恍惚の人

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10月18日(水)
<ショート>大きなお世話 (6)  
要介護1のドラマ
 「恍惚の人」が昨晩放送された。見ていた人も多いと思われるが,感動を持って見られた人は,おそらく身の回りにそういう認知症とかかわりのない,これから認知症になるやも知れない配偶者や親をもった人たちであろう。しかし,過去に認知症の介護を経験してその任務が済んだ人や現在認知症患者を抱えてご苦労されてる方には,ストーリーのような笑い事ではない。ストーリーは最も恵まれた環境の中の軽い認知症出現の話である。この本が出た35年前の当時としては社会問題として衝撃的な現象を世に問うものとして,介護進行形の人にも受け入れられたに違いない。しかし,現代,もっと大変な思いをしている方,公的介護にかかれない貧困と戦いつつ介護をされてる方にとっては,こんな恵まれた介護環境で何が問題なのだと怒りすら覚える設定ではないか。
 ストリーは原文そのままではない。現代にあわせて脚色されている。携帯電話も出てくるし,介護制度も出てくるからそれがわかる。したがって,現代では世間体など気にしなくてもいい日常のありふれた出来事である。しかも介護する人が,息子夫婦や娘や孫など十分にそろっているこんな恵まれた環境では世に問うものがない。どうせ脚色するなら,介護する人が足りない場面(老配偶者とか子一人しかいない)での設定にして,回りの人たちがどのように支援して乗り切って行ったかの見本を示して,現在奮闘中の人の勇気付けになるようなストーリーにすべきであったと思われる。
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10/18 (44ip)
2006-10-19 06:26:30
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