空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

科研費話:不正経理を疑う人々は

2018-05-07 21:27:57 | ノート
 …自分のところでやってる手口が、科研費でも行われているだろう、と想像するのかなあとか思う…。





 えー。
 でも最近だと学生を使っているようですよ、摘発された事例だと:

けんきゅうひ。」(2011-02-11)

 大阪大・環境医学のひとのはなし。
 それはそれでどうやったんだと思いますが。
 ともあれ、そもそも、最近だと業者さんはあまり教員研究室に入りこまず、事務へ行くのである。



 どうしても商いが細いんですわな。新規に勉強する領域の、外国の博論、まとめて10本とか注文しても…一人分の月給にも相当しない。そりゃこんなので「出入り」にはならん。というか、「出入り」する先は、すでに事務に一本化されとる。イヤこの辺は、機関にもよるだろうが。



 不正をやっている証拠を出してから言ってください、ですなあ。

 これはマスコミによる一般人教育も悪い。野党が「与党は悪事を働いているはずだ! 怪しい事例を指摘してやったから、こいつが悪いというシナリオで証拠を用意して追及して、担当大臣は退職するように。そうならないとしたら隠蔽があったという明らかな証拠なので、隠蔽の証拠を出すように。最終的にはちゃんと総理大臣は辞めるように」とやっているのを、延々正しき権力の抑止行為として例示しつづけているわけでなあ。



 後段、科研費は、いまはそうなってます。

 実際上は、若手研究者がやるという建前にして講座主任が書いて実際上は総取り、ということもあるようですが、それは大研究室の場合ですかね。普通の規模の研究室では無理ですわ。つまり、文系では事実上不可能。研究費を取れるひとがエライ、という一応の原則が展開した結果、「大物wwww」の立場は弱体化していきます。

 他方、その実績・業績・知名度で優位に立つ大物先生の立場はさらに強化されていくでしょうが、この場合は非常に少数なので監視も楽でしょう。



 …一連の騒ぎは、研究者よりも事務さんを死なす気がする。あと、どんな人が相対的に気楽になるかといって:



 さて、「愛国」のひとたちがどうすればいいかって:



 これを超える理屈のひとつは、「愛国」の皆様方が浄財を研究者に突っ込むことですよ。
 そりゃ、研究者に直接ははいりません。研究費であるかぎりは、そうです。
 しかし、愛国者がひとり1万円×500人×5年あれば、若手「愛国」研究者を5年間、研究プロジェクト専任助教として雇えます。「愛国」者は数多く、かつその態度は国家のように永続的であるはずで、たかだか年1万を数年続ける程度、簡単なことのはずですが―

 ―どうもうまく行きませんな。
 …正直、高洲クリニックの院長さんなら、さくっと一千万×10年とか一億×3年とかで特定プロジェクト准教授や寄附講座を実現させてしまう気もしますが、それではダメなのです、民主的には。おそらく「愛国」的にも。

 だってそれだと、偉大な篤志家の大成果に―凡百が「寄生」する図ができあがる。偉大な国家の偉大な国民が、ほかの誰かのなしてくれた偉大な業績をただ誇るだけ、というのは、いかにも偉大な国家の偉大な国民に似合わぬ卑小・矮小・卑劣・蒙昧な振る舞いではないか。それはまさしく、「愛国」者が主張するところの「チョーセンジン」の振る舞いではないのか―?

 …この手のひとたちは、自分を映している鏡に向かって吠え立てているんじゃないのか…?
 私はそういう疑念を捨てきれずにいる(文学的表現)。

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