内も批判 2018年04月30日 06時35分
「国会で審議拒否を続ける立憲民主、希望、民進など野党6党が、各省庁の担当者を呼び出して説明を求める合同ヒアリングを展開している」
「メディアに全面公開して世論に訴える戦略の一環で、2月から7テーマで計83回開いた。正確な議事録もなく、議場外で官僚に答弁を迫る手法には、与党だけでなく、身内の野党からも「単なるパフォーマンスで邪道だ」と突き放す声が出ている」
つまり、2/1から4/30まで89日あるが、ほぼ1日1回(※土日関係なし)、土日を除いても一日あたり1.4回。
「人のものを奪わない、他人の尊厳を守る」
他者の時間を不合理に奪うようなことも好ましくない。なにしろ、官僚の仕事は、まずは庁舎内での事務職だろう。特段の制度的保障のないだろう野党ヒアリングに、しかも「メディアに全面公開」の公開人民裁判に延々付きあう義理があろうか。
だいたい、「国会議員」の主たる職務は「国会」で「議」するところにあるだろう。もし名詞が、その実を表すように出来ているのだとしたら。にもかかわらず土日を除く勤務日に、総員揃って?一日あたり1.4回ペースで公開つるし上げ大会を議場外で議員以外の人を対象に議員以外に公開でやる―
―どうかしているんじゃないのか、と思う向きが出てきてもおかしくない、というか身内から出ているんじゃねえか。
思うに、問題のセクハラ発言は、財務省庁舎ではなく、呑み屋かどっかで、しかも専門のジャーナリストではなく、エロ親父属性の次官に若いねーちゃんを侍らせて口を滑らせようという、えらく「筋」から離れたものであった。
筋をずらしてはならぬ、というのは、我々の市民社会の正義の基盤だ。「単位がほしければ講義に出席して勉強し、期末試験に通れ」というのは正当な筋だが、「単位が欲しければ僕のアパートに来てベッドの上で服を脱いで股を開け」というのは間違いだろう。
同様に、国会議員は国会で議し、国会で証人を呼び出し、国会で質疑応答するのがまず第一の筋であるはずで―
「自分が属する社会の公平公正や正義は自分たちが守るもの」
―国民の代表たる人々が率先して場外乱闘を延々しでかし、かつ恥じる気配もろくろくないとくれば、末端から正義の回復を求める声もでてこようというものだ。
毎日新聞 膠着状態の与野党対立 国会の機能回復を求める 毎日新聞2018年4月26日 東京朝刊
「だからといって、麻生氏が辞任しないのを審議拒否の理由にする野党の対応も疑問だ。野党だけの合同ヒアリングという非公式な場に官僚を呼んでただすのもいいが、その前に国会で政権の責任を追及すべきだ」
「野党も早急に審議に復帰し、国会の機能を回復させるよう求める」
とまあ、新聞もええかげん、野党の弁護にこまる状態に入りつつある、とでもいおうか。
「自民党の森山裕国対委員長がきのう「内閣不信任決議案が出されれば、衆院解散も一つの選択肢」と発言した。態勢の固まらない野党側の足もとを見透かしての脅しだろう」
やればいいんじゃないですかね。
野党支持者によれば、安倍政権・自民党政権の国家破壊の程度と様態はおそるべき水準であるわけで、当然、そのような悪を目にすれば、心あるひとは気付くことでしょう。
議員選挙では実際のところ、「よりマシなバカ」を選ぶに過ぎない―という斜めに見た見解もある。
試してみればいいんじゃないでしょうか。どっちがより深刻なバカと見做されているか、という客観的な指標を得てみるのも、時には重要な機縁ではないかと思わないこともない。
追加:
すげぇな、女性声優が国会に苦言を呈しただけで「彼女は声優だから多分、高卒かFラン大卒。皆さんが政治・経済の話しても理解できない」とは…
— ゲーテ&ワーグナー支持者 (@eikouarucroatia) 2018年5月1日
こんなレイシズム全開のクソリプを垂れ流すリベラリストに乾杯! pic.twitter.com/Jpb6WSjpMW
すげえや…。
これは私もものすごく思っている。自分の人権の尊重の仕方を教わってない、人権侵害されたときの対応がわからない。そうすると他人が人権侵害に怒っていると何に怒っているのかもわからない。自分の人権尊重できなければ他人の人権だって尊重できない https://t.co/5RK68flClv
— 弁護士 太田啓子 (@katepanda2) 2018年5月3日
深く深く理解が進むではないか…。他人の人権を尊重する様式を知らぬ、当然の如く、自分の人権の尊重をも、実は知ってはいないわけなのだ、「レイシズム全開のクソリプを垂れ流すリベラリスト」の如き一党は…。
政治的中立性を保つためにも、多様な観点を教える意味からも、過激と思える与党主義者にセカンドオピニオンを提示する意味からも、ともかくなんとか褒め口を捜したり理論的援護を考えたり発言したりするわけなんですが
いいかげん、限度もあるぞと。
これにはなかなか答えにくい。
想定回答「国会議事堂で議論をするのは、国会議員の仕事の、重要だが、仕事の一部なのだ。他の場所での仕事も彼らの仕事のうちだ。事情により、一部ができなくとも、それだけで根本的に非難されなければならないわけではない。君たちの目の前の先生たちで、研究してな(ry」
その領域、また隣接領域についての判断の整合性もなにも取れそうにないとかいうことが散見され、結果として刺激に対して単に動物的な反応をしているだけのように見える可能性も…。