空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

埼玉県警・監察役によるパワハラの件

2020-12-09 16:13:24 | Weblog
「いまどきここまで基本的な例があるのか」と思いたくなる話だが、そうまで思えるほど行き渡った概念・判定基準であればこそ、摘発されるようになったのかもしれない。20年前、30年前、そうでなくとも40年前なら、「多少の」暴言はコミュニケーションの一環扱いだっただろうし、退職願を書いてから職務に臨むくらいの気合を見せろ!なんてのはあり得たのだろう。というか、そうでなければそうする者もなかなか出てこないわけであり。

産経新聞 部下に「バカ」、退職願強要 埼玉県警、警視を本部長訓戒 2020.12.8 15:59

埼玉県警が、部下に対する暴言などのパワーハラスメント行為があったとして、第1方面本部副本部長を務める男性警視(60)を11月下旬に本部長訓戒としていたことが8日、県警関係者への取材で分かった

県警関係者によると、警視は今年4~9月ごろ、複数の部下に「バカ」などと暴言を吐いたほか、少なくとも1人の部下に退職願を書くよう迫った。警視は「指導のつもりだった」「実際に辞めさせる考えはなかった」との趣旨の説明をしているという

 一応、実際に辞めさせるつもりではない、指導のつもりだった―という釈明が出てくる程度には「指導」目的だったわけで。それが通じない世情になってきた、というわけだ―つまり昔はそれで成立したのだった、と。

 …よりにもよって監察役だったというのは何ですが。

読売新聞 【独自】監察役の警視が部下に「バカ」と暴言、退職願書かせる…パワハラで本部長訓戒 2020/12/08 00:58

部下に強制的に退職願を書かせるなどのパワーハラスメントをしたとして、埼玉県警が11月末、第一方面本部副本部長を務める男性警視(60)を本部長訓戒としていたことが、県警関係者への取材でわかった。男性警視は、不祥事などの調査を行う県警警務部の監察官も兼務している

 …まあ、うん…職務に厳しい人と見込まれた…と、善意に解釈しておきましょう。

部下の巡査に退職願を書くことを強制したという。巡査は退職しなかったが、県警監察官室はパワハラにあたると判断した

 あるいは監察官が監察室内でやらかしたのでいろいろ手間が省けた事例―かもしれない。

 ともあれ。直接、バカだのなんだの、暴言やらかすのはそもそも難、という共通理解ができつつある…だろうか。
 …教育の現場より、よほど手荒な現場かと思われ、口調が粗くなりがちだ―なんて事情はあるかもしれないが、あまりに直接的な罵言は、そりゃあダメだと。そんな共通理解。

 …お堅い職場なんだから、もうちょっと対応、進んでいてほしいかなとも思う。一応、私のところのアレも、直接の罵倒はかなり注意していたぞ。「発達障害でもあるんじゃないの?」というのは、それでムカついて激高でもしたら「ふぅん、君は発達障害というのを差別するんだ、差別される側と同じ属性にされて怒った、そんな差別主義者なんだねえ、そう、上に報告しとくよぉ」という返しができる。そんな手の割れたへたな手品を延々見せられるのはうんざりしたが。

 なおこの件。読売さんがわざわざ【独自】とつけるくらいには独自らしく、産経・読売の二社さんの配信の様子。
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